恥ずかしいことながら、昨年末から今年春にかけて思わぬタイムロスが起こり、時間を無駄にしてしまった感がありました。人生限られた時間、足元に気をつけながら大切に歩まねばと実感しています。以降また通常のサイクルに戻るべく型抜きして乾燥させたものを素焼きしていきます。窯のところの蛍光灯の調子が悪く、懐中電灯で照らしながら作業中です。窯入れ・素焼き
今戸人形(今戸焼の土人形)、できるだけ昔の姿を再現できるよう悪戦苦闘しています。
生まれ育った東京隅田川の畔の天然土を材料に戦前までで廃れてしまった東京名物の今戸人形(今戸焼の土人形)古いお手本や資料を頼りにできるだけ昔の姿を再現できるよう悪戦苦闘しています。
一昨日まで家の用事で亡父の故郷の山形ととなりの宮城に出かけて帰ってきたところですが、あちらでもウグイスやカエルの声が聞こえてくるくらいに季節がすすんでいました。今日の東京、まだ4月であるのが信じられない蒸し暑さです。私の住む赤羽では年に一度の馬鹿まつりで駅周辺でいろいろなイベントがあるようで人出があるようですね。水浴びしたいくらいの陽気なので水簸(すいひ)作業向きでもあります。先日作業して沈澱している上澄みの水を取り除いてできた空きスペースに撹拌した泥しょうを篩(ふるい)にかけながら流し込みます。撹拌用のバケツにできた空きスペースには水を張って採ってきた土を柔らかくしていたバケツから加えておいて撹拌にまわしていきます。まだ4月なのに。。
だいぶ日差しも力強くなってきて汗ばむほどになってきました。土づくりして貯めてあった分がなくなってきて給水鉢に寝かせてあったのを練って使える分がぎりぎり。水も痺れる冷たさではないので水簸(すいひ)作業を今日再開。昨日今日、所によっては蚊柱が立っているのを目にしたり、泥を撹拌しているところに早速蚊が寄って来たりと、今さらながら自分の作業のサイクルがまるで稲作のと重なっているのかな?とひとり合点したりしてます。田んぼに水を引いて代掻きだ田植えだという地方もあるでしょう。そういう作業の傍らカエルの合唱も始まるイメージです。我が家は住宅密集地の中でカエルの声にはご縁がありませんが、泥バケツの前に腰掛けていると、何やっているのか猫さんが遠巻きにチェックしに来ます。田んぼといっしょ?
こういう問題はひとり腹に抱えておくべきか、でも生来隠しておけない性分だからアップしてしまいます。お納めさせていただいているお店のお客さんで、拙作の両手挙げて招いている狐が欲しいという方がいらっしゃるそうで、おしらく狐拳の狐をイメージされているのだと思います。狐拳は庄屋と猟師と狐で拳を打つ人形で組でこそ意味をなすものです。愛好家の方が狐拳の狐一体をまねき狐として楽しまれることには一向に構わないことなんですが、狐拳の狐だけ注文されるのは本来意味から逸脱することを作り手自らに要求されるようで自分自信が欺瞞に働いているような気になっています。ただそのお客さんのご希望を叶え差し上げたいので将来的には狐拳とは別の独自両手招き狐を創作して差し上げたいとは思いますが今すぐというのも厳しい話。そこでかなり昔、三十年くらい前...葛藤
今年もまもなく長野県中野市のひな市が開催されます。ひな市スケジュールに中、「全国土人形即売」という枠の中で拙作のもの出品させていただく方向でお送りさせていただいてます。自分にとって作ったものを並べていただけるきりがありがたいことです。お出かけの方いらっしゃればご高覧賜りたくよろしくお願いいたします。お知らせ「中野ひな市2024」
数年前に起こした江戸時代の太夫をお手本に作った太夫の形に尾張屋さん風の配色パターンで塗ってみました。裲襠に松が描かれているいわゆる「松の太夫」風な彩色に初挑戦。型が尾張屋さんのものより丸っこい感じなのと腰から下がやや詰まっているのですが、面描きは尾張屋さんのゆったりのんびりしたタッチをそのままでは難しいので筆を走らせるようなイメージで描いてみました。自画自賛になるかもしれませんが、ファーストトライとしては悪くはないように思いますがどうでしょうか。裲襠の配色は春吉翁作のものには別のパターンもあります。額の辺りのバランスも更に練習が必要だとは思っていますが。。ブギウギではないけれどズキズキワクワクしながらの彩色です。松の太夫
炉内スカスカで満を期して、という状態ではないのですが急ぎでこうなっています。当然炉内いっぱいにして素焼きするのが自分なりの納得ですが、、。確定申告とかのハードルがなかったら、、とボヤぃても。。。まあ人生山あり谷ありとかいいますけど。。。ボヤッキー。これからMAX800℃の素焼き。炉内500℃に達するまでは蓋を密封せず水分を逃します。明日遅くに炉内温度が100℃以下に下がっていれば取り出すことができそうです。無事に焼き上がりますように。。窯入れ·素焼き
お彼岸2日目。江戸伝来の今戸人形生粋の最後の作者尾張屋·金澤春吉翁(明治元年〜昭和19年)の御墓所へお参りさせてもらいました。風が強かったですね。突風の中、自転車に負荷がかかって進みにくかったり、ペットボトルが路上に舞い上がったり、、。日差しは暖かく、寒くはありまでんでした。お掃除させてもらってからお線香をあげてお参りさせてもらいました。春のお彼岸
今日、土いじりに暖房なしで作業できるのを実感。春なんだな、と体感的に知ることができました。久しぶりに火入れを型抜きしています。うちのように狭いスペースでは火入れサイズの割型を開くのも窮屈なにですが、ストーブなしでいられる気温がうれしく型抜きハッスル中です。冬眠から目覚めたタヌキのような感じでしょうか。。。春モード
今日2月29日は江戸から続いた今戸人形の生粋の最後の作者であった尾張屋金澤春吉翁(明治元年〜昭和19年)の御命日です。今年はうるう年なのでまさに29日が暦にあらわれて、お参りさせてもらっています。。他の年には28日にお参りさせていただいていたのでした。前の前のうるう年の御命日だったか、もうひとつ前のうるう年だったにはドカ雪が降って御墓所で雪かきした憶えがありますが、今年は曇ってはいても落ち着いた天気で何よりでした。画像の春吉翁は不知火関(小)の彩色をされているところですね。将に化粧廻しの部分を塗られていらっしゃいます。白黒写真なのでわかりませんが、朱色の部分のようにみえます。画面向かって右端には裃雛(下総雛とも)の女雛が見えます。ご生前に映画で記録されている由。しかし、そのフィルムの行方についてはどうなっ...春吉翁のご命日
タイトルのように、2月22日はニャンニヤンニヤンで猫の日なんだそうです。今日に合わせて新登場の今戸の猫をリリースとはいきませんがこれまでの拙作の猫画像を貼りつてみようと思います。画像を探すのに時間差ができますが、みつかったら追加したいと思いますにゃー。h今日は猫の日
先日仙台宛雛を仕上げて発送し、これから干支ものと初午の授与品や狐もの人形を、と舵をとってはいたものの、カレンダーをしっかり確認せずいたので、明日が11日、そしてあさってが初午だと気がついてパニック。王子装束稲荷さまからの授与される招き狐は昨年末にはまだ余裕があるから追加の必要がない認識でいたのが、明けて正月5日に芝居に出かけていた矢先、大晦日狐の行列で完売して底がついた由電話が入ったので急ぎ土で型抜きした分を今慌てて彩色してます。暮れ以来の辰の干支ものを早く仕上げてお納めすることと、装束稲荷の狐以外の人形類を王子へお持ちしなければ、という焦りもあるなか、初午当日に狐が底をついて授与できない心配もあって、三つの目標が三つ巴のようになっていました。まずは授与されるものが最優先だと考えて急ぎ彩色を進めています。...うっかり
暮れからの流れで、何を優先して進めているのか、と疑問に思われる方もおいでか、と思います。羽子板市以来の干支の辰も途中です。この仙台宛のものは昨年度に受けていたものの一部で、去年の今頃体調の不振でもしやコロナに罹ったのでは、と不安で寝込んでいたりで、やり残していたものです。今回仙台へお送りした一文雛とひねり鳩は昨年受けた分というわけで、ここでお知らせさせていただきます。これで干支と王子向け(初午、二の午)へまっすぐ舵を切れるところですが、例年の確定申告の支度というのも頭痛の種ですが。。毎度お伝えしていますとおり、干支については動くところでこの場ので改めてお知らせいたします。仙台光原社「雛の会」のサイトへのリンクを貼らせていただきます。→お知らせ「雛の会(仙台光原社)」
日々作業で目の前ことで明け暮れていたところ、べにや民藝店さんからレターパック。開けてみると新刊の「民藝」誌。めくってみるとグラビアページに拙作の座り猫と都鳥。うれしいです。これ昨年の日本民藝館展で選に入れてもらったもの。暮れは忙しくてとうとう会場へ足を運ぶことができず、また目の前ことで手一杯だったので、本当うれしい驚きです。ありがとうございますうれしい
一文雛や干支の辰。きはだで地塗りした上にすおう(蘇芳)を重ねて塗っています。画像の一文雛の女雛には10回重ねたところ、有卦船には7回重ねているところです。煮出した蘇芳の汁はワインレッドのようないろなのですが媒染として混ぜたミョウバンの酸性のためか黄色みを帯びます。しかし塗っているうちに微妙に赤みになります。同じ有卦船に顔料で塗る場合と煮出した植物の汁を重ねて発色させる場合との途中経過を並べてみました。植物の煮出し汁についてはまだ重ねが途中でこれから更に重ねていきます。すおう(蘇芳)
一文雛の女雛の衣にきはだ(黄柏)の煮汁を重ね塗りしています。画像では4回重ねたところ。最終的に上から蘇芳(すおう)の煮汁を重ねていきます。きはだは蘇芳の発色に赤みを強めるために下地です。2枚目の画像は今更ながらの有卦船できはだと蘇芳中心の彩色バージョン。船の側面は黄色の顔料で塗るところを木肌で、帆のストライプ部分をきはだと蘇芳との重ねで発色させる予定です。昨年末の民藝館展出品には「善玉悪玉」「珠とり海女」ともにきはだ蘇芳使用で彩色したのですが、「有卦船」での煮出し彩色はこれがはじめて。。どうなりますか。,顔料彩色辰も進んでいます。遅くて申し訳ありませんが、動きがあれば、この場でお知らせしまっす。ご了承ください。きはだ(黄柏)
この姿勢まるで昔ながらの駅弁売り。昨晩から冷え込みがことさら厳しくて、日頃作業している玄関の上り框(あがりかまち)付近ではヒーターを点けていても手が冷えてきます。仕方なく台所で木箱を膝上に抱えながらの作業。それでも建付けのすき間から入ってくる冷え込み。おそらく昔土人形や一文人形などを作って生業としていた無名の人たちの暮らしの感覚の一面を意図的ではなくとも追体験しているのかもと。。。理想をいえば、冷暖房設備完備の暑さ知らず寒さ知らずの松花堂弁当箱を一面に広げられるスペースで一気に作業できればな、、?とも。まあ現実的には落語で狐を塗っている情景にはかなり接近しているかと。。あるいは昭和歌謡の♫寒さこらえて〜♫みたいな???駅弁売り風作業
夜なべの作業。。眠気もしてきた。ひねり鳩、本来は生土に竹ひごを差し込んで乾燥させた上に地塗り、彩色されたものだったので脆く残るものが少ない言われています。自分で作る場合脆さを避けるため生土ではなくて、いちど素焼きした本体に竹ひご差し込むので二重に作業(①生土でで成形し、竹ひごを挿してくちばし、脚、尻尾の位置孔つける→②竹ひご抜いて乾燥させる→③素焼きする→④竹ひごを再び挿して部位を組み立て固定させる→⑤地塗りと彩色された)することになります。(本来は素焼きしないので②から④の工程はない)ことに④は土の収縮あって孔も小さくなりひごを削りながら孔に合わせるのでかなり面倒。ここの作業はなかなか思うようにいかず血圧があがりそうです。組み立て(ひねり鳩)
炉内温度が100℃以下に冷めたのを確認して窯の蓋を開けます。自分でやって言うのもおかしいかもしれませんが、掘ってきた土が素焼きでこんな赤みを帯びた色味に変化するのは不思議です。上の段の小物たち。窯から取り出しながら仕分けていきます。干支もの、王子向け、仙台向け、、。このあと彩色の前に地肌のやすりがけや胡粉による地塗りなどを済ませておきます。窯出し
実質新年あけに初窯ということになります。それにして炉内いっぱいにして焼くのが本望ですが、そうでない状態窯入れするの些かもったいない気分です。しかし際ということ優先しなければなりません。画像1枚目は炉内棚板2段目。細かなもの小さいものを並べ終わったところ。下の隠れている段には「有卦船」をはじめ辰干支ものが並んでいます。蓋を半開き状態素焼き運転開始。毎度ことながら炉内500℃なるまでは蓋は半開きにして「炉内の水分を逃がします。これから目覚ましをかけて仮眠をとります。炉内の温度を確認の上、改めて窯の蓋を閉めに起きます。窯入れ·素焼き
先日初芝居興行を歌舞伎座へ観に行き、芝居がハネて、帰りに何か食べようと移動中に携帯に連絡が入り、装束稲荷の授与品である招き狐が大晦日の「王子狐の行列」で全て授与されて無くなった由。暮の状況では、まだ余裕があるので急ぎ作り足す必要がないということだったので意外な展開。装束稲荷の神様への信心で善男善女がお求めになられたのが事実ではあるけれど、作らせてもらっている身としてはうれしいことです。今、遅ればせながら干支の辰の人形彩色しながら足りない分を粘土で型抜きもしていたところなので招き狐もぼちぼち抜きはじめました。天気予報で今夜は一番寒くなる、と聞いていたのが、午前4時過ぎあたりからやたら寒く感じています。とりあえず電気のファンヒーターを点けながら重ね着して作業していますが、それでも指先が麻痺しそうな寒さ冷たさで...狐の追加
年があけました。今年もよろしくお願いいたします。この数年、習い性になっいるのですが、コロナがあったりで、新年をめでたく祝うというより、新たな年がみなさんにとって安らかな1年ありますよう賀状に記していました。この新年早々能登はじめ北陸や越後の方々の被災の知らせを聞くにつけ、みなさんには息災と平安お祈りいたします。さて、私の年越しですが、近所の天ぷら屋さんからかき揚げと海老天を買って北に関わらず、大晦日の夕方横になっていたらそのまま寝過ごしてしまい目覚めたら既に元日の正午前でした。それで寝足らない感じだったので朝食代わり買ってあった肉まん熱して食べて服薬したら、また寝てしまい、目覚めたら2日なっていてとんだ寝正月です。お餅も食べていないし、お節も何も正月らしいもの食しておらず、乾麺のそばを買ってきてやっと天ぷ...今年もよろしくお願いいたします。
今月19日辺りまで浅草羽子板市や干支の辰モード。それ以降は大晦日、東京北区王子行われる「狐の行列」に関わる狐ものの人形モード作業しています。王子装束稲荷さまから授与の招き狐については今のところ急ぎ作り足しは必要ないそうなので装束稲荷前「暮らしの器王子ヤマワ」さんへのキツネものの人形を急ぎ素焼きします。炉内通常ならばいっぱいになる嵩の人形を作りためてから素焼きに動くのですが、まずは大晦日まで出来上がった人形をお渡ししなければならないので急ぎのため変則的なサイクルです。<imgsrc="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/99/1542bb31bc12326329b9c0db2acbf65e.jpg"border="0">炉内がこんなにスカスカというの自分でももった...急ぎの窯入れと素焼き
昨日は冬至。腰や体を温めるためにでかけた近所の銭湯ではゆず湯に浸ることができました。それにしても冷える。日本海側地方での豪雪のニュースを聞けば、こんなのチョロいかもそれないけれど、鎚が冷たく、空気も染み渡るような冷たさ。指先まで痺れてくるような感覚。干支の辰の追加に加え、近く来る大晦日の王子「狐の行列」に向けた狐つくり。間に合うように。しばれる。。。。。。
昨日18日は羽子板市2日目。自宅で出来上がったものを追加出かけるつもりで作業していたのですが、1日目の帰路から体調不良で、それでも自己手あてしながら作業していましたが、明けて快方へ向かわずやむなく自宅で休養させていただきました。干支を含めてお持ちする予定だったのが申し訳ありません。担当者の方に連絡入れたところ、ご了承いただいた上、お客様で干支目的に再度来場くださった方のご希望でひとつキープしてほしい由。干支3種のどれか確認していただいてお渡しできるか、ということでした。手元には羽子板市向けにすすめていた若干のものがあり、時期を逃したものは他へ廻すか思案中ですが、吉徳さんの露店にお話されたお客様のご要望があれば、そちらへお廻ししてから他へ、と考えています。皆様にはご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。お詫び
本日羽子板市1日目。先にお納めに間にあわなかった分を直接吉徳さんの露店へ運ばさせていただきます。今日は火入れや都鳥。日曜日でもあり羽子板市でもあり、観音様の裏、言問通りから人で賑わっていました。境内はなおさらこと。宝蔵門内、五重塔の真下に吉徳さんの露店。人形研究家の林直輝さん(何でも鑑定団ご出演)法被姿接客されていました。毎年お世話なっています。この景色、作っている本人としては、毎度ながら感無量。丸〆猫の発祥はこの観音様境内。嘉永5年(1852)の広重の錦絵に描かれている様子こうして具現していただいているありがたさとうれしさ。丸〆猫を再現している甲斐をしみじみと。。。混んでいるのと早く帰宅して仮眠をとり、干支何とか仕上げたいので早々に失礼して帰ってきました。浅草羽子板市1日目
本日浅草羽子板市初日ですでに開場の時間を過ぎていますが。私は昨夜よりノンストップで作業していて、これから羽子板市へ納めに参ります。本日のお納めには干支はありません。招き猫の火入れとおかめの火入れ、都鳥を納めに行きます。まずお知らせまで。取り急ぎお知らせ(12月17日)
今戸の人形の古作には辰の姿のものを確認できず、昔は現在のように十二支の人形一揃えを集める風習がなかったのでは、と思います。最近。最後の今戸人形の生粋の作者、尾張屋金澤春吉翁(明治元年〜昭和19年)がお作りになった小さな木彫風の虎や羊などがあるのですが十二支全て完結して作られていたのかどうか。当然この木彫風の辰があったのかどうか見たことがありません。あと、泥面の龍というのがあった気がしますが、お手本がないので。そしてこの画像の「珠取海女」ですが、今戸にあったということではなくて、伏見人形にある人形が有名ですが、伏見をそのまま手本とするのではなく、自分なりに作ったものです。題材の「珠取り」ですが能楽にある演目があり、それから京舞にもあるようです。話は讃岐の辺りが舞台なのですが、せっかく東京で作っているのだから...干支の辰(竜龍)③「珠取海女」(たまとりあま)
例年のように今年も浅草寺境内で羽子板市が12月17·18·19日の3日間開催されます。「人形は顔がいのち」浅草橋の江戸から続く東京最古の人形屋さんである吉徳さんのご出店の露店で拙作の土人形も置いていただくことができてこの上ない喜びです。先だって今日吉徳さんへ出来上がった人形をお渡しに出かけてきました。手がけている人形の全てではないので予め、お渡しした分の種類についてお知らせいたします。●丸〆猫(昭和戦前風朱色·群青)●丸〆猫(嘉永安政風緑·紫土風)●丸〆小判猫本日お渡ししたものは以上です。また追加があればお知らせします。干支のものには取り組んでいますがお渡しできる段階でお知らせしますのでご了承ください。浅草観音納めの歳の市羽子板市2023
今日15日。浅草の観音様での羽子板市に向けて「人形は顔がいのち。」の江戸東京最古の人形の老舗である吉徳さんへ拙作の人形をお渡ししてお願いするタイムリミット。「今年こそは早い時間にお渡しできるように。。」と思っていたのですがやっぱり結果的にシンデレラ状態でのお渡しになってしまいました。第1のハードルは当然ながら、人形を完成させること。そして第2に乾燥させた人形を透明なセロファンで包むこと。第3に緩衝材で包むこと。第4にダンボール箱に荷造り。第5に荷物を運ぶ。第6に検品してもらい、お渡しする。今日は第1までで頭いっぱいでダンボールの調達まで頭がまわらなかったので、夕闇の中、近所のドラッグストアへもらいに行ったのでした。結局浅草橋の吉徳さんに辿りつくのが遅れてご迷惑おかけしました。時間の経つのが速くて、焦ってし...シンデレラパニック
本日べにや民藝店さんから、民藝館展会場内の拙作の人形の展示の様子の画像をいただきましたのでここに貼り付けさせていただきます。今回の出品は計9点で選外はありませんでした。うち2点は準入選。残り7点が入選ということで展示室に。準の2点は一階の即売室に並んでいるはずです。最初の画像↑は座り猫。↑福助とお福。↑装束稲荷の招き猫、都鳥。↑提灯狐以上です。このところドタバタしていまして、時間があったら会場へ足を運びたいです。展示の様子(日本民藝館展2023)
成形したひねり鳩から竹ひごを抜いて乾燥させていた本体。給水マット上で乾燥させ、ある程度乾いたら風に当てて更に乾燥させる。先日蔵前のかご屋さんで手に入れた小さなザルが計らずも風通しよさそうで調法。素焼きのあと、再度竹ひご脚やクチバシ、尻尾をつけて組み立てます。あってよかった。。。
龍にからむ善玉と悪玉。このキャラクターは歌舞伎をご覧の方なら清元の「三社祭」だとお察しいただけると思います。歌舞伎でも人気のある舞踊で、ふたりの漁師が投網をしているところに怪しげな雲が降りてきて、ふたりそれぞれに善玉悪玉がのり移り、洒落で滑稽な語りに合わせて踊るという内容のもの。もとは「弥生花浅草祭」(やよいのはなあさくさまつり)という变化舞踊(いくつも姿に変わりながら踊分ける)のひとつで昔三社祭で行われていたという山車の人形の様子を描いたものらしく「神功皇后と武内宿禰→善玉悪玉→通人と田舎侍→石橋」という4变化の2番目パーツが人気曲になりました。善玉悪玉は江戸末「心学」というものが流行ったそうで人の心の中には善玉悪玉両方いて、その都度の行い導く、といった内容のようで流行ったため、それが歌舞伎にも取り入れ...干支の辰(竜竜)②「善玉悪玉」(ぜんだまあくだま)
ひと周り前、12年前の画像で失礼します。現在制作中で「予告編」としてご覧ください。同じ型を使っており、形状は同じ。配色については一部変更するかもしれません。昔の古い今戸のニンギョウには辰の姿のもの確認できず、お手本がないので止む無く自分で起こしたものです。「有卦船」という慣習は東京でも古くから行われていて、戦前まで浅草で経木などで作る人がいたようです。人の人生には生まれの干支によって運気の波があり?よい運気の期間に入ることを「有卦に入る」といい、反対に良くない運気もあるわけで、「有卦に入る」人は祝いに船を求めたり、贈られたり。その船の上に「ふ」のつくモノの形の菓子を飾って祝ったとか。画像では、富士山、ふぐ、分銅、お福さん、福寿草、福良雀を並べました。また船の帆柱は筆になっています。古い刷り物には藤の花とか...干支の辰(竜龍)「有卦船」(うけぶね)
炉内温度が100℃以下まで下がったので蓋を開け、取り出します。窯出し
ひねり鳩
理想としては窯の炉内満タンの人形の乾燥を待っての窯入れですが、この時期早く進めたいという気持ちもあり、乾燥の進んだ分で素焼きにまわします。棚板1枚使って2段にセットして素焼き稼働させました。窯蓋を半開きしています。炉内が500℃になるまでは半開きで水分を逃します。このあと4時間後くらい炉内様子を見ながら蓋をします。無事素焼きが済みますように。。。窯入れ·素焼き
本日東京駒場日本民藝館にて講評会や入選者対象の内覧会があるようですが、通院のため参加はできません。先立ってべにや民藝店さんから、このたびの私の出展についての結果をお知らせいただいたのでお知らせいたします。この秋、入院手術を挟んだので、出品は計9点。①座猫②提灯持ち狐③福助とお福④装束稲荷の招き狐⑤煙草呑み達磨⑥都鳥⑦丸〆猫(昭和戦前風)⑧善玉悪玉⑨珠取海女で、結果として選外はなく、善玉悪玉、珠取海女の2点は準入選。それ以外の7点は入選しました。ありがとうございます。日本民藝館展2023
火入れ
4:42am
11月もそろそろ後半。さすがに涼しく、肌寒くもなってきました。水が冷たくて手が痺れる季節の前に水簸(すいひ)の作業を済ませておこうと思います。いつも同じ場所で同じ道具で作業していますし、これまでご紹介してもいますので、またか?と思われるお方もおいでかと、、、でも基本同じサイクルをまわっているものなのでお許しください。画面左右に並ぶバケツふたつ。向かって右のは採取してきた近所の土(荒川隅田川の洪積世の土)を水に溶かして撹拌するバケツ。左は右のバケツ泥しょうを篩(ふるい)にかけて不純物を除いた泥しょうを寝かせ、沈殿させるためのバケツです。まず左のバケツの上澄みの水を取り除いて、沈殿している泥を石膏製の吸水鉢に移します。石膏によって水分が吸収され、適度な柔らささになるまで寝かせます。空になった左側のバケツへ新た...久しぶりの水簸(すいひ)作業
窯炉内温度が100度を切ったところで蓋を開け、両手にミトンをしながら熱々の取り出しました。籠の中でまだ熱く、仰いでいます。早く冷ましてヤスリがけや地塗りまでもっていきたいところです。あちち。
ご無沙汰です。自分個人ことで恐縮ですが、9月中手術のため入院していました。退院後ブラブラぼんやり生活生活期間を経て作業再開しています。我ながらエンジンのかかりが悪いですね。来年の干支は辰です。今戸人形古作、古典にはこれという辰が見当たらないので一回り前に起こした3種類の型からやっていこうとおもいますが。。いまどきなファンシーな辰だの龍はむしろできる器量が自分にはないな。。ご無沙汰です。
来週9月13日(水)から19日(火)まで恒例の「みそろぎ人形展」が丸の内丸善オアゾ内4階ギャラリーで開催されます。前日に会場への搬入作業が常なんですが、このたびは訳あってひとり前倒しで搬入させてもらいます。今回はチャリで運びました。その道中での景色をシェアさせていただきます。王子稲荷神社。関八州の稲荷さんの総元締めとも。落語「王子の狐」に出てくる王子扇屋の玉子焼き。扇屋、海老屋など料亭が並んでいた音無川(石神井川)の渓谷あと。飛鳥山と王子神社(王子権現)との間の谷間。飛鳥山横から専用軌道から明治通りへ入る都電荒川線。滝野川から元藍染川(谷田川)沿いに南下。田端不動尊。谷中よみせ通り(右に延命地蔵尊。)谷中のへび道(くねくねした藍染川の流れのあと。昔ホタルが飛んでたとか染物屋さんが布を濯いでいた、、とか。)...搬入への道中(丸の内丸善オアゾ)
従来作っていた小型の鳩笛と型は同じですがモヨウ変わりとして塗ってみました。白っぽい土(他所の地域から仕入れた土?箱庭細工などにも使用されているのと同じ土色)に下絵の具、施釉で仕上げられている鳩笛の配色を泥絵の具に移して塗ってみました。鳩笛
丸〆猫(まるしめのねこ)の昭和戦前風型についてはこれまでも記しているので今更という感じぁもしれませんんが久しく塗っていなかった配色パターンをやってみた、ということで改めて記します。画像に並ぶ3体とも形は同じですが、これまで確認できた古い作例をもとに塗り分けています。いちばん左のが古い収集家のコレクションに残っていることが多いのではと思います。また明治の「うなゐの友」に描かれている画に似ていると言われています。真ん中のは調布の郷土博物館ある古い収集家のコレクションにある手のものです。眼の上瞼と瞳の一体となった描き方は江戸からつたわっていた今戸人形最後の作者であった尾張屋金澤春吉翁(明治元年〜昭和19年)の残された猫にもみられるパターンなので春吉翁の作なのか?とも考えられます。耳に桃色をさしているのが今戸人形...色違い彩色違い(丸〆猫昭和戦前風型)(まるしめのねこ)
NOTITLE
お知らせ「みそろぎ人形展 2023」(丸の内丸善オアゾ·4Fギャラリー)
ことしも9月「みそろぎ人形展」が開催されます。今回も出品させていただく運びとなっております。ただし自分に関しては事情があって今回は例年に比べて縮小した規模になる見通しです。オリンピックではないけれど出場することに意義がある、といった思いで出品させていただきます。詳しくは「みそろぎ人形展」公式サイトをご覧ください→よろしくお願いいたします。お知らせ「みそろぎ人形展2023」(丸の内丸善オアゾ·4Fギャラリー)
次の催事に向け少しですが久しぶりに型抜きして並べることができたら、、と。ちょうどひとまわり前にに起こした型です。間に合えばいいのですが、、。いきなり天日干しは✕。型抜きしたら石膏の上に置いて水分を吸収してもらい、表面が白っぽくなってきたら扇風機にあて、だいたい白っぽく乾いた感じるになって天日にかけます。素焼きが済んで彩色して間に合えばいいのですが、、。強引な乾燥
次の催事に向け少しですが久しぶりに型抜きして並べることができたら、、と。ちょうどひとまわり前に起こした型です。間に合えばいいのですが、、。いきなり天日干しは✕。型抜きしたら石膏の上に置いて水分を吸収してもらい、表面が白っぽくなってきたら扇風機にあて、だいたい白っぽく乾いた感じるになって天日にかけます。素焼きが済んで彩色して間に合えば、、。強引な乾燥
お彼岸までひと月近くあるのですが、前倒しでお参りさせていただくお許しを尾張屋さんからいただいて、お参りさせてもらいました。気温も高く、お寺さんのワンちゃんも室内で過ごしているとのこと。いつもお供え用の花を用意する金美館通りの花屋さんが閉まっていたので千束通りを捜したら何軒もあるので驚きました。この暑さの中、お寺さんの井戸水が冷っこくて気持ちよかったです。池にバイカモが見えました。まずはお参りさせていただき春吉翁や武佑さんご夫婦にご挨拶できて安堵しました。お参り
みなさま残暑お見舞お見舞申し上げますます。めっちゃ暑いですね。私は人一倍汗かきなのでじっとしていてもバケツを被ったようになりますので、自転車をこいで出かけるだけで大変なことバケツ2杯3杯分なって、一日で洗濯機をまわす嵩の多いこと。その分水分もよく摂っています。さて先のべにや民芸店での作品展ではありがとございました。その折いただきましたご希望に向けてお作りしていただきますが、催事や年中行事に向けての支度と同時にすすめさせていただきますのでお時間いただきますこと御了承ください。次の催事向けにひねり鳩をやっているところ。作業環境がご覧のとおり快適とはいえず、また冷房が運転できない日々が続きこの数日やっと作業にこぎつけました。べにやさんに間に合わなかったものがあります。今後何とか形にできればと思います。今年は暑さ...残暑お伺い。
べにや民芸店さんでの作品展は先の日曜で終了しているのですが、お店に持ち込んで作業していた人形たちを途中で家に持ち帰るのが何となく残念で、ご相談いただいたところ、次の方の作品展までの間店内で作業して仕上げてもよい、というお言葉に甘えて、図々しくも居座り作業をさせていただいていました。お蔭さまで途中だったものがかなり仕上がりになる、お店に置いていただけることなりました。とりあえず、最終日にはなくなっていたひねり鳩はじめ追加できたものもあります。できたものは改めて棚に並べていただきました。ひとつだけ持ってきていたおかめの火入れ。会期内に取り組もうとしていたのがタイムリミットでダメかと肩をおろしていたものの、居座り作業で何とか塗ることができました。蛸足絞りや豆絞り以外の未だ挑戦していない古典柄を、、とああだこうだ...居座り作業
カデンツァ·ソソリ②
昨日終了した作品展なのですが、片付けと塗り残したものに手を入れに今日もべにやさんへお邪魔させてもらっています。塗り残しを手掛けながらつい。。。ピアノ協奏曲とかヴァイオリン協奏曲なんかで奏者のオリジナリティを発揮する部分をカデンツァというんですか?クラシック奏者に例えてはバチが当たるか、歌舞伎だとソソリとかいいますね。たまにはズッコケたり、はめを外すのも許してね、、、みたいな。「バカヤローフザケンナ!」とかおこられるかどうか?てな感じでホクホクとしながらの手すさび。狐の泥面に筋隈風に描き込んでみたり、、。カデンツァ·ソソリ
本日終了しました。オープニングでは準備期間のハプニングによりほぼ1ヶ月作業で聞きないブランク挟んだため展示スペースに十分な人形並べることができず、会場内の台の上で彩色作業をすすめ、出来上がり次第展示スペースに追加していましたが、お客さまによっては作業の様子をみることができてよかったというお声をくださいました。また作業中でまだ塗り終えていない人形にご希望の配色取り入れてみたり、その場でお聞きして塗ることありました。今日までに、その場用意できなかった種類人形へのご予約をいただいて仕上がったものをお迎えいただくなどで思った以上お持ち帰りいただいてありがとうございました。またの機会にもよろしくお願いいたします。作品展終了(べにや民芸店)
本日7月19日(水)べにや民芸店さんは定休日。明日7月20日(木)べにやさんは営業しておりますが私は都合により在店しません。7月21日(金)〜22日(日)の残り三日間は店内で作業しております。厳しい天気ですのでみなさまににはくれぐれもご自愛ください。べにや民芸店さんでの作品展後半について
今日より駒場のべにや民芸店さんで作品展をさせてもらっています。会場一部の作業台の上で彩色作業をしていてお越しいただいたお客様にご質問いただいたり、彩色中のものにご関心をいただいてそれを急いで仕上げてお持ち帰りくださる場面もありました。砂子を蒔いたりするさ行は人さまの前でははじめてののことで珍しそうに見ていただきました。今回は準備期間に思わぬ事態があって作業への支障があったため、オープニングの点数が前回に比べさびしい感もありますが、会場内の作業でできたものを随時追加していきたいと思っています。/user_image/43/b1/911d75db595323de37cea4533e921555.jpg"border="0">作品展1日目(べにや民芸店)
あんまりひどい作業環境なのでこうしてお見せするのはどうかと思いもしますが実際の景色ということで、、、。眠気が来ないよう、気を上げるために横でBGMをかけていたり、あまり画面に目をやれませんがお気に入りの動画を再生していたり、、。歌舞伎から海外アーティストまで、、。たった先ほどからライブ・エイドのクイーンのを再生していたり。狭いので箱に入っているのを出して色を置いてはまたしまいで一度に全部を俯瞰できないのがやっかいです。まあ少しづつ色が重なって完成の目標へ向って出来上がって欲しいです。会期中も会場で作業させもらいます。真夜中の作業
お知らせ 吉田義和「今戸土人形」展(べにや民芸店 東京駒場)
先立ってお伝えしていた2年ぶりの作品展についてです。べにや民芸店さんから案内状ができあがったというお知らせ。またべにやさんのHP上にも作品展ご案内向けの画像がアップされましたので、私自身からもお知らせいたします。画像をご覧いただいて、既出の型の人形であっても彩色の配置やパターンに変化をつけてみたものもあり、またこれは希望ですが新登場させることができたら、と思って日頃から手がけている人形の予備軍は少なからずあるのですが、それらの中からどれだけみなさまにみていただけるまでに進められるかが希望であり目標です。今回ひとつでも新登場させることができればと思っています。毎度自分の支度の手際の悪さで初日にすべてを並べることが間に合わず、期間内に五月雨式に追加させてもらえたらと思っています。お近くお出かけのおついでに、お...お知らせ吉田義和「今戸土人形」展(べにや民芸店東京駒場)
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恥ずかしいことながら、昨年末から今年春にかけて思わぬタイムロスが起こり、時間を無駄にしてしまった感がありました。人生限られた時間、足元に気をつけながら大切に歩まねばと実感しています。以降また通常のサイクルに戻るべく型抜きして乾燥させたものを素焼きしていきます。窯のところの蛍光灯の調子が悪く、懐中電灯で照らしながら作業中です。窯入れ・素焼き
寒さ厳しい冬だと思っていたら、いつの間にか春めいた陽気。恒例信州中野のひな市。今年も上記「全国土人形即売会」の枠に出品させていただきます。ただ、のっぴきならぬ事情で支度していたものすべてを完成させるに至らず、少しですが、オリンピックではないけれど、出品させていてだけることがありがたいことと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。お知らせ「中野ひな市2025」
久しぶり窯の炉内いっぱいの素焼き。いつもこのくらい貯めてから窯を稼働させたいものです。窯出し
天気がよくて落ち着いているので洗濯日和というとけろですが、室内で干していた人形を天日干しにかけます。室内から天日である程度乾燥していないと、天日による急激な乾燥からヒビ割れたりすることもあるので慎重に。はじめ簾を被せて間接的に日光を浴びせ、途中から簾をはずします。しっかり乾燥できたら窯入れです。天日干し
自分の作業能力、作業環境をはるかに超えた数とタイムリミットつきの案件が降りてきて、どたばたしています。せめてレギュラーなスケジュールを侵食してこないよう対応したいものですが。。。おお慌て
春の彼岸の入りから2日目。江戸以来の流れを汲む最後の今戸人形の作者だった尾張屋金澤春吉翁(明治元年〜昭和19年)のご墓所のお参りに浅草今戸まで行ってきました。雨もあがって安定した天気で今戸までの往復の道中落ち着いて移動できました。桜の一部な木瓜の花など道端を彩っていい感じでした。「べらぼう」の効果なのか、千束から山谷堀にかけて写真を撮って歩いている人たちが多い感じでした。このところやたらキツイ「べらぼう」な事案に縛られ作業で座りっばなしで腰が嫌な感に悲鳴をあげてますが、何とか乗り越えたいものです。春のお彼岸
昨日の雨とうって代わり今日はよい天気で暖かく、待ちに待った屋外作業のできる日。沈殿サせていた水簸(すいひ)済みの泥しょうの上澄みの水を取り除き、沈殿していた泥を吸水鉢に移します。その前に吸水鉢で寝かせていた粘土を外に出します。この粘土こそが人形の材料となる江戸前の土です。各地の名産物の生まれたストーリーに違わず、今戸焼、今戸の土人形は荒川、隅田川の土色があったからそれを材料として生業とする人々が現れたわけで、その根拠やとなった土を材料として作ることに意味がある。そう信じて作業しています。今吸水鉢に移した泥しょうは時間をかけて水分を除いて粘土になります。江戸前の土
厳寒の中入みたいな春めいた陽気で2度ほど続いた水簸(すいひ)作業。明日から寒波が再び到来と聞いて、水簸やるなら今のうちでしよ、とばかり2回目で沈殿させておいた分の上澄み水を除いて篩(ふるい)にかけながら撹拌させた泥社しょうを流し込んでいます。今流し込んでいる分が沈殿できたら、様子をみて給水鉢に移せたらと思います。かたずけをしていたら、ご近所付き合いしているさくら猫の黒ちゃんが傍で覗いてました。やるなら今でしよ
2月29日江戸から続いた最後の生粋の今戸人形師だった尾張屋金澤春吉翁(明治元年〜昭和19年)のご墓所へお参り用させてもらっています。春吉翁の御命日は2月29日で4年にいちどの閏年のカレンダーにしかあらわれないのですが、28日か3月1日にお参りさせていただいています。昨日今日は花見の時期かゴールデンウィーク並の陽気で出かける服装に迷うくらいでした。三河島、根岸、金美館通り、お富士さん経由で今戸の春吉翁の菩提寺へ。お寺の境内の紅白の梅は盛りを過ぎた模様。久しぶりにお寺のハスキーちゃんに再会。春吉翁のお墓の拭き掃除をして既にお供えされていた花見と持参した花とをいっしよにお供え。お線香をあげて手を合わせ、失礼してきました。帰り道、山谷堀から見返り柳、衣紋坂、大門アトから仲の町通り、吉原神社と弁天様辺り、新しい大河...お参り
あしたは3月。床に堆積している紙を整理していたらみつかったレターパックの配達物。開けてみたらイラストレーターの佐々木一澄さんによる今年2025年の郷土玩具カレンダー。開けてみたら拙作の客寄せ狸(江戸以来の伝統を引く最後の今戸人形師だった尾張屋金澤春吉翁明治元年〜昭和19年のお作りになった人形をお手本に作ったもの)も描いてくださったのでした。何を今さらというタイミングですが、ありがとうございました。今更で怒られちゃう。。。
日差しがあって温たか。この天気に水いじりの作業をやらない手はありません。先週の午後温かだったときやっておいた水簸(すいひ)作業の分がきれいに沈殿しているので、上澄みの水を除いて空いたスペースに新たに撹拌した泥を篩(ふるい)にかけながらに流し込みます。バケツいっぱいにしたところへ蓋をして寝かせると沈殿し、上澄みを除いてまた同じ作業を繰り返していきます。小春日和
先に記しました他、諸国民芸「銀座たくみ」さんへも数点お持ちする見込みとなりました。お知らせまで。追伸:遅ればせながら干支の巳「三宝のり巳」について
年明けから時間が経ちましたか、お知らせさせていただきます。今年の干支の巳「三宝乗り巳」は年末の羽子板市で僅かですがならべていただきました。その後作り足していた分、いろいろな急行通過を待って塗り終えた数点づつですが、駒場のべにや民芸店、駒込の民芸しもと(標)さんにお渡しさしてきましたのでよろしかったらご覧ください。他のお店にも相談中ですが、様子により改めてお知らせします。画像の「三宝乗り巳」ですが、3つのパーツを型抜きして合体させる作りで数多くできなかったのですが、お店にお持ちした分以外にご希望あれば、お時間いただきますが、お店をとおしてお伝えいただければ、と思います。べにやさんにはほんじつ、鞠猫やあぶ惣型招き猫貯金玉をお渡ししてきました。丸〆猫(昭和戦前風型、嘉永安政風型)、本丸〆猫、左招き猫(明治風)、...遅れ馳せなから干支の巳について。
明日は初午なんですね。昨日電話を受け、明日初午だけど授与用の招き狐はどうなっているか?ということなんです。暮にもう全然在庫がない、と聞いて、ちびちび型抜き、素焼きして貯めておいたのですが、寝冷えして風邪をぶり返したりで電話なしでは、タイミングを逃してしまうところでした。焼き貯めておいた分を昨日から突貫作業でヤスリがけから地塗り、彩色まで進んだところ。乾き次第、透明な袋に詰めていきます。朝のうちに無事王子の装束稲荷の奉賛会の方にお渡ししたいです。装束稲荷の招き狐
本日2月4日(火)より仙台光源社さんの催事「郷土玩具雛の会」が開催されます。拙作の一文雛のほか、鉄砲狐、ひねり鳩などをお送りしているほか、猫ものを追ってお送りする予定です。詳しくは仙台光原社のホームページをご覧ください。リンクはこちら→郷土玩具雛の会(仙台光原社)
昨年暮れに産経新聞の記者さんとカメラマンさんとがうちの狭い作業場を取材にお越しになられた記事です。豪徳寺の招き猫の軒の下を借りたような体裁だと思いますが、何もないより全然ありがたいこと。上段左側の部分に今戸焼の土人形から生まれた招き猫の具体的な最高の作例と言える丸〆猫のこと、うちで再現を試みていることに触れていただいています。「今戸人形作家」というタグが面映いですね。作ってはいますけど「作家」っていう言葉のイメージはというと、インスタントコーヒーの♬ダバダ〜♬てな感じ(昭和すぎて最早通じない???)ありがとうございました。産経新聞(令和7年1月10日号)より
イラストレーターグラッフィックデザイナーの佐々木一澄氏企画による郷土玩具の展示即売イベントが渋谷区神宮前4丁目にあるOPAギャラリーショップにて開催されます。ありがたいとに拙作の人形も並べてくださり感謝しています。詳しくはリンクを張っておきますのでご覧ください。佐々木一澄氏新春企画「第11回日本の郷土玩具」(OPAギャラリーショップ)
昨夜仕上げた人形を携え、自転車で浅草へ。吉徳さんの露店でお渡ししてきました。羽子板市は明日までです。羽子板市2024(2日目)
遅れ馳せながら来年の干支の巳の拙作人形です。ひとまわり前の巳年に作った3種のうち2種に取り組み中ながら遅れています。とりあえず浅草羽子板市にご出店中の吉徳さんの露店に並べていただくべく3点だけですが急いで塗っています。おおかた構図や配色など12年前と変わりありませんが、微妙な変更があります。大同小異といったところです。またいく年の干支の辰ですが作業場のの事情などあって進んでいませんが、まずは吉徳さんにならべていただこうと、有卦船ひとつと善玉悪玉ふたつ取り急ぎ塗りました。巳も辰もこれから進めたいと思います。干支の巳ほか
一昨日お持ちできなかった人形を浅草の観音様境内で開催中の羽子板市の吉徳さんご出店の露店へ自転車で直接搬入させていただきます。吉徳資料室で学芸を担当されていた森直輝さんが接客されています。「もう売れちゃったのありますよ」とお知らせいただきましたが、どれだったおたずねするの忘れました。ひねり鳩の類いかな?何にまして毎度うれしくありがたいのは、ここ観音様の境内で今戸人形が鬻がれてきた歴史があって、その場で拙作の昔の今戸を目指したものを並べていただけること。最後の生粋の今戸人形師だった尾張屋金澤春吉翁(明治元年〜昭和19年)と親交のあられた吉徳さんに並べていただいているなんて感無量量です。ありがとうございます。明日また仕上がったものを運ばさせていただこうと思います。羽子板市2024(1日目)
一昨日まで家の用事で亡父の故郷の山形ととなりの宮城に出かけて帰ってきたところですが、あちらでもウグイスやカエルの声が聞こえてくるくらいに季節がすすんでいました。今日の東京、まだ4月であるのが信じられない蒸し暑さです。私の住む赤羽では年に一度の馬鹿まつりで駅周辺でいろいろなイベントがあるようで人出があるようですね。水浴びしたいくらいの陽気なので水簸(すいひ)作業向きでもあります。先日作業して沈澱している上澄みの水を取り除いてできた空きスペースに撹拌した泥しょうを篩(ふるい)にかけながら流し込みます。撹拌用のバケツにできた空きスペースには水を張って採ってきた土を柔らかくしていたバケツから加えておいて撹拌にまわしていきます。まだ4月なのに。。
だいぶ日差しも力強くなってきて汗ばむほどになってきました。土づくりして貯めてあった分がなくなってきて給水鉢に寝かせてあったのを練って使える分がぎりぎり。水も痺れる冷たさではないので水簸(すいひ)作業を今日再開。昨日今日、所によっては蚊柱が立っているのを目にしたり、泥を撹拌しているところに早速蚊が寄って来たりと、今さらながら自分の作業のサイクルがまるで稲作のと重なっているのかな?とひとり合点したりしてます。田んぼに水を引いて代掻きだ田植えだという地方もあるでしょう。そういう作業の傍らカエルの合唱も始まるイメージです。我が家は住宅密集地の中でカエルの声にはご縁がありませんが、泥バケツの前に腰掛けていると、何やっているのか猫さんが遠巻きにチェックしに来ます。田んぼといっしょ?
こういう問題はひとり腹に抱えておくべきか、でも生来隠しておけない性分だからアップしてしまいます。お納めさせていただいているお店のお客さんで、拙作の両手挙げて招いている狐が欲しいという方がいらっしゃるそうで、おしらく狐拳の狐をイメージされているのだと思います。狐拳は庄屋と猟師と狐で拳を打つ人形で組でこそ意味をなすものです。愛好家の方が狐拳の狐一体をまねき狐として楽しまれることには一向に構わないことなんですが、狐拳の狐だけ注文されるのは本来意味から逸脱することを作り手自らに要求されるようで自分自信が欺瞞に働いているような気になっています。ただそのお客さんのご希望を叶え差し上げたいので将来的には狐拳とは別の独自両手招き狐を創作して差し上げたいとは思いますが今すぐというのも厳しい話。そこでかなり昔、三十年くらい前...葛藤
今年もまもなく長野県中野市のひな市が開催されます。ひな市スケジュールに中、「全国土人形即売」という枠の中で拙作のもの出品させていただく方向でお送りさせていただいてます。自分にとって作ったものを並べていただけるきりがありがたいことです。お出かけの方いらっしゃればご高覧賜りたくよろしくお願いいたします。お知らせ「中野ひな市2024」
数年前に起こした江戸時代の太夫をお手本に作った太夫の形に尾張屋さん風の配色パターンで塗ってみました。裲襠に松が描かれているいわゆる「松の太夫」風な彩色に初挑戦。型が尾張屋さんのものより丸っこい感じなのと腰から下がやや詰まっているのですが、面描きは尾張屋さんのゆったりのんびりしたタッチをそのままでは難しいので筆を走らせるようなイメージで描いてみました。自画自賛になるかもしれませんが、ファーストトライとしては悪くはないように思いますがどうでしょうか。裲襠の配色は春吉翁作のものには別のパターンもあります。額の辺りのバランスも更に練習が必要だとは思っていますが。。ブギウギではないけれどズキズキワクワクしながらの彩色です。松の太夫
炉内スカスカで満を期して、という状態ではないのですが急ぎでこうなっています。当然炉内いっぱいにして素焼きするのが自分なりの納得ですが、、。確定申告とかのハードルがなかったら、、とボヤぃても。。。まあ人生山あり谷ありとかいいますけど。。。ボヤッキー。これからMAX800℃の素焼き。炉内500℃に達するまでは蓋を密封せず水分を逃します。明日遅くに炉内温度が100℃以下に下がっていれば取り出すことができそうです。無事に焼き上がりますように。。窯入れ·素焼き
お彼岸2日目。江戸伝来の今戸人形生粋の最後の作者尾張屋·金澤春吉翁(明治元年〜昭和19年)の御墓所へお参りさせてもらいました。風が強かったですね。突風の中、自転車に負荷がかかって進みにくかったり、ペットボトルが路上に舞い上がったり、、。日差しは暖かく、寒くはありまでんでした。お掃除させてもらってからお線香をあげてお参りさせてもらいました。春のお彼岸
今日、土いじりに暖房なしで作業できるのを実感。春なんだな、と体感的に知ることができました。久しぶりに火入れを型抜きしています。うちのように狭いスペースでは火入れサイズの割型を開くのも窮屈なにですが、ストーブなしでいられる気温がうれしく型抜きハッスル中です。冬眠から目覚めたタヌキのような感じでしょうか。。。春モード
今日2月29日は江戸から続いた今戸人形の生粋の最後の作者であった尾張屋金澤春吉翁(明治元年〜昭和19年)の御命日です。今年はうるう年なのでまさに29日が暦にあらわれて、お参りさせてもらっています。。他の年には28日にお参りさせていただいていたのでした。前の前のうるう年の御命日だったか、もうひとつ前のうるう年だったにはドカ雪が降って御墓所で雪かきした憶えがありますが、今年は曇ってはいても落ち着いた天気で何よりでした。画像の春吉翁は不知火関(小)の彩色をされているところですね。将に化粧廻しの部分を塗られていらっしゃいます。白黒写真なのでわかりませんが、朱色の部分のようにみえます。画面向かって右端には裃雛(下総雛とも)の女雛が見えます。ご生前に映画で記録されている由。しかし、そのフィルムの行方についてはどうなっ...春吉翁のご命日
タイトルのように、2月22日はニャンニヤンニヤンで猫の日なんだそうです。今日に合わせて新登場の今戸の猫をリリースとはいきませんがこれまでの拙作の猫画像を貼りつてみようと思います。画像を探すのに時間差ができますが、みつかったら追加したいと思いますにゃー。h今日は猫の日
先日仙台宛雛を仕上げて発送し、これから干支ものと初午の授与品や狐もの人形を、と舵をとってはいたものの、カレンダーをしっかり確認せずいたので、明日が11日、そしてあさってが初午だと気がついてパニック。王子装束稲荷さまからの授与される招き狐は昨年末にはまだ余裕があるから追加の必要がない認識でいたのが、明けて正月5日に芝居に出かけていた矢先、大晦日狐の行列で完売して底がついた由電話が入ったので急ぎ土で型抜きした分を今慌てて彩色してます。暮れ以来の辰の干支ものを早く仕上げてお納めすることと、装束稲荷の狐以外の人形類を王子へお持ちしなければ、という焦りもあるなか、初午当日に狐が底をついて授与できない心配もあって、三つの目標が三つ巴のようになっていました。まずは授与されるものが最優先だと考えて急ぎ彩色を進めています。...うっかり
暮れからの流れで、何を優先して進めているのか、と疑問に思われる方もおいでか、と思います。羽子板市以来の干支の辰も途中です。この仙台宛のものは昨年度に受けていたものの一部で、去年の今頃体調の不振でもしやコロナに罹ったのでは、と不安で寝込んでいたりで、やり残していたものです。今回仙台へお送りした一文雛とひねり鳩は昨年受けた分というわけで、ここでお知らせさせていただきます。これで干支と王子向け(初午、二の午)へまっすぐ舵を切れるところですが、例年の確定申告の支度というのも頭痛の種ですが。。毎度お伝えしていますとおり、干支については動くところでこの場ので改めてお知らせいたします。仙台光原社「雛の会」のサイトへのリンクを貼らせていただきます。→お知らせ「雛の会(仙台光原社)」
日々作業で目の前ことで明け暮れていたところ、べにや民藝店さんからレターパック。開けてみると新刊の「民藝」誌。めくってみるとグラビアページに拙作の座り猫と都鳥。うれしいです。これ昨年の日本民藝館展で選に入れてもらったもの。暮れは忙しくてとうとう会場へ足を運ぶことができず、また目の前ことで手一杯だったので、本当うれしい驚きです。ありがとうございますうれしい
一文雛や干支の辰。きはだで地塗りした上にすおう(蘇芳)を重ねて塗っています。画像の一文雛の女雛には10回重ねたところ、有卦船には7回重ねているところです。煮出した蘇芳の汁はワインレッドのようないろなのですが媒染として混ぜたミョウバンの酸性のためか黄色みを帯びます。しかし塗っているうちに微妙に赤みになります。同じ有卦船に顔料で塗る場合と煮出した植物の汁を重ねて発色させる場合との途中経過を並べてみました。植物の煮出し汁についてはまだ重ねが途中でこれから更に重ねていきます。すおう(蘇芳)
一文雛の女雛の衣にきはだ(黄柏)の煮汁を重ね塗りしています。画像では4回重ねたところ。最終的に上から蘇芳(すおう)の煮汁を重ねていきます。きはだは蘇芳の発色に赤みを強めるために下地です。2枚目の画像は今更ながらの有卦船できはだと蘇芳中心の彩色バージョン。船の側面は黄色の顔料で塗るところを木肌で、帆のストライプ部分をきはだと蘇芳との重ねで発色させる予定です。昨年末の民藝館展出品には「善玉悪玉」「珠とり海女」ともにきはだ蘇芳使用で彩色したのですが、「有卦船」での煮出し彩色はこれがはじめて。。どうなりますか。,顔料彩色辰も進んでいます。遅くて申し訳ありませんが、動きがあれば、この場でお知らせしまっす。ご了承ください。きはだ(黄柏)
この姿勢まるで昔ながらの駅弁売り。昨晩から冷え込みがことさら厳しくて、日頃作業している玄関の上り框(あがりかまち)付近ではヒーターを点けていても手が冷えてきます。仕方なく台所で木箱を膝上に抱えながらの作業。それでも建付けのすき間から入ってくる冷え込み。おそらく昔土人形や一文人形などを作って生業としていた無名の人たちの暮らしの感覚の一面を意図的ではなくとも追体験しているのかもと。。。理想をいえば、冷暖房設備完備の暑さ知らず寒さ知らずの松花堂弁当箱を一面に広げられるスペースで一気に作業できればな、、?とも。まあ現実的には落語で狐を塗っている情景にはかなり接近しているかと。。あるいは昭和歌謡の♫寒さこらえて〜♫みたいな???駅弁売り風作業
夜なべの作業。。眠気もしてきた。ひねり鳩、本来は生土に竹ひごを差し込んで乾燥させた上に地塗り、彩色されたものだったので脆く残るものが少ない言われています。自分で作る場合脆さを避けるため生土ではなくて、いちど素焼きした本体に竹ひご差し込むので二重に作業(①生土でで成形し、竹ひごを挿してくちばし、脚、尻尾の位置孔つける→②竹ひご抜いて乾燥させる→③素焼きする→④竹ひごを再び挿して部位を組み立て固定させる→⑤地塗りと彩色された)することになります。(本来は素焼きしないので②から④の工程はない)ことに④は土の収縮あって孔も小さくなりひごを削りながら孔に合わせるのでかなり面倒。ここの作業はなかなか思うようにいかず血圧があがりそうです。組み立て(ひねり鳩)
炉内温度が100℃以下に冷めたのを確認して窯の蓋を開けます。自分でやって言うのもおかしいかもしれませんが、掘ってきた土が素焼きでこんな赤みを帯びた色味に変化するのは不思議です。上の段の小物たち。窯から取り出しながら仕分けていきます。干支もの、王子向け、仙台向け、、。このあと彩色の前に地肌のやすりがけや胡粉による地塗りなどを済ませておきます。窯出し
実質新年あけに初窯ということになります。それにして炉内いっぱいにして焼くのが本望ですが、そうでない状態窯入れするの些かもったいない気分です。しかし際ということ優先しなければなりません。画像1枚目は炉内棚板2段目。細かなもの小さいものを並べ終わったところ。下の隠れている段には「有卦船」をはじめ辰干支ものが並んでいます。蓋を半開き状態素焼き運転開始。毎度ことながら炉内500℃なるまでは蓋は半開きにして「炉内の水分を逃がします。これから目覚ましをかけて仮眠をとります。炉内の温度を確認の上、改めて窯の蓋を閉めに起きます。窯入れ·素焼き
先日初芝居興行を歌舞伎座へ観に行き、芝居がハネて、帰りに何か食べようと移動中に携帯に連絡が入り、装束稲荷の授与品である招き狐が大晦日の「王子狐の行列」で全て授与されて無くなった由。暮の状況では、まだ余裕があるので急ぎ作り足す必要がないということだったので意外な展開。装束稲荷の神様への信心で善男善女がお求めになられたのが事実ではあるけれど、作らせてもらっている身としてはうれしいことです。今、遅ればせながら干支の辰の人形彩色しながら足りない分を粘土で型抜きもしていたところなので招き狐もぼちぼち抜きはじめました。天気予報で今夜は一番寒くなる、と聞いていたのが、午前4時過ぎあたりからやたら寒く感じています。とりあえず電気のファンヒーターを点けながら重ね着して作業していますが、それでも指先が麻痺しそうな寒さ冷たさで...狐の追加