つかの間の団らん
父……いや祖父の葬儀に駆け付けた子供ら。静岡から仕事の合間をやりくりした長男。仕事が忙しいい彼と5年もあっていなかった。36になるが、すっかり貫禄がついている。とはいえコロナ直撃で将来の目が絶たれるかも知れないらしい。居酒屋チェーンのエリア長まで登ったところでコロナである。全国の店舗を半分も閉店したほど危機的状況にあるようだ。「仕事がある間は打ち込むさ。先行き光が見えないけど」名古屋静岡と勤務が長く、言葉のイントネーションはあちらのものになっている。長男を囲んで談笑がやまない兄弟姉妹と母親。その輪の中に入れず、一人酒を楽しむふりをしながら、実は聞き耳を立てていた。話が弾んで、昔の団らんを復活させている。昔も今も話に割って入れない父親は、盗み機器下子供らの近況に、内心一喜一憂する。そして自然と顔が綻び、ニンマリ顔...つかの間の団らん
2020/07/31 02:37