もんどりこのからむし織
乾燥したからむしの繊維を水に浸し細く裂く。好みの太さに裂いた繊維は苧裂き棒(竹の棒)に掛け、繊維の方向をそろえ、裂いたものが重ならないようにするのが肝だ。繊維の向きが違うと毛羽だって美しい布が織れなくなる。屋号もんどりこ(弘前ねぷたの戻り囃子の掛け声)の山内さんは青森生まれ、実家はリンゴ農家、母は農閑期に編み物やこぎん刺しをしていたので、そこで遊んだと。山内さんはこぎん刺しにいつしか興味を持ち、からむし織の技術は廃れ、昭和村で今も行われていることを知り、実際に訪ねて工芸博物館の展示を見ただけでは分からず、昭和村に1年間住んでからむし織を学んだ。が、春の焼き畑、夏の刈り取り、からむし引き、繊維を裂いて糸づくりを経て、冬に織る。1年間学んでも一度の体験では覚えきれず、もう一度やりたいと19年になり、こぎん刺し...もんどりこのからむし織
2024/09/29 04:35