祐太(ゆうた)は会社(かいしゃ)の同期(どうき)の女性(じょせい)に思(おも)いを寄(よ)せていた。彼女(かのじょ)は美人(びじん)というほどでもなく、どこにでもいるようなごく普通(ふつう)の女性(じょせい)だった。彼(かれ)にしても、別(べつ)に彼女(かのじょ)に一目惚(ひとめぼ)れしたというわけでもなかった。職場(しょくば)でたわいのない話(はなし)をしたり、仕事(しごと)のあとの飲(の)み会(かい)とかで仲良(なかよ)くなって。自分(じぶん)でも意識(いしき)しないうちに、なんか良(い)いよな、やっぱり気(き)になる、好(す)きになっちゃったのかも。てな感(かん)じで、<どうしようか>と思(おも)い始(はじ)めたのは一ヵ月前(いっかげつまえ)だった。それからというもの、普通(ふつう)に話(はな)して...0017「タイミング」