私は、1990年代の後半、構成メンバーが百二十名を越えるSE部隊を率いて、携帯電話iモード関連のビックプロジェクトの開発に、統括プロジェクトマネージャーとして取り組んだことがありました。iモードは今では当たり前のシステムですが、携帯電話を用いて、インターネットを経由し、どこからでもコンピュータに繋がる技術です。当時は世界でも初めての画期的な技術であり開発者としてもワクワクする取り組みでした。3年余にわたった開発プロジェクトは、文字通り会社としても、私自身もビジネスマンとしての存在証明をかけた業務でした。開発の最盛期には月曜に出勤し、土曜日に初めて家に帰れるような勤務状態で文字通り「不夜城の城主」と揶揄されるような日々を経て何とか、開発を完了することが出来ました。プロジェクト完成パーティーの席上、開発会社の代表一...「高層の狩人」