「負」を受けいれるために 「内面」の問題化から構造の問題化へ
心はなかなかに負を受け入れられない。負を内面において受け入れることは、社会的に謝罪することだったり、罰を引き受けること、公的な場において自分の振る舞いを統制することとはまた別のことだ。根本的な問題の改善には社会的な「責任」の全うと内面における受け入れの両方が必要だろう。 物語のなかで悪いことをするのは狼や狐のようなものだったりする。が、物語で書かれていることは人間のことであるので、それが狼だろうが狐だろうが非生物であろうが関係なく、人間のリアリティについて書かれている。 物語は人間のリアリティを人間の心が受け入られる次元にして経験させ、自身への受け入れを可能にする媒体でもある。そこで受け入れが…
2021/01/25 00:17