星の王子さま(サン=テグジュペリ)
世界を広げるヒント、第52回は星の王子さま(サン=テグジュペリ著)です。 一度は読んだことがある方も多いのではないかと思います。そして、内容よりもその独特の雰囲気を覚えている方もたくさんいらっしゃいそうですね。 この本の特長は何と言っても不思議で幻想的な世界でしょう。 とても小さな星、またその星を覆う、3本のバオバブの木、こんな世界があったらいいなぁと、多くの子どもは感じたことでしょう。 しかし、大人になって読んでみると分かりますが、この本は大人にとっても大事なことが散りばめられています。 ・小惑星に一人ずついる権力や知識に縛られて、周りのことが見えていない王様たちにはどきっとさせられます。 ・最後の方で「僕」に対して王子さまが言う「たいせつなことは、目では見えない」という言葉は心に残ります。 特に、最後のシーンで、「誰も知らないどこかで、ヒツジがバラを食べたかどうかで全ての運命が変わってしまうのかも」 と「僕」が想像を巡らすシーンは感覚的になぜか納得するところがあります。 そして、今の日常がどれだけ奇跡的かを想像すると、人や人生に対しての感謝の気持ちが自然と涌いてきました。 神秘的でワクワクするとともに、とても穏やかな気持ちになる物語であり、素晴らしいですね。 以上で星の王子さまの紹介を終わります。 さて、これで一年間続いた「世界を広げるヒント」は一旦終了となります。 素晴らしいものに触れることで世界が広がり、今より少しずつ生きていることが楽しくなっていく、そんなことを考えて試みて始めた連載ですが、いかがでしたでしょうか。 もちろん、これまで紹介したものは世界中の素晴らしいもののほんの一部ですし、一人一人、好みも分かれると思います。 ただ、仮にこれらが、あなたの世界を広げられなかったとしても、好奇心を持ってアプローチしていれば、必ずあなたに合った 何かが見つかると考えています。 このブログをきっかけに、そのようなものが見つかったら、大変嬉しく思います。 それでは、本日も読んでいただいて、ありがとうございました。 読者の皆様がいたおかげで、何とか一年間続けることができました。心から感謝いたします。 創造性 ★★★★★ 実用性 ★★
2014/12/28 21:53