アリス・マンロー『ピアノ・レッスン 』
アリス・マンロー著、小竹由美子訳『ピアノ・レッスン』タイトルと表紙に惹かれて。カナダのノーベル賞作家による15篇の短編集。いつの時代が舞台なんだろう。20世紀半ばくらいかな。著者の経験がベースになっている物語もある。ごく普通の人たち(どちらかというと貧しい人たちが多い)の日常を切り取ったような物語。本のタイトルにもなった最後の短編は『DanceoftheHappyShades』。これを「ピアノ・レッスン」と訳したのはすごいな。本のタイトル(と表紙)に惹かれて手に取って読んだから、なるほど、という感じだった。直訳できない。短編を読んで考えたら、単にピアノ曲のタイトルではなくて、「幸せな(亡/幽)霊たちの踊り」「幸せな昔を思い出させる物たちの踊り」なのかな。物語の背後にずっと流れている、どこか物悲しく切ない雰...アリス・マンロー『ピアノ・レッスン』
2024/10/26 08:25