辻堂ゆめ「僕と彼女の左手」
中公文庫2021年3月初版発行解説・逸木裕-柔らかく心地よい光-272頁幼い頃遭遇した事故のトラウマで、医師になる夢が絶たれた時田習そんな時に出会ったのは、左手だけでピアノを奏でる清家さやこでした天真爛漫な彼女にいつしか恋心を抱くようになる習でしたが、同じ時間を過ごせば過ごすほど彼女の表情は暗くなり不可思議な行動をとるようになります様々な状況を突き合わせていくと、ひとつの結論に…さやこはいったいどんな事情を抱え習の前に現れたのでしょうか医学の道を挫折した習右手の機能を失ったさやこ二人とも大切なものを失っていますが、交流をすることで影響を与え合い、次第に生き方を定めていきます中盤までは、ばりばりの恋愛小説で、まるで森沢明夫さんのよう辻堂さんはこういう小説も書く人なのかしら、読み始めたからには最後まで読もう、...辻堂ゆめ「僕と彼女の左手」
2024/03/31 07:00