らら、ららら
昼下がりの少し眠気が襲う頃そろそろ届く、母さんの好きな花かごあなたの趣味を思いながら子どもの頃を思い出したよワガママだった僕はずいぶん手がかかる子どもだったろう母さん、あるときはとても気弱で寝込むこともあったね姉さんと二人で、布団に横になっているあなたを案じた家族を養うプレッシャーがどれほどかなんて知ることなく愛情をいつも求めていたその重さに気づかない子供の特権あのひ、僕はちっぽけな我が家の庭で椅子にすわってあなたがさばくハサミの奏でる音に聴き入っていたなんの不安も抱かず、なんの苦労もせずにこのままいつか大人になるのだろうと無神経に思ってたリズミカルに、ラララ、時計は幸せを差して止まってた今遠い異国にいる僕はふるさとの大地を踏めないけれどスイッチひとつであなたの声や表情を知ることができるそれは味気ないコミュニケ...らら、ららら
2020/05/10 16:41