発熱性物質試験に使われるウサギたち 発熱性物質試験に関し、カブトガニの血液を利用する試験法とその代替法について、これまで […]
私たちの暮らしを見直すことで動物たちにも平和を。幅広く動物たちのために活動する団体です。
私たちの暮らしを見直すことで動物たちにも平和を。PEACEは、Put an End to Animal Cruelty and Exploitationの略です。幅広く動物たちのために活動する団体です。動物実験・畜産・動物園・殺処分・毛皮などをテーマに扱います。まだまだ新しい団体ですが、ご支援を!
文部科学省が令和6年度の動物実験基本指針等の遵守状況に関する調査結果を公表
文部科学省が令和6年度の「研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針」等の遵守状況に関する調査結果を公表しました。 「研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針」等の遵守状況に関する令和6年度調査結果 これは、毎年、文科省の所管する施設を対象に行っているもので、動物実験を実施している⼤学等の数は前年の387機関から383機関に減りました。 10年前は426機関ありましたので、着実に減っています。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://animals-peace.net/experiments/mext-2021questionnairesurvey-animallab.html target=] ただし、内容はほぼ無意味 ただ、この調査自体は、動物実験等を実施している当の機関が回答を書くアンケート調査であり、 適切な審査を⾏っていますか➡「はい」が100% 科学的観点及び動物の愛護の 観点から動物実験等を適切に実施していますか➡「はい」が100% 情報を適切な⽅法により公表していますか➡「公表している」が100% という、ほぼやる意味のないアンケート調査です。誰かが適切かどうかを審査しているわけでも何でもありません。自己申告なので、当然、どこの機関も「はい」と答えます。各機関の動物実験委員会の審査能力は、実際のところ力量に差があると思われますが、承認のハンコを押してさえいれば、適切にやっていると自称できるのです。 情報の公開も、実際に使った動物数をきちんと報告していると感じることはあまりなく、1日当たり飼育数や、ある日時点での飼育数など、実際の使用数を隠蔽するような数字が公開されていることが多いですが、自分たちはそれが適切だと思っているのでしょう。 自己点検も、ネガティブな事象について公表していることはまれで、起きた問題などは書かず、すべて適正だとするような、形式的で意味のないものが公開されているのが普通です。 改善措置を行った機関が49機関 不思議なのですが、「動物実験計画の実施の結果について報告を受け、必要に応じ適正な動物実験等の実施のための改善措置を⾏っていますか」という質問に対し、報告は全機関が行ったと答えていますが、改善措置をとったのは49機関ありました。 改善が必要だったのに、適切な審査や実験が行われたとは、これいかに? 不
野生動物の保護と距離感 朝日新聞「傷ついた背ビレ イルカが⼈にかみつくまで」を読んで
写真は新屋島水族館のイルカの餌やり体験。世界中の水族館に水槽を納める企業が、日本ではこんなことをやっている。 イルカとの誤った距離感はなぜ 福井県の海水浴場で、野生のミナミハンドウイルカに海水浴客がかみつかれる事例が相次ぎ起こりました。かつては「すずちゃん」という愛称で親しまれたイルカですが、交流が話題になり、観光資源となっていきました。過熱した人との接近が人なれしたイルカを「かみつきイルカ」にしてしまった、その経緯が朝日新聞の7回にわたる連載記事になっていました。すべて有料記事ですが、大変貴重な記録となっていますので、ぜひ読んでみてください。 [blogcard url=https://www.asahi.com/rensai/list.html?id=2332&iref=pc_rensai_article_short_2332_below_bn] 「野⽣動物と⼈とのあるべき『距離』を破ったのは、イルカではなく⼈の⽅だったのかもしれない。」 (第4回「イルカに『すずちゃん』名付け親の後悔 野⽣との『距離』破ったのは」より) 野生のイルカが人への警戒を忘れ、人間のいる環境でえさを得られることを覚えてしまいました。いくらかわいくみえてもイルカは力の強い、体の大きな野生動物です。イルカにとって遊びやコミュニケーションのつもりの甘がみや接触が、人には大けがにつながる場合があります。また、人を恐れないイルカが突然近くにいたとき、コントロールできない動物の存在に海水浴客は恐怖を覚えたようです。 なぜ人々はイルカに触りたがり、乗りたがるのでしょうか。野生動物にはむやみに近づかない、触らない、えさを与えないことが原則です。本来ならば教育機関であるはずの水族館が野生動物との距離感を正しく伝えるべきなのですが、そうはなっていません。これは全国的な問題です。 イルカは人懐っこく、従順でかわいい動物という先入観が、水族館のイルカショーやふれあい、SNSで発信される飼育員になついた姿などにより、植え付けられています。 「イルカに限らず、野⽣動物本来の習性に基づかない動物園や⽔族館の展⽰の在り⽅について、そろそろ本気で⾒直すべきではないだろうか。」 (第5回「⾚ちゃんイルカに乗った遊泳客 戯れが『⽢がみ』被害に変わった瞬間」太⽥匡彦記者のコメントより) 記事に寄せられた太⽥匡彦記者のコメントが的確に問題点を指摘しています。野生動物
令和6年度第2回国際獣疫事務局(WOAH)連絡協議会傍聴 農水省は動物愛護法改正に後ろ向き!
本日、「令和6年度第2回国際獣疫事務局(WOAH)連絡協議会」が農林水産省で開催されたので、オンラインで傍聴しました。WOAH(World Organization for Animal Health)は、世界の動物衛生の向上を目的とする政府間機関で、以前はOIEと呼ばれていました。いわば、動物版WHO(世界保健機関)であり、世界動物保健機関と呼ぶべきものです。 WOAHは、動物衛生や人獣共通感染症、アニマルウェルフェア、畜産物の生産段階における安全確保に関する国際基準(WOAHコード)を作成しており、今日も、今年9月のWOAHコード委員会報告書で示された 陸生コード改正案等についての国内の有識者の意見交換ということで、開催されました。改正案に対する日本政府の意見や、WOAH側での修正の進捗等について報告があり、章ごとに意見交換をするという形で進みました。 動物の福祉に関しては、一番最後に「第7.1章 アニマルウェルフェアの勧告に関する序論」の改正が取り上げられました。今年9月に3次案が提示されており、2次案に対して日本政府が提出した意見が反映されていたかどうかなどが報告されました。 改正案には、アニマルウェルフェアを考える上で役立つ指標として、従来の「5つの自由」に加え、新たな概念である「5つの領域」を含む内容にすることが決まっています。 「5つの自由」が、動物にとって悪いことをしないという観点に立って作られているのに対し、より積極的に良い状態をつくる観点が必要ではないかということで出てきたのが「5つの領域」の考え方だと農水省も説明していましたが、本当のところを言えば、動物園や畜産業、動物実験の世界では動物を自由にすることはないため、「〇〇からの自由・解放(freedom)」というスローガンは受け入れがたいという背景があって、提唱され始めたものです。 「5つの領域」‘five domains’ とは ・ 栄養 ・ 環境 ・ 健康 ・ 行動 ・ 精神状態 これをWOAHのコードに含めることに対する日本政府のスタンスは、以下の通りだとか。気になったのは赤字にした部分です。 アニマルウェルフェアに関する新たな概念である「5つの領域」の追加及びその他の修正に関して、将来的な他の章の改正も念頭に、我が国の現状及び国際的な情勢を踏まえ、現場に過度な負担が生じないよう適切に意見を反映させる。 国がアニマルウ
日本平動物園が現在の施設でのキリンの飼育は止めると公表 キリンも飼育を止めていくべき種
次々キリンを死なせてきた静岡市立日本平動物園が英断 現在の飼育舎でのキリンの飼育は止める 2022年10月にオスの「ダイヤ」が死亡してからキリンを飼育していなかった静岡市立日本平動物園ですが、今年12月5日、重大な発表をしました。現在のキリン舎でのキリンの飼育を中止するとのことです。 静岡市立日本平動物園お知らせ:【動物】キリンの飼育について 同園では、ダイヤの死後、園内でキリン飼育検討チームを発足し、今後のキリンの飼育について話し合っていたとのことです。3つの理由から決断をくだしたと公表がありました。 「【動物】キリンの飼育について」より ① 運動場の面積 キリンはよく歩く動物です。野生下でよく歩くキリンにとって、狭い運動場は運動不足やストレスの原因になります。当園では長年キリンを飼育してきましたが、今回の話し合いで「運動場の面積はもっと広くあるべきではないか」との意見が多く挙がりました。キリンを心身ともに 健康な状態で飼育するだけでなく、キリンの魅力を最大限引き出すためにも今よりも広い運動場が必要です 。 ② 群れ飼育 野生では群れで生活するキリンにとって、1頭での飼育は大きなストレスがかかる可能性があります。そのため動物園でのキリンの飼育は群れで行うことが多いで すが、群れでの飼育は1頭当たりの運動場の利用面積を狭めることになります。そのため「広い運動場面積」と「群れ飼育」というのはキリンにとって絶対条件にも関わらず、現在の施設ではその両方をクリアするのは難しい状況にあります。 ③ 必要な設備 キリンを飼育するには寒い時期に暖かい環境で飼育できる寝室や蹄のケアを行うトレーニングスペース、治療用のサブパドックなどが必要となります。当園でもパネルヒーターの設置や健康管理のためのトレーニングなどを行ってきましたが、それでもサブパドックやトレーニングスペースがない現在の施設では十分な健康管理が難しいとの結論に至りました。 3点とも動物の福祉を考えてのことですので、この決定をとてもうれしく思います。ただ、エリア改修の見通しが立てられた暁にはキリンの飼育を再検討する予定とも書かれているので、それはもう諦めてほしいと思いました。 そもそもキリンも、ゾウやイルカ、ホッキョクグマなどと同様に、優先的に飼育を止めていくべき種です。下記に海外の団体のレポートを紹介します。 また来園者からキリンが見た
東北サファリパークでの去年のライオンによる死亡事故で園長ら2人が書類送検
東北サファリパーク by Y.Matsuura 1965 Virgo is licensed under CC BY-SA 4.0 . 東北サファリパークでの去年のライオンによる死亡事故で園長ら2人が書類送検 福島県にある「東北サファリパーク」で昨年9月、当時53歳の男性飼育員がライオンに襲われて死亡しましたが、今月9日付けで二本松警察署は、園長ら2人を業務上過失致死容疑で福島地検に書類送検したとのことです。 読売新聞の取材に「サファリパークとしてコメントを出すことはない」と答えているとのことで、驚きました(「飼育員がライオンに襲われ死亡、東北サファリパーク園長ら2人を書類送検」読売新聞、2024年12月10日)。サイトにも特に何もコメントは載っていません。 事件の経緯としては、昨年9月28日午後、閉園準備作業中にライオンのおりの中で飼育員が首から血を流して倒れているのを、別の飼育員が発見。飼育員は搬送先の病院で約1時間後に死亡した、というものでした。 飼育員は檻の中に入りエサを置いたが、扉が開いているのに気づいて閉めようとした際、メスのライオンに檻の中に引きずり込まれたと報道されています。(「飼育員死亡の東北サファリパーク 業過致死容疑で園長ら書類送検」朝日新聞、2024年12月10日) 東北サファリパークは、この事故で1か月ほど休業しましたが、その後営業を再開しています。 支店である那須サファリパークでも有罪になっている 東北サファリパークを運営する株式会社東北サファリパークは、2022年にも、支店である「那須サファリパーク」でトラによる重大な負傷事故を起こしています。略式起訴されたときにブログに詳細をまとめました。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://animals-peace.net/law/nasusafaripark-information.html target=] この投稿を載せた時点で罰金等は公表されていませんでしたが、今年4月8日付けで大田原簡裁が略式命令を出していたことが後日報道されました。 業務上過失傷害罪で略式起訴された元飼育員男性(起訴当時26歳)⇒罰金50万円 (警察署が送検した6名のうちの1名、ほか5人は不起訴) 労働安全衛生法違反罪で略式起訴された運営会社と責任者: 運営会社「株式会社東北サファリパーク」⇒罰金50万円
NBRPニホンザル:京都大学に新たに入った50頭は奄美野生動物研究所から移動で確定
実験用ニホンザルの繁殖・供給の中止を求める署名を皆さまにお願いしています「NBRPニホンザル」に関連し、京都大学の犬山市の施設へ2022年度に、どこかから急に50頭のサルが導入されたことを、こちらの記事でお知らせしました。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://animals-peace.net/experiments/internationalmacaqueweek.html target=] どの関係機関に聞いても明確な回答はなく、相変わらずの隠蔽ぶりでしたが、特定動物の移動に関する文書について愛知県に情報公開請求を行ったところ、やはり奄美大島の株式会社奄美野生動物研究所から京都大学のヒト行動研究進化センターへの移送で間違いなかったことが判明しました。分担機関である生理学研究所がサルの飼育を委託する民間企業から中核機関である京都大学への移送で、確定です。 書類が出てきたのは、以下の頭数分です。 令和4(2022)年度 2回輸送 計51頭 令和5(2023)年度 1回輸送 計26頭 2022年度に京大が増加を公表しているのは50頭ですので、もし提出された書類通りの移送が行われたのであれば、輸送途中で1頭死亡している可能性があります。 京都大学の年報は、まだ2022年度分までしか公表されていませんが、2023年度中にも26頭も移動がされており、奄美大島のニホンザルを減らす方向にあることが伺えます。 飼養頭数が減れば、当然、生理学研究所からの再委託費も減額があってしかるべきですが、奄美野生動物研究所に支払われている金額について、生理学研究所の上部組織である自然科学研究機構は、非公開の態度を貫いています。随意契約は原則公開とされているにもかかわらずです。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://animals-peace.net/experiments/nbrpmonley-nips.html target=] 日本における実験用ニホンザルの利用は、本当に不透明で身勝手な国家事業によって支えられています。 特定ザルであるニホンザルの移動 - 情報公開された書類 輸送期間:令和4(2022)年12月4日(日)~6日(火) 奄美野生動物研究所から京都大学犬山キャンパスまでニホンザル25頭の移動について通知書が提出されていました。
中央大学入試の試験問題に「動物とのふれあい必要?」の記事が使われました
本年度の中央大学文学部自己推薦入学の試験問題に、動物園について考えたことを書きなさいという課題が出題されました。使用する参考資料の中に、当会代表の朝日新聞インタビュー記事(「動物とのふれあい 必要?」)も含まれていました。 試験問題掲載は来年度試験問題が掲載されるまでの期間と思われますが、こちらでご覧いただけます。 この時のインタビューの内容はあくまでふれあいについてがテーマでした。受験生によっては「ふれあいを止めろ」と言っている人がいるのか!と驚かれたかもしれませんが、読んで、考えてもらえたとしたら嬉しいことです。 ひとつ、資料の中に動物園の存在をそもそも批判するようなものがなかったことは残念ではありました。動物福祉について考えさせる時代が来たようですから、さらに存在意義そのものに切り込む時代が来ることを期待します。 そういえば7月に大学のサイトに掲載されると聞いていたのですが、うっかりしていまして、ご報告するのが遅くなりました。… pic.twitter.com/EbRGGW2GPG — PEACE 命の搾取ではなく尊厳を (@animalsPEACEnet) November 3, 2024
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うさぎやモルモットの適正飼育の啓発と、学校うさぎの廃止をもとめ活動する「スモール アニマル レスキュー」にPEACEのメ […]
今年も株主総会のシーズンがやってきます。株主総会では、株主からの質問を受け付ける時間が設けられるので、動物たちの悲惨な状 […]
鹿児島県内で「ノネコ」として捕獲されている猫の数について、関連する統計や公表数が毎年合わないことについて、こちらの記事に […]
先日、タイ現地では、木下サーカスが寄贈したと喧伝している「キノシタ・エレファント・ホスピタル」が見つからないということを […]
日本の単独飼育のゾウたちの一覧のページをつくりました。近年、単独飼育解消を目的としたゾウの移動が行われたのは1例だけで、 […]
昨年、フランスのマリンランド・アンティーブが飼育するシャチを日本の神戸須磨シーワールドに移す計画があるということで、反対 […]
茨城県畜産センターの動物虐待告発につきまして、先日、不起訴となったことをご報告いたしましたが、この事件につきましても検察 […]
2023年の上げ馬神事で骨折し、予後不良の判断により生命を絶たれた元競走馬「メルズーガ」の事件について、御厨総代会の関係 […]
本年2月、PEACEのスタッフがタイを訪問しました。アジアゾウに関連する施設や保護区を巡ってきましたので、PART1~2 […]
医薬品の検査のために野生のカブトガニが逆さまに固定され、青い血液を採取されているところを映像や写真で見て、驚かれたことは […]
牛たちへの殴る・蹴る・金属製の道具で叩くなどの暴行、糞尿が堆積した運動場や暑さ寒さ・風雨にさらされる囲いの中に収容するといった過酷な飼育状況が動物愛護法に反するとして、2024年2月、PEACEを含む4団体(JAVA、ARC、CAPIN)は、従業員及び当時のセンター長ら8人と茨城県を刑事告発しました。 2025年1月に被告発人全員が水戸地方検察庁に書類送検されたことをご報告しましたが、この3月、不起訴となりました。告発人である4団体は、代理人弁護士とともに主任検事と面会し、その判断に至った理由の説明を求めましたが、納得のいくものではありませんでした。 不起訴理由はあくまで「嫌疑不十分」であり「嫌疑なし」ではありませんでしたが、検察官が、牛などの大動物について、まるで痛みを感じにくいかのように考えていることは疑問でしたし、水戸地検が頼った専門家は、畜産動物の悲惨な状況に慣れ過ぎているのではないかと感じました。飼育管理・アニマルウェルフェアの観点から問題があったことは検察官も認めていましたが、虐待の構成要件に当てはまらないと判断されてしまったことは、非常に遺憾です。 不起訴の決定には到底納得できないことから、わたしたち4団体は検察審査会に審査請求を行います。 これまでの経緯 茨城県畜産センターの問題については、まとめページから各記事をご覧ください。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://animals-peace.net/factroyfarm/ibaraki-prefectural-livestock-research-center target=]
特定動物であるニホンザルの脱走が毎年のように起きている米子市の湊山公園のサル飼育施設「猿が島」ですが、生まれた子猿を猿回し事業者に譲り渡していることについて、先日PEACEでは市長宛に廃止の要望書を送りました。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://animals-peace.net/zoo/yonago-minatoyamapark.html target=] 米子市から回答がありましたが(下記に全文掲載)、猿回しへの払い下げを止めるとは書かれていませんでした。電話で確認したところ、やはり短期的に数を減らさなければいけないので、猿回し事業者への譲り渡しはやらざるを得ないということでした。 今年度から繁殖制限措置は早急にやりたいとのことですが、毎年5月~7月に生まれているのですから、今年生まれる分はすでに妊娠中のはずですし(ニホンザルの妊娠期間はおよそ半年)、去年生まれた子ザルたちも年齢的に譲渡対象になっているはずです。 このサルたちを猿回しの厳しい調教に晒し、不自然な芸を仕込んだり、見世物にしたりしないよう、ぜひ米子市にご意見をお送りください。 米子市都市整備部都市整備課課長からの回答(2025年4月15日付け) 湊山公園猿が島の猿の飼養についてのご提案(回答) このたびは、湊山公園猿が島の猿の飼養についてのご意見をいただきありがとうございます。 ご指摘のとおり、度重なる逸走についてはあってはならないことであり、今後の再発防止を徹底していく事としております。 ご提案のありました繁殖抑制については、中長期的な適正飼養の観点から、現在米子市においても検討を行っているところでございます。また、短期的な観点においても、頭数管理のための頭数縮減は必要である考えており(原文ママ)、希望先への譲渡についても行っているところです。何卒ご理解いただきますようよろしくお願いします。 今後とも市政に対し、ご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。 意見先 税金で運営する公営施設が繁殖制限すら行わず、猿回し事業者に利益が生じるよう取り計らうなどということはあってはならないことです。ご意見をお願いします。 米子市 市長にひとこと👇 https://city.yonago.lg.jp/6784.htm 都市整
特定動物であるニホンザルの脱走が毎年のように起きている米子市の湊山公園のサル飼育施設「猿が島」ですが、生まれた子猿を猿回し事業者に譲り渡していることについて、先日PEACEでは市長宛に廃止の要望書を送りました。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://animals-peace.net/zoo/yonago-minatoyamapark.html target=] 米子市から回答がありましたが(下記に全文掲載)、猿回しへの払い下げを止めるとは書かれていませんでした。電話で確認したところ、やはり短期的に数を減らさなければいけないので、猿回し事業者への譲り渡しはやらざるを得ないということでした。 今年度から繁殖制限措置は早急にやりたいとのことですが、毎年5月~7月に生まれているのですから、今年生まれる分はすでに妊娠中のはずですし(ニホンザルの妊娠期間はおよそ半年)、去年生まれた子ザルたちも年齢的に譲渡対象になっているはずです。 このサルたちを猿回しの厳しい調教に晒したり、見世物にさせたりしないよう、ぜひ米子市にご意見をお送りください。 米子市都市整備部都市整備課課長からの回答 湊山公園猿が島の猿の飼養についてのご提案(回答) このたびは、湊山公園猿が島の猿の飼養についてのご意見をいただきありがとうございます。 ご指摘のとおり、度重なる逸走についてはあってはならないことであり、今後の再発防止を徹底していく事としております。 ご提案のありました繁殖抑制については、中長期的な適正飼養の観点から、現在米子市においても検討を行っているところでございます。また、短期的な観点においても、頭数管理のための頭数縮減は必要である考えており(原文ママ)、希望先への譲渡についても行っているところです。何卒ご理解いただきますようよろしくお願いします。 今後とも市政に対し、ご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。 意見先 税金で運営する公営施設が繁殖制限すら行わず、猿回し事業者に利益が生じるよう取り計らうなどということはあってはならないことです。ご意見をお願いします。 米子市 市長にひとこと👇 https://city.yonago.lg.jp/6784.htm 都市整備部都市整備課公園担当 電 話:0859-2
追い込み猟でイルカを生け捕りにし水族館等に売っている太地町漁業協同組合からイルカを購入した、ある公立水族館に公文書開示請求を行ったところ、2012年のイルカの販売価格表が開示されました。イルカ追い込み猟の始まる9月1日の直前に、その年のイルカの価格が販売先に周知されていることがわかります。 10年以上前のものなので、現在も内容が同じかどうかはわかりませんが、「7日以内に死亡した場合及び30日以内の出荷取上時(トラックが出発するまで)にショック死した場合は、半額としますが選別後、体長や傷が大きい等、クレームがついても値引きしません」といった記述は、イルカがモノのように売られていることをまざまざと実感させます。また、捕獲から売却までの過程がイルカにとっていかに過酷かを端的に物語っています。 ※生体販売の過程でイルカがいかに死んでいるかは、太地町の元ドルフィントレーナーのインタビューをご覧ください。 価格などからわかる水族館のイルカ利用の実情 ハンドウイルカ オスメス、体長別に価格が設定されており、繁殖やイルカショーを前提として最も需要の高い種であることが、ここからも伺い知れます。最も高額なハンドウイルカは210㎝~270㎝のメスの90万円で、繁殖やショーに利用価値が高いと考えられます。体長が190㎝未満のイルカはオスもメスも30万円と価格が3分の1になります。体が小さいと繁殖に向かない、ショーで「映えない」ということなのでしょう。 マダライルカ(アラリイルカ) 15万円と他のイルカと比べて最も安い価格となっていますが、この価格は2012年(平成24年)のものです。マダライルカは飼育継続自体が難しいとされてきましたが、2020年オープンの四国水族館がマダライルカのイルカショーを行っていることから、現在はもっと高額になっていることも考えられます。 カマイルカ 拡散して逃げるため、追い込んでの捕獲が難しいとされています。2007年度に水産庁が14年ぶりに改訂した捕獲枠で、新たにカマイルカが捕獲枠に追加されました。背景にあるのは水族館の需要とみられています。 ハナゴンドウ 主に食用とされる種で捕獲数も多く、ほとんどは食用にされています。 コビレゴンドウ、オキゴンドウ コビレゴンドウの南方型はマゴンドウとも呼ばれ、ハナゴンドウと同様に捕獲され
追い込み猟でイルカを生け捕りにし水族館等に売っている太地町漁業協同組合からイルカを購入した、ある公立水族館に公文書開示請求を行ったところ、2012年のイルカの販売価格表が開示されました。 10年以上前の価格表なので、現在も同様かどうかはわかりませんが、「7日以内に死亡した場合及び30日以内の出荷取上時(トラックが出発するまで)にショック死した場合は、半額としますが選別後、体長や傷が大きい等、クレームがついても値引きしません」といった販売条件は、イルカがモノのように売られていることをまざまざと実感させます。また、捕獲から売却までの過程がイルカにとっていかに過酷かを端的に物語っています。 ※生体販売の過程でイルカがいかに死んでいるかは、太地町の元ドルフィントレーナーのインタビューをご覧ください。 価格などからわかる水族館のイルカ利用の実情 ハンドウイルカ オスメス、体長別に価格が設定されており、繁殖やイルカショーを前提として最も需要の高い種であることが、ここからも伺い知れます。最も高額なハンドウイルカは210㎝~270㎝のメスの90万円で、繁殖やショーに利用価値が高いと考えられます。体長が190㎝未満のイルカはオスもメスも30万円と価格が3分の1になります。体が小さいと繁殖に向かない、ショーで「映えない」ということなのでしょう。 マダライルカ(アラリイルカ) 15万円と他のイルカと比べて最も安い価格となっていますが、この価格は2012年(平成24年)のものです。マダライルカは飼育継続自体が難しいとされてきましたが、2020年オープンの四国水族館がマダライルカのイルカショーを行っていることから、現在はもっと高額になっていることも考えられます。 カマイルカ 拡散して逃げるため、追い込んでの捕獲が難しいとされています。2007年度に水産庁が14年ぶりに改訂した捕獲枠で、新たにカマイルカが捕獲枠に追加されました。背景にあるのは水族館の需要とみられています。 ハナゴンドウ 主に食用とされる種で捕獲数も多く、ほとんどは食用にされています。 コビレゴンドウ、オキゴンドウ コビレゴンドウの南方型はマゴンドウとも呼ばれ、ハナゴンドウと同様に捕獲されるとほとんどは食用にされています。生体は200万円と、最も高いハンドウイルカ90万円の2倍以上の価格がつ
メールアクションとはがきアクションご協力のお願い 2002年から続けられている、動物実験用ニホンザルを繁殖・供給するナショナルバイオリソースプロジェクト「ニホンザル」。文部科学省によるこの国家プロジェクトを終了させるため、PEACEはJAVA(NPO法人動物実験の廃止を求める会)と共同で活動を続けています。文部科学省に声を届けるアクションにご協力をお願いします! ナショナルバイオリソースプロジェクト「ニホンザル」ってなに?~動画で知るサルの実験利用 メールアクション 現在進行しているナショナルバイオリソースプロジェクトの第五期は、2026年度までです。第五期で、この時代遅れなプロジェクトを終わらせるため、皆さんのご意見を直接、文部科学省に届けてください。リンク先のメールフォームから、文部科学省研究振興局ライフサイエンス課にメールを届けることができます。 メールフォームはこちら メールサンプル 文部科学大臣 あべ俊子殿 ナショナルバイオリソースプロジェクト「ニホンザル」を廃止してください 2002年にスタートした、ナショナルバイオリソースプロジェクト「ニホンザル」では、これまでに約1,200頭ものニホンザルを動物実験用に提供しました。 サルたちは、頭蓋骨を切り開き、脳に電極を付けられる、脊椎を損傷させられるなどの残酷な実験に使われ、苦痛や恐怖を味わわされたあげく、殺されています。 科学において動物の使用を避ける方向は、世界的に近年ますます強まっており、特に認知能力が高く、社会性も強い霊長類を動物実験に用いることに対しては国際的にも批判の声が大きくなっています。日本も、動物の実験使用の廃止を目指し、まず第一歩として、この「ニホンザル」プロジェクトを終わらせるべきです。 そのようなことから、私は、貴殿に対し、下記の事項を要望いたします。 NBRP「ニホンザル」プロジェクトは、第五期(2022年4月~2027年3月)をもって終了させてください。 第六期の公募において、ニホンザル以外の動物種に関しても、できる限り採択を減らし、動物実験ではない研究手法の発展につながるプロジェクトをサポートしてください。 ハガキアクション ハガキでも意見を届けることができます。クリックするとJAVAさんが公開しているPDFデータが開きますので、ハガキに印刷をして、裏面の
2023年に飼育員男性がライオンに襲われて死亡した東北サファリパークですが、報道によれば本年3月11日、事故当時の園長(70代男性)と飼育員(30代男性)の2人に福島簡易裁判所がそれぞれ罰金50万円の略式命令を出したとのことです。 罪状は業務上過失致死で、去年12月に書類送検されていました。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://animals-peace.net/zoo/tohokusafaripark-fatalaccident.html target=] 福島県動物愛護センターに確認したところによると、第一種動物取扱業の登録取消の要件は、禁固以上の刑に処された場合なので、することはできない。そのほか、当時立入・指導しただけで、何らペナルティは無しだそうです。 東北サファリパークは、支店である那須サファリパークの重大事故でも関係者が有罪となっています。短期間に2件も重大事故を起こし、有罪が続いているような事業者が普通に営業できてしまうなんて、おかしな話です。 牛の死体遺棄より人間を死なせたほうが罪が軽い?! 同じ福島県内で判決 一方、この4月、同じ福島県内では、牧場内で死んだ子牛200頭の死体を敷地内に不法に埋めていた「復興牧場フェリスラテ」(福島市土船)にも有罪判決が出ました。 2023年の強制捜査の際の報道では、牧場を始めた2015年ごろからおよそ8年間にわたりずっと死体を埋め続けていたとのことでしたが、起訴されたのは2000年からの約3年半、子牛の死骸を合わせて約1.4トンを埋め続けたことについてでした。共謀して犯行を行っていた元社長と元役員には懲役1年、執行猶予3年、罰金100万円の判決が下されました。また、法人としての復興牧場フェリスラテも罰金200万円の有罪判決となっています。 不適切な死体の処理が長年行われていたことは、環境汚染につながりますし、畜産事業者として悪質ですが、しかし、従業員を死なせた東北サファリパークのほうがずっと軽い判決であることは疑問に思います。 業務上過失致死の上限は5年 以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金です。重大事故を繰り返す東北サファリパークの判決は、もっと重くするべきだったのではないでしょうか。 [sitecard subtitle=関連記事 url=ht
はぐれイルカのコリン 2015年、北海道網走市のオホーツク海とつながる能取(のとろ)湖に1頭のメスのシロイルカ(ベルーガ)が現れるようになりました。そのシロイルカは「コリン」とよばれ、能取湖の人々と交流しました。シロイルカは数千頭の大きな群れで暮らしますが、コリンは群れからはぐれた「はぐれイルカ(ハーミットドルフィン)」のようでした。残念ながらコリンは2020年に傷だらけの姿で打ち上げられており、スクリューに巻き込まれて死亡したとみられています。 PEACEでも以前、こちらの記事でコリンのことをご紹介したことがありましたが、このたびコリンが能取湖で過ごした5年間の映像記録「能取湖の奇跡~コリンからの手紙~」が公開されたとのことです。「能取湖の自然環境を見守る会」のサイトをぜひご覧ください。 [blogcard url=https://atelier-orca.wixsite.com/lake-notoro/post/%E3%80%8C%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%A5%87%E8%B7%A1%E3%80%8D%E6%98%A0%E5%83%8F%E8%A8%98%E9%8C%B2] イルカと人とイルカショー 福井県の海水浴場では、はぐれイルカのミナミハンドウイルカが海水浴客に噛みつくようになり、「かみつきイルカ」として問題になりました。人々が野生のイルカに近づきすぎ、イルカが人なれしすぎたために人を恐れなくなったのです。この背景には水族館やイルカショーによる、イルカについての誤った先入観があります。イルカショーではイルカは人に従う動物として見せています。人間が都合よく楽しむために一方的にイルカを狭い水槽に閉じ込めて調教し、野生と自由を奪ってきました。 能取湖の人々はコリンの野生と自由を尊重し、コリンを見守りました。「能取湖の自然環境を見守る会」ではコリンの保護や関わり方が話し合われました。コリンの死後も、コリンの保護や関わり方についての見直しや再考がされています。 海と野生と自由 船を出せばコリンに会えるかもしれない、会えないかもしれない。それは野生に生きるコリン次第です。時にはコリンは深い傷を負った姿で現れて人々を心配させました。しかし、驚くべき治癒力で回復し、生き延びるコリンの姿に、野生の生命力と自然の厳しさを思い知らされます。
呉検察審査会から私たちの代理人のところへ、6月5日に議決があった旨の連絡が届きました。残念ながら結果は、「不起訴処分は相 […]
イギリスの研究機関で増加する規制違反。 イギリス内務省が公表した「Animal in Science Report 20 […]
以前こちらの記事でまとめましたが、実験動物生産会社大手であるエンヴィーゴのバージニア州のビーグル犬繁殖施設が劣悪であり、 […]
以前こちらの記事でまとめましたが、実験動物生産会社大手であるエンヴィーゴのアメリカ・バージニア州のビーグル犬繁殖施設が劣 […]
飼育下の鯨類を、海洋を利用した保護区域に解放するための海外のプロジェクト「 Whale Sanctuary Projec […]
2024年6月1日 神戸須磨シーワールドの新規開業に対する声明 時代遅れのシャチ・イルカの娯楽利用に抗議する 本日、神戸 […]
「規制の虜(Regulatory Capture)」という言葉をご存じでしょうか。 「規制の虜」とは、規制を行う側の組織 […]
昨年は「ノネコ」と称し、明らかに人里で暮らす所有者不明の猫(いわゆる野良猫)を殺害して食べ、その動画をYouTubeにア […]
今年4月、新潟県上越市で、個人が飼育するエミューが逃げ出し、2日後に捕獲されるも、直後に死亡しました。飼い主も「気が弱い […]
去年の振り返りシリーズが遅々として進まぬうちに、もう5月も終わろうとしていますが…まとめ第2弾です。 化粧品の動物実験を […]
先日、憲法記念日にグッドニュースが流れてきました。ベルギーの憲法に、 動物が感覚・感情のある存在(sentient be […]
先日、山手線の車両内に20センチほどのアオダイショウと思われるヘビがいたというニュースがありました。 都内にもアオダイシ […]
3月8日まで、化粧品基準改正のパブリックコメントが行われていました。 現在の日本の法律では、国は化粧品(医薬部外品ではな […]
皆さま、署名へのご協力および拡散を大変ありがとうございます。 呉検察審査会への提出分を3月24日正午で締切り、計3万5, […]
去年(2023年)、動物を虐待したとして全国の警察が動物愛護法違反の疑いで検挙した事件数は、おととしを15件上回る181 […]
ここ何年か、日本の水族館からラッコが消えてしまうという報道が、何度も繰り返されています。 繁殖後に育たなかったり、母乳が […]
1月6日(土)に放送されたMBS毎日放送「せやねん!」で、犬、ニホンザル、ゴシキセイガイインコを野外で連れまわしてロケ撮 […]
株式会社東北サファリパークが運営する「那須サファリパーク」(栃木県那須町)で、2022年1月5日、飼育員3人がベンガルト […]
X(旧Twitter)及び会員メールニュースで海外の署名へのご協力をお願いしていたモーリシャスでの動物実験用カニクイザル […]
3月26日(火)、東武鉄道が開設し、東武鉄道の関連会社が運営する東武動物公園(埼玉県南埼玉郡宮代町)で火災が起き、ボリビ […]