多次元飛行船

加齢にともない顕在化する理由

ライフサイエンス「領域融合レビュー」濵﨑洋子・湊 長博（京都大学iPS細胞研究所 未来生命科学開拓部門，京都大学大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンター）2018/07/18 自己免疫応答の所見はしばしば健常人にも認められ，とくに高齢者において顕著である． たとえば，高齢者は多種類の自己抗体をもつこと，また，さまざまな臓器へのリンパ球の浸潤が起こることが知られている． こうした現象そのものは明らか...

2022/03/31 00:00

慢性炎症応答

ライフサイエンス「領域融合レビュー」濵﨑洋子・湊 長博（京都大学iPS細胞研究所 未来生命科学開拓部門，京都大学大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンター）2018/07/18 獲得免疫応答能の低下をもっとも端的に示すのは，加齢にともなう易感染性および感染症の重篤化であろう．たとえば，高齢者では肺炎球菌やインフルエンザウイルス感染症への罹患率が上昇するだけでなく重症化しやすいため，ときに致死的となる． ...

2022/03/30 00:00

胸腺退縮の理由

ライフサイエンス「領域融合レビュー」濵﨑洋子・湊 長博（京都大学iPS細胞研究所 未来生命科学開拓部門，京都大学大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンター）2018/07/18 胸腺の退縮の機構そのものにくわえ，それがどのような生理的な意義をもつのかを理解することは重要である．ほぼ無限に存在する未知の抗原への応答性の保証と免疫記憶の確立が獲得免疫系のもっとも重要な要素であるが，個体の生涯においてその系は...

2022/03/29 00:00

胸腺の退縮と免疫疾患

ライフサイエンス「領域融合レビュー」濵﨑洋子・湊 長博（京都大学iPS細胞研究所 未来生命科学開拓部門，京都大学大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンター）2018/07/18 胸腺は皮質と髄質の2つの領域からなり，皮質上皮細胞は自己のMHC分子への応答性の獲得（正の選択），幅広い抗原に応答しうるレパトアの形成，ヘルパーT細胞あるいはキラーT細胞への運命決定をおもに担う． 髄質においては，髄質上皮細胞と樹状...

2022/03/28 00:00

胸腺の退縮とエネルギー効率

ライフサイエンス「領域融合レビュー」濵﨑洋子・湊 長博（京都大学iPS細胞研究所 未来生命科学開拓部門，京都大学大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンター）2018/07/18 1，T細胞を産生する胸腺のなりたちおよび退縮 すべての系列の免疫細胞において加齢にともなう数的あるいは質的な変化は起こるが，リンパ球（T細胞およびB細胞）がかかわり抗原特異性および免疫記憶の形成を特徴とする獲得免疫系の変化がとくに...

2022/03/27 00:00

T細胞の老化と免疫

ライフサイエンス「領域融合レビュー」濵﨑洋子・湊 長博（京都大学iPS細胞研究所 未来生命科学開拓部門，京都大学大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンター）2018/07/18 ■要約 免疫老化とは，免疫系の加齢にともなう変化の特徴を包括して表現した用語であり，おおむね，獲得免疫応答能の低下，炎症性素因の増大，自己免疫リスクの増大，という3つの兆候により特徴づけられる． すなわち，感染源から身体を防御し...

2022/03/26 00:00

形質細胞の誕生

■B細胞は抗原を抗原受容体で特異的に結合して捉える。■B細胞は抗原を取り込む。■MHCクラスⅡ上に提示された抗原に、ヘルパーT細胞が接触。抗原提示を受け種々のサイトカインを放出。■活性化したB細胞は分裂、増殖し、形質細胞へ変化。■形質細胞は抗体を産生。...

2022/03/25 00:00

リンパ球の抗原受容体

■抗原提示には細胞膜表面のMHC分子が関与する。■MHC分子には2種類ある。■ヘルパーT細胞が抗原受容体を介して、クラスⅡ上の抗原に結合し、接着分子による補助刺激を受けると、ヘルパーT細胞は活性化して増殖する。その際増殖するのは、提示された抗原を認識できる受容体を持つものだけ。つまり、免疫の特異性はリンパ球の抗原受容体によるもの。■あらゆる種類の抗原に対応するためには、百万種類以上のリンパ球が必要とされている...

2022/03/24 00:00

T細胞のスイッチ

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2022/03/23 00:00

潜在的免疫

COVID-19有識者会議「日本人における新型コロナウイルスIgM、IgG、IgA」より 2020年12月18日 新型コロナウイルスにかかわらず、ウイルスに初めて感染すると、まずIgMが誘導される。その後、IgMがクラススイッチを起こし、IgGが産生される。 すなわち、ウイルスに初感染した場合は、そのウイルスに対するIgMがIgGに先行して上昇することが免疫学の概念として確立している。 日本人における新型コ...

2022/03/22 00:00

4型アレルギーと副反応

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2022/03/21 00:00

3型アレルギーと副反応

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2022/03/20 00:00

マクロファージに関する冤罪

Leave a Nest: 2013.04.19「アレルギー性皮ふ炎をめぐる マクロファージの本性」より アレルギーを発症する日本人は、年々増加傾向にあるといわれています。しかし、この症状を抑える仕組みはほとんどわかっていません。そのような中、東京医科歯科大学の大学院医歯学総合研究科免疫アレルギー学分野の烏山一教授らの研究グループは、アレルギー症状を抑える新たな仕組みを発見し、 2月22日に国際科学誌Immunity（イミュニティ...

2022/03/19 00:00

熱は五行の火

■織田啓成「いまだに知られていない健康のメカニズム」東京経済...

2022/03/18 00:00

2型アレルギーと副反応

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2022/03/17 00:00

1型アレルギーと副反応

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2022/03/16 00:00

レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系

■緊急対談！東アジア人はなぜ、新型コロナに強いのか。その9 ■コロナが細胞に侵入するとき使う、ACE2受容体のはたらき。 蓼丸：まず、肝臓がアンジオテンシノゲンというたんぱく質を分泌する。アンジオテンシノゲンは、腎臓が分泌するレニンというたんぱく質分解酵素によって分解され、アンジオテンシン1に変わる。そして、最後に肺が分泌するアンジオテンシン変換酵素によって、アンジオテンシン2（ACE2）になる。 AC...

2022/03/15 00:00

ベルクマンの法則

■緊急対談！東アジア人はなぜ、新型コロナに強いのか。その8 蓼丸：寒いところでは、農作物は育ちにくいが、狩の対象になる動物は大きい。だから、一見有利なんだけれど、ベルクマンの法則で自分の体も大きくなってしまう（笑）。だから、沢山食べるけど、寒いなかで活動するから脂肪はつかずに、筋肉が発達した攻撃的な人が生き残りやすかった。 イセヤ：免疫機能も攻撃的なのかな？ 蓼丸：それで、耳垢が湿ってるのは...

2022/03/14 00:00

寒がりと暑がり

■緊急対談！東アジア人はなぜ、新型コロナに強いのか。その7 蓼丸：漢方でいうと、＜寒＞は、顔色：蒼白、＜舌＞湿潤、他覚的自覚的寒冷艦あり、貧血、背悪感あり、温かいものを好み、生体の熱エネルギー少。＜熱＞は、顔色：赤味あり、口渇、＜舌＞乾燥性、局所の発赤、局所の充血、ほてり、冷たいものを好み、生体の熱エネルギーは多。 聞いた話だけど、アメリカに旅行したときに冷房がきつくて困ったとか、あと「大...

2022/03/13 00:00

草食男子

■緊急対談！東アジア人はなぜ、新型コロナに強いのか。その6 蓼丸：それで、平たい顔族（東アジア）の男性は、しょうゆ顔とか、草食男子とか、男性アイドルなんかも中性的な人が多いから、最初は女性に近い免疫（液性免疫が優位）なんじゃ、ないかと思った。 イセヤ：うん。 蓼丸：花粉症が国民病だといわれてるし、1966年に免疫グロブリンE（IgE）を発見して、アレルギーの基礎研究と臨床応用に大きく貢献した石坂博士...

2022/03/12 00:00

差別はないが違いがある

■緊急対談！東アジア人はなぜ、新型コロナに強いのか。その5 蓼丸：まとめるとこんな感じ。 蓼丸：女性の免疫は、自然免疫が子供よりやや不活発なものの、細胞性免疫よりも、液性免疫が活発（そのためにアレルギーは女性に多い）で、形質細胞（B細胞）がつくり出す抗体が、スパイクタンパクにくっついて、細胞への侵入を阻止したり、オプソニン効果で貪食細胞の処理能力を高めたりする。 イセヤ：検査で陽性でも、細...

2022/03/11 00:00

ACE2受容体の発現数

■緊急対談！東アジア人はなぜ、新型コロナに強いのか。その5 蓼丸：子供の次にコロナに強いのは女性で、2021年5月11日までのデータでは男性の方が女性よりも1.16倍多く感染し、1.4倍死亡している。（日本の人口の男女比は「1:1.05」）海外でも、入院患者やICU入室患者、死亡者は男性の方が1.5～2倍程度多い。 イセヤ：コロナは、女子供に弱いのね。 蓼丸：その理由の一つ目は、男性ホルモンの影響で、男性は女性よりもAC...

2022/03/10 00:00

沈黙の自然免疫（非獲得性免疫）

■画像をクリックすると、実態がわかります。 ...

2022/03/09 00:00

免疫スタジアム

■緊急対談！東アジア人はなぜ、新型コロナに強いのか。その4 蓼丸：まずは、全世界共通で新型コロナには一番強い、子供の免疫システムを見てみよう。 ■病原体が体に入ってくると、好中球（以前はミクロファージと呼ばれていた）などの貪食細胞が集まってきて、これを食べる。 蓼丸：子供はいろんな病気を経験しながら、免疫を獲得していくから、新型コロナに関しても弱いんじゃないかと思うでしょ？ イセヤ：うーん･･...

2022/03/08 00:00

ネアンデルタール人は生きている

■緊急対談！東アジア人はなぜ、新型コロナに強いのか。その3 蓼丸：東アジアの人が軽傷傾向の一方で、ヨーロッパや北米（南米は植民地化の影響）では重症化する傾向が、数字ではっきり表れてるでしょ？ イセヤ：欧米か！（古い） 蓼丸：それで、何か遺伝的な関連があると考えて、新型コロナの患者約3千人を調べてみたら、重症化の遺伝的要因としては、南欧で見つかった約5万年前のネアンデルタール人と似てるということ...

2022/03/07 00:00

下戸、D4、SS、粉耳

■緊急対談！東アジア人はなぜ、新型コロナに強いのか。その2 ■お酒に弱くて、感傷的で、粉耳（垢）の人は3～2万年前に中国北部で分化したタイプの集団（大雑把にモンゴロイド、黄色人種と重なる）。そしてこの集団の住む地域では、重症化する人が実際に少ない。死亡者数も一桁以上少ない。 ■下戸の遺伝子 at home「こだわりアカデミー」ALDH2をつくる遺伝子には、酒に強い、いわゆる分解能力が高いとされるN型（ALDH2*1）...

2022/03/06 00:00

耳垢が乾燥している

■緊急対談！東アジア人はなぜ、新型コロナに強いのか。その1 蓼丸：新型コロナについて調べていたら、一見関係なさそうなことが症状に影響していることがわかったよ。 イセヤ：たとえば、どういうこと？ 蓼丸：世界中の人の耳垢はほとんどネバネバの湿潤型で、乾燥型の耳垢は東アジア限定なんだって。 イセヤ：はうっ！それは初耳だわ。 上図：耳かき情報局の図に2021年までの新型コロナ死者数の累計（日経新聞社...

2022/03/05 00:00

Gorillaz - Clint Eastwood (Official Video)

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2022/03/04 00:00

Enya - Wild Child (video)

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2022/03/03 00:00

Bob Dylan - Jokerman (Official Video)

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2022/03/02 00:00

営利的な圧力下で科学は単なる仕事になった

ジェローム・ラベッツ「ラベッツ博士の科学論――科学神話の終焉とポスト・ノーマル・サイエンス」こぶし書房 最後に、メガ・サイエンスで働こうと考えている人にとっては、天職はもはや存在しないし、専門職としても問題を抱え始めている、ということを指摘しておこう。 現在の営利的な圧力下では、研究は次第によくても単なる仕事になりつつあり、その仕事もしばしば低収入で、不安定である。 研究は、特殊な技量をもつ人...

2022/03/01 00:00