絶滅した和歌山・龍門山のギフチョウ
絶滅した和歌山・龍門山のギフチョウ ▲龍門山登山口 春なので、やはりギフチョウの話題を紹介したくなるのがブログ編集子の日本人蝶愛好家たる所以である。かつて絶滅した東京都のギフチョウを紹介したことがあったが、東京都のギフチョウを「東の横綱」とするなら、「西の横綱」として名を挙げて誰もが異論の無いのが和歌山・龍門山のギフチョウだろう。龍門山のギフチョウも、もともと生息していた個体群は絶滅してから30年以上が経った。現在、この山塊で見られるものは大和葛城山で得られた個体群を飼育して、放蝶したものが定着したという見方が強い。(的場, 2003) 龍門山は大河・紀ノ川の南岸に位置し、和歌山県では唯一の生息地であると同時に、近隣産地から飛び離れた分布地として注目されてきた。この地にギフチョウが産することが広く知られるようになったのは戦後間もない頃のようだ。1948年に地元の中学生..
2018/04/07 00:30