【上村松園『唐美人』⋅松篁『緋桃』⋅淳之『鳬』┄】開館30周年を迎えた松伯美術館(奈良市登美ケ丘2)で「勤勉努力―素描下絵そして本画」と題した展覧会が開かれている。美人画の上村松園とその子松篁、孫淳之の作品群で知られるこの美術館は、三代の膨大な素描や下絵なども保有する。それらを通して本画が生まれるまでの過程を作者のコメントとともに紹介している。5月6日まて。同館では2年前の2022年秋にも「本画と下絵から知る上村松園⋅松篁⋅淳之」展を開催。そのとき松園の作品では『鼓の音』『楊貴妃』『花がたみ』などを下絵と並べて展示していた。今回は『唐美人』『美人納涼』『雪』などを本画と下絵で、そのほか『月蝕の宵』『新蛍』など十数点の下絵も展示している。松園は1948年、女性として初めて文化勲章を受章した。生前、作品制作へ...〈松伯美術館〉開館30周年「勤勉努力―素描下絵そして本画」展