オリジナルBL小説。ハッピーエンドのみ。性的描写が入るので18歳未満立入禁止。不定期更新
天才空手少年と俺様ピアニストの恋「あの月の下で」 ウルフドッグ×リーマン「アラカワ(仮)君と俺」 借金のカタに売られたへこたれないサクラとヤクザの恋「サクラシリーズ」 が割とご好評いただいた話です。
橘川が、劉の娘、ジンツェイ・ラウ・・・?!驚きにしばらく口が半開きになってしまった。だから、あんな凄いマンションに住んでたのか。そういや、オヤジは悪どく儲けてるって言ってた。「ジンツェイ、何をしに来た。どうして結婚のことを知っている。・・・
郁人さんの手に、照明を反射させて光るナイフが握られている。「・・・ふん。三村のためか」郁人さんが三村さんを処分しないことは分かってる。だけど、それを口にしても仕方ない。俺を殺せば、劉とのいざこざは丸く収まって、会社を守ることに専念できる。そ
涙が涸れるほど泣いて体中の水分が出尽くした頃、新幹線が終点の上野に到着した。懐かしい都会の匂いがする。何もかも涙と一緒に洗い流したせいで、余計な事を考えずに、新宿までたどり着いた。本当なら、恐怖に身が竦んで、ここまで来られなかったかもしれな
他人の荷物を漁るっていうのは気がひけるけど、この際仕方ない。すいません、と、この場に居ない相手に謝りつつ、三村さんの旅行バッグを探っていたら、側面のポケットから俺の携帯が見つかった。20日ぶりに電源を入れると、物凄い量の着信がある。有坂さん
弟は、遺書も遺さずに死んだ。半年後、弟の部屋で、三村さんが以前土産に買ってきてあげた、寄木細工のからくり箱を何気なく手にとったのは、何かの導きだったのかもしれない。手順通りに仕掛けを解いて中を見ると、何枚かの紙が入っている。破かれたノート3
俺たちが泊まっている貸し別荘は、那須の山奥にある。東京からは適当に遠くて、足が付きにくい。それでも、三村さんは用心に用心を重ねて、俺に敷地内から出ないこと、誰か来ても出ないこと、知り合いに連絡しないことを約束させた。三村さんの傷がもう少し癒
三村さんは、医薬品を一通り揃えていた。医薬品と言っても、そのへんの薬局に売ってるようなやつじゃなくて、闇医者から仕入れた抗生剤や止血剤、医療用のモルヒネなんかだ。手当の仕方まで教わっていたのは、俺を殺せと言われた時から、こうするつもりで下準
俺と三村さんが居るのは、2階建てのログハウスだった。窓からは鬱蒼と茂った木々が見える。どうやら相当山の中らしい。俺が寝かされていた2階の寝室から廊下に出ると、吹き抜けになっている階下のリビングが見えた。「貸し別荘です。前払いで1ヶ月分払い込
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