マーメイドの涙
世界水泳最終日女子メドレーリレー決勝は、ベテランの鈴木聡美の頑張りもあり6位を保ってアンカーの池江璃花子がプールに飛び込んだ白血病から復帰して1年足らずの2021年の春東京五輪の代表選考の舞台に池江は立った100メートルバタフライ決勝横に並ぶ選手たちの肉体に比べ池江のそれは明らかに見劣りした肌は青白く、体は細い病み上がりの姿は隠しようもなかったところがこのレースで池江は優勝した恵まれた体格、上り坂の勢いそうしたものを抜きに池江は勝ったこの時ほど彼女を泳ぎの天才と思ったことはない奇跡の東京五輪出場から2年池江の肉体は回復途上とはいえ、随分アスリートらしくなった50メートルバタフライでは7位に入ったしかしインタビューでは「いつになったら戻れるんだろう」と答え、悔しさを滲ませたただ、こうも言った「まだまだ諦めま...マーメイドの涙
2023/07/31 12:04