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コトバの試し斬り=(どうぶつ番外物語) https://blog.goo.ne.jp/s1504

斬新な切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設17年目に入りました。

自然と共生しながら、生きてきました。 ここでは4,000字(原稿用紙10枚)程度の短い作品を発表します。 <超短編シリーズ>として、発表中のものもありますが、むかし詩を書いていたこともあり、コトバに対する思い入れは人一倍つよいとおもいます。

正宗の妖刀
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2010/09/26

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  • 紙上『大喜利』(40)

    〇「ことしも物故者が続いたな」「そうですね、いろいろの方が亡くなりました」〇「大江健三郎や坂本龍一はニュースでも取り上げられていたからここではやめとこう」「みんな知ってますからね・・」〇「作家の加賀乙彦や永井路子は長生きしたな、ファンの人には惜しまれるだろうが」「天寿を全うしたことが素晴らしいですよ」〇「漫画家の松本零士は長生きしたけど生涯現役の迫力を保っていたな」「そうそう、宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999は不朽の名作ですからね」〇「もんたよしのりはこのところ名前が登場してなかったのでビックリしたな」「ご隠居も朝まで踊ったくちですか」〇「とにかく新鮮だったな。ダンシング・オールナイトはそれまでの楽曲を全部ひっくり返した」「相当入れ込んでますね」〇「犬塚弘はドリフターズの最後の生き証人だったが・・」「おふざ...紙上『大喜利』(40)

  • ポエム375 『シャボン玉飛んだ』

    シャボン玉液をストローの先につけて静かに吹くふくらむ膨らむ大きくなるジャガイモのように二つ三つ引っ付いて親子のように夕方の空を昇っていく子どもは夢中になって次々にシャボン玉を飛ばす表面に「夢」と書きたいところだがいくら界面活性剤が入っていてもそれはできない相談だいいさ字を書くことはできなくても空高くで弾けたとき思いを届けてくれるだろう西日を受けて虹色の橋を架けるかもしれない長い歳月のうちにはあの子もこの子も橋を渡ったお~いよかったら戻ってこないかみんなキミの写真を飾って懐かしんでいるぞ季節季節の花を活けて手を合わせているキミは大事な家族の一員だったのだシャボン玉飛んだ天まで飛んだ昔の石鹼水のシャボン玉は薄い膜で軒までやっとだったがたまには空高くまで飛んで見えなくなったきっと神秘的な出来事だったんだ可愛いよ...ポエム375『シャボン玉飛んだ』

  • 川柳復活9 『じじいの時事ばなし』

    〇減税の話世耕(自民〉のジャブが飛ぶ(今まで岸田総理を担いでいたのに、そりゃセコイ〉〇消費税下がる期待は泡と消え(値上げラッシュで税収はうなぎのぼり〉〇岸田さんカネ配るのが外交か(世界の首脳の仲間入り気分〉〇支持率は下がる一方みくだり半(自民党役員が相次いで首相批判〉〇国連でグテーレス非難のイスラエル(国連事務総長の人道発言に〉〇ガザ地区の地上侵攻延期なる(イスラエルが自国の防空システム完成までの期間同意〉〇人質解放カタール仲介全方位外交(テロ組織などとも一定の交流〉〇藤井聡太八冠どころか栄誉賞も(愛知県民栄誉賞につづき国民栄誉賞も検討か〉川柳復活9『じじいの時事ばなし』

  • 紙上『大喜利』(39)

    〇「元旦の目玉・芸能人格付けチェックは例年どおりやるのかな」「ご隠居、気が早いですね。ガクト様次第でしょう、彼がいないと映えませんからね」〇「ガクトは病気で出演しないという話も出てたな」「そうなんですよ。免疫不全という発表ですから、完治までには時間がかかるでしょう」〇「浜ちゃんの腕で新年を乗り切り、翌年のガクト復帰を狙う可能性もあるな」「ガクト様の過去の映像を挟んで無敗神話で引っ張るとか」〇「あとは暮れの井岡一翔のボクシングだな」「ご隠居、紅白は見ないんですか」〇「紅白の餅でも撒いてエンデイングにすれば面白いから見るかもしれんが歌は飽きた」「NHKは必死で歌番組を続けているんですから見てあげなさいよ」紙上『大喜利』(39)

  • ポエム374 『モンキー・オーキッド』

    モンキー・オーキッド(ドラクラ属)画像は(ウェブ無料画像)より南米エクアドルやコロンビアの高地に広がる雲霧林にはいきなり木の茂みから顔を出し捕食者をびっくりさせる小さな猿がいるその名はモンキー・オーキッドドラクラ(小さな竜)という属名でも呼ばれている昼も夜も大汗かくほどの湿気に包まれてそれなりに快適に過ごしてきたがいつの頃か縦間を飛び回る猿に憧れてガクを変化させ猿の顔のように咲くようになったこれならどんな小動物も虫たちもおいそれと手を出せなくなる他にもエクアドルには光るゴキブリがいる毒を持つ昆虫を真似て警告し鳥の捕食を免れる擬態だがモンキー・オーキッドほどの衝撃はない植物には足がないけれど動物を巧みに利用して種を遠くまで運ばせたり自ら弾けて莢の中の実を飛ばしたり枝から離れる時クルクルと保護板の羽根のように...ポエム374『モンキー・オーキッド』

  • 新作短編小説『晩秋のエクトプラズム』

    立東大学の浦部教授は去年の暮れに妻に先立たれた。日に日に寂しさが募り、妻の面影を追うことが多かった。若いころは実験室にこもって研究を続け帰宅も遅かったから妻と会話をする時間も少なかったが、大学を去る頃になって妻の献身的な愛情に気づき感謝の気持ちを伝えるようになった。「キミには面倒なことを全部押し付けて迷惑をかけたな」「そんな、あなたは研究に没頭していたんですから家のことは私がやるのは当り前ですわ」「子供の進学のときも入学式にすら出なくてほったらかしだった・・」「あら、気にしていたの?」「まあな、証文の出し遅れだが一応気になっていたんだ。息子がいつの間にか大学を卒業し、就職もして立派な社会人になれたのもすべてキミのおかげだよ」「ありがとう、私あの世から呼ばことになったけれど、チャンスを見つけてあなたのところ...新作短編小説『晩秋のエクトプラズム』

  • ポエム373 『男郎花(おとこえし)』

    男郎花の姿は艶やかでありながら末枯れ行く野原にすっくと立った偉丈夫だ夕闇の中でも目立つ白い顔名女形の坂東玉三郎を連想するもちろん周囲の女郎花(おみなえし)は黄色い声を張り上げてもてはやすがしょせん君らとは付き合えないとおとこえしは独自の世界を生きている奥さんはもらわないの?揶揄する声にも動じることはない仲間は少なくても自然な交配で充分さ後世に引き継ぐ芸を持ってるわけでもない潔いのね男郎花秋の七草に取り上げられることもなく野原の一角をボーっと染める夜更けの月明りポエム373『男郎花(おとこえし)』

  • 紙上『大喜利』(39)

    〇「む」かし背嚢(はいのう)いまリュック詰めてよろける泪橋」「ご隠居、何を言いたいんですか。兵隊にとられたお兄さんの事でも思い出したんですか」〇「涙ながらに住まいを追われるガザ地区の人びとを見ていたら争うことの虚しさが急にこみ上げて来たんだ」「そういうことですか。パレスチナ側の100万人が右往左往していますからね」〇「憎しみの木は育つが幸福の果実はな永久に生らない」「ご隠居、まるで旧約聖書を読んでいるみたいですね」〇「ガザ地区から地下トンネルを通ってイスラエルを攻撃してるらしい。ハマスは神出鬼没だな」「ゲリラ作戦ですね、だけど地上侵攻されたら対抗できないでしょう」〇『アメリカはイスラエル支持だけどガザ地区の占領には反対してる」「そりゃそうでしょう。人道を保てるかどうか、厄介ごとを抱え込むだけですからね」紙上『大喜利』(39)

  • 川柳復活6 『じじいの時事ばなし』

    〇蟷螂の斧振り上げて威嚇せり〇宝石盗一人は出刃で威嚇せり〇蝶道を飛ぶ高からず低からず〇コカコーラ値上げ髙からず低からず〇天高く物みな高し秋深し〇物価高馬も肥えてる暇はなし〇群れガラス思い思いの松の枝〇労組スト思い思いのプラカード〇上品に鳴けよいがみ合う猫の恋〇医療機器まず金儲けのち治療川柳復活6『じじいの時事ばなし』

  • 新企画『ととのいました』(22)

    〇「A1予想1パーセント確率から一いつの間にか99パーセント勝利にした藤井聡太8冠」とかけて「青天の霹靂とときます」そのこころは「えー(A)そんなと、予報士も開い(ⅰ)た口がふさがらないほどの衝撃」でしょう〇「藤井聡太8冠のAIの一歩先を行く読みに負けた棋士」とかけて「UFOと遭遇したパイロット」とときますそのこころは「過去の知識を網羅しているが未知との遭遇には手も足も出ない」でしょう〇「ハマスがイスラエルにロケット攻撃」とかけて『仲間外れのいじめを受けた生徒の腹いせ」とときますそのこころは「中途(中東)で味方を引きはがすイスラエル外交に我慢ならなかったから」でしょう〇「FA大谷翔平の移籍先球団」とかけて「家具のニトリ」とときますそのこころは「手術後の活躍は未知数でも招へい(翔平)出来たらきっと<お値段以...新企画『ととのいました』(22)

  • ポエム372 『母ヤギがいた飼育小屋』

    父は俳号を「牛歩」と称して自己流の俳句を作っていたどこの結社にも属さず農作業で目にしたり感じたことを農協の発行する雑誌に投稿していた中学生だったぼくの目から見ても上手くはなかったがたまに入選して大きめの活字で掲載される句の中には我が家に起こったことだけに胸を打つものがあった<母ヤギを売ってガランと秋の暮れ>父の目には母ヤギがいなくなった飼育小屋がガランとしていてその空間に秋の夕暮れが忍び寄る様を読んだのだろうぼくとしては田舎道を引き立てられながら鳴きかわす母ヤギと小屋に残る子ヤギたちの声が耳に残りしばらくは子ヤギに餌をやるのもつらかった父「牛歩」の作品は句集などでまとめられることもなくぼくの記憶の中に留まるだけだ農協の雑誌など翌月にはもう見る人もいないぼくは銀杏落葉が散る早朝の公園を牛の歩みのようにノロノ...ポエム372『母ヤギがいた飼育小屋』

  • 新作短編小説『千葉勝浦の食堂で』

    勝浦の夏は観測史上一度も猛暑日(35度以上)がないらしい、そのため観光に訪れる人や移住者が増えているのだそうだ。理由は海岸には絶えず海風が吹きこんで内陸より気温の上昇が抑えられるらしい。菅家一家は船橋に住んでいたころ行楽と言えば千葉の各地をドライブすることだった。なかでも勝浦がお気に入りで、「ホテル三日月」の前の砂浜で子供を遊ばせ、昼になると道を渡ったところにある食堂に入って新鮮な魚介類の刺身や天婦羅を注文することが多かった。「ここの天婦羅はおいしいね」海老好きの菅家が妻や子供に同意を求める声が聞こえていても、店主の料理人はニコリともせずに黙々と包丁を動かし続けた。この店の壁の上部には、岩礁を配した海の絵がかかっていた。菅家はいつも椅子席の絵がよく見えるところに座り、黒々とした岩礁に当たって砕ける波しぶき...新作短編小説『千葉勝浦の食堂で』

  • 紙上『大喜利』(38)

    〇「やっぱり秋だなあ」「ご隠居どうしました?乙女のように感傷に浸っているんですか」〇「いやいや、スポーツも佳境に入ったということだ」「バレーボールにバスケ・ラグビーと目が離せないですよね」〇「ソフトボールは中国に4対0で勝ってアジアナンバーワンになったしな」「アジア大会はともかく世界で優勝しましょうよ」〇「うちの孫も運動会の玉入れで白組に勝ったし秋はスポーツだ」「ご隠居、それが言いたかったんですか」〇「源平合戦みたいで面白かったぞ」「ヘイ、ヘイ。赤勝て・・赤勝て・・って連呼したんですね」紙上『大喜利』(38)

  • 新作短編小説『ぬすびと萩』

    秋田県の能代郡に属するある小さな村では、山野に萩の群生する一帯がある。この村の庄屋の佐藤新左エ門という男は、村の寄り合いのたびに奥の間から大きな蕾を持ち出して来て先祖代々伝わる小判や二朱銀のコレクションを見せびらかせていた。「どうだ、お前らもせっせと働いて少しでも蓄財することを忘れるな。長い歳月の内にはこうして山吹色の銭が拝めるようになるぞ」庄屋としては本気で村人を鼓舞する気持ちもあったが、小作との厳然たる格差を感じてもいた。優位な位置にいる自分を少なからず誇らしく思っていたことは確かである。そのためか、機会あるごとに大した危惧も抱かずに小判の入った壺を人目にさらした。夏が過ぎ、村人が稲の刈り入れを心待ちにしていた九月下旬、そろそろ日が傾き始めた時刻に庄屋の家に捕吏を名乗る三人の男があらわれた。「警察の方...新作短編小説『ぬすびと萩』

  • 紙上『大喜利』(36〉

    〇「女子ソフトボールの上野由紀子の背番号17は大谷翔平と同じだな」「ご隠居、よく気が付きましたね。やっぱりこの番号はイイナ(17」ですかね」〇「大谷翔平は44号でホームランキングが確定したな」「よかったですね、ライバルに猛追されましたけど逃げ切りましたよ」〇「卓球女子シングルでは早田ひなが1セット取っただけで大喜びしてたぞ」「それだけ中国の世界ランキング1位孫選手が強かったということですよ」紙上『大喜利』(36〉

  • 新作短編小説 『占い師ミナコさん開業』

    <おれ>と鍋屋横丁に近いアパートで暮らし始めて二年、ミナコさんは渋谷の道玄坂にある占いハウスで営業をスタートした。四柱推命の師である70歳代の老人が自らのボックスをミナコさんに譲り、ハウス全体の経営に力を傾ける方針を示したことが第一の要因だった。ミナコさんが執行猶予中という特異な経歴が口コミで広がり、若い娘たちだけではなく同年輩のマダムたちまでが興味津々で占いハウスを訪れた。その話を聞くと<おれ>は「まるでブラックホールを覗く科学者みたいだな」とからかった。「あら、あなたのたたら出版で最近出した新刊のこと?」と早速返された。たしかに多々良はこのところ読者の知的好奇心を満足させる新刊を出して当たっていた。魔の三角地帯とかUFOとか大陸書房並みのキーワードを軸に矢継ぎ早に本を出版していたのだ。実は企画の大半は...新作短編小説『占い師ミナコさん開業』

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