「戦艦武蔵」吉村昭
1966年刊行の吉村昭の歴史小説。戦艦武蔵ノートで予習したので驚く事はなかった。建造されることになった理由と過程、長崎の三菱重工造船所での建造風景、進水の様子、出陣、沈没・・・取材ノートを元に詳しく書かれていた。吉村氏の歴史小説は綿密な取材の上に成り立っている。話を盛り上げたり面白くするために脚色したくなるものだが、真実に何も足さない、真実から何も引かない、そこがいい所だと思う。戦艦武蔵(新潮文庫)吉村昭新潮社1943年にトラック諸島に向けて出陣し連合艦隊旗艦になった。しかしそこで戦艦大和と同様に、燃料を食うという理由から、動く事はなく、大和ホテル、武蔵御殿と呼ばれた事は知らなかった。我が郷土の三大偉人の一人である山本五十六海軍元帥は、大和型戦艦の製造にあたり「時代遅れ」と乗り気ではなかった。すでに船(海...「戦艦武蔵」吉村昭
2024/06/30 21:31