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かみさんの遺言
2010年4月28日のこと。癌研有明病院の医師は、俺にかみさんの余命を告げた。医師は悲痛な表情を浮かべながら「余命は年単位ではない」と言った。この言葉を聞いた瞬間、血の気が引いた。俺の全身の血液が、頭から足元に下がっていくのを感じた。気が遠くなった。全身が凍えて
2025/06/29 00:00
そういう未来が確実に訪れる。
かみさんが元気だったころ。あの20年間を振り返ってみれば、賑やかだったけど、わりと平凡に生きてきたのだと思う。劇的な「変化」があるわけではなかったが、俺たち夫婦は満足で、いつでも穏やかに生きてきたな…と思う。どこにでもいる普通の夫婦。だが、それで良かったの
2025/06/28 00:00
祥月命日を迎えるに当たって
現在6月26日の午前7時15分。いつものとおり、通勤途中にブログの記事を書いている。この記事がアップされるのは6月27日。かみさんが息を引き取った日だ。毎年かみさんの祥月命日には、必ず休暇を取っている。今年も休暇を取ることになるだろう。たぶん俺は、飲酒欲求を抑圧し
2025/06/27 00:00
朝を迎えるのが怖いのだ。
断酒を始めてから、そろそろ1か月が経つ。アセトアルデヒドによる覚醒作用もないし、強烈な倦怠感も影を潜めている。睡眠導入剤の効果もあって、寝つきは良いし、熟睡できてもいるようだ。だが、良いことばかりではない。目覚めてからの数時間、強い鬱(うつ)と全身の筋肉
2025/06/26 00:00
狂った感性 ~葬儀会社のCMをめぐって~
テレビを点けていると、ときおり葬儀会社のCMを見かけることがある。CMからは、「さようならが温かい」だとか、「30%の割引中です!」という声が聞こえてきた。大抵の人々は「良いCMだなぁ…」なんて思っているのだろうか。しかし、そこに最愛の人を亡くした悲しみは
2025/06/25 00:00
祥月命日の法要をめぐって
6月21日(土)のこと。午前11時から、かみさんの法要が始まる。俺と義弟はタクシーに乗り、午前10時半には菩提寺に到着した。お供え物と花束をご住職の奥様に渡したあと、俺と義弟は待合室で時間が来るのを待っていた。毎年のことではあるが、かみさんの法要の日は厳かな気持
2025/06/24 00:00
かみさんがくれた優しい記憶
運の悪いことに、俺は「親ガチャ」に外れてしまった。毒親の下に生まれてしまったため、虐待されて育つことになった。俺の過去には悪夢のような記憶が山積している。虐待されてきた幼少期の記憶は、身体の中心から末端にまで染みついた。そのトラウマが、俺の人生に暗い影を
2025/06/23 00:00
傍にいるような気がするんだ。
土日や祭日。家族のいない俺は、完全な孤独だ。話しかける相手もいないし、話しかけてくれるはずのかみさんもいない。そんなとき、友人たちのことを思い出す。今頃みんな、どうしているんだろう…なんて考えてみたりする。Aくんは子どもを諦めたけど、奥さんと仲良く暮らし
2025/06/22 00:00
かみさんを語る。
現在7月20日の午前7時16分。いつものとおり、通勤途中にブログの記事を書いている。今日は定時で退社する。義弟(かみさんの弟たち)が上京してくれるからだ。そして21日には菩提寺に行く。例年通り、義弟と一緒にかみさんの墓参りに行くのだ。かみさんの祥月命日は6月27日だ
2025/06/21 00:00
祥月命日が近づいて
かみさんが亡くなったのは、6月27日のことだった。この記事がアップされる20日は、かみさんの祥月命日の1週間前になる。毎年、祥月命日の直前の土曜日には、かみさんの法要を行ってきた。今年も20日の金曜日、義弟が上京してくれて、21日の土曜日には、俺と一緒に菩提寺に行
2025/06/20 00:00
人生の終着点
かみさんが亡くなってから。俺は希死念慮に囚われた。世界でいちばん大切なモノを失ってしまったからだ。人生を共に歩んでいく伴侶を喪ったからだ。暖かい家庭を失ったからだ。未来に絶望してしまったからだ。そうだ。俺は消えてしまいたいのだ。だが、自死する度胸なんてあ
2025/06/19 00:00
決して見つからないモノだけど
毎朝5時半くらいに目が覚める。だが、すぐに目を開けられるわけではない。光を見るのが疎ましい。身体を動かすのが億劫だ。なぜだか頭痛もしている。全身を不快な「何か」が満たしている。しかし、いつまでも目を閉じているわけにはいかない。苦痛を堪えて目を開き、俺は身
2025/06/18 00:00
墓石を見つめる。
6月13日と14日。土曜日と日曜日で、仕事は休みだった。いずれの日も朝6時に目が覚めた。これまでであれば、目覚めた直後から酒を飲んでいた。カラッポの胃に流し込むウィスキーは、効果てきめんだった。すぐに酔いが回り、数時間後には意識を失った。しばらく眠った後、不快
2025/06/17 00:00
めぐりあえて良かった…
平成22年の6月17日。かみさんが癌研有明病院に入院していたときのこと。かみさんが俺に言った。めぐりあえて良かった・・・・・・かみさんは、俺と出会えて良かったと言ってくれた。かみさんは、俺と一緒に暮らしてこられて良かったと言ってくれた。かみさんは、俺とともに人生
2025/06/16 00:00
成熟による罪悪感
この記事をスマホで書いている現在。6月14日の午前4時19分である。自宅のバルコニーから空を見上げている。どうやら晴れているらしいのだが、薄暗くて判然としない。まだ「日の出」の前のようだ。空が暗いからだろうか。それとも疲労が溜まってきたからだろうか。あるいは脳
2025/06/15 00:00
旅客機墜落 ~一緒に死ねばよかったと思うとき~
インドで旅客機が墜落したとのニュースが流れていた。離陸してから、わずか30秒後の墜落だったらしい。乗客は242人だった。昨晩そのニュースを見たときは、乗客全員が亡くなったのだろうな…と思った。しかし、翌朝のニュースでは、イギリス人の男性1人が生存していたとのこ
2025/06/14 00:00
忘れられた爽快感
毎朝5時半くらいに目が覚める。かみさんの生前とは違い、スッキリ目覚めることはない。頭の中に霞が掛かっているかのようだ。全身の血液がドロドロになっているみたいだ。心が奈落に堕ちてしまったかのようだ。かみさんが亡くなって以来。目覚めた瞬間の爽快感がなくなった
2025/06/13 00:00
安易に使われる「最愛」という言葉
俺はかみさんを喪った。たった一人の家族を喪った。自分の家庭を失った。そして…最愛の人を亡くしてしまった。祖父母とも死別した。実父とも死別した。叔父や叔母の中にも若くして亡くなった人がいる。同年代の友人も、何人か死んでしまった。だが、かみさん以外の人々との
2025/06/12 00:00
多分こうやって老いてゆくのだろう。
かみさんが俺の隣にいない。周囲を見渡しても、かみさんの姿は見えない。かみさんは、どこに行ってしまったんだろう…俺はとても動揺した。だが、かみさんはどこかにいるはずだ。かみさんが生きていることを感じる。かみさんの息づかいと気配を感じる。すると俺は気がついた
2025/06/11 00:00
喪失感は決して消えない。
禁酒を始めてからも、毎朝5時半くらいに目が覚める。酒を断っているせいか、睡眠の質は悪くない。夜中に目覚めることもなくなった。だからといって、スッキリした目覚めというわけではない。心が重たいのだ。頭がボンヤリしているのだ。そのくせに、神経が鋭敏になっている
2025/06/10 00:00
本当に本当に大切なモノ
意識して思い出そうとしているわけではない。だが、ふとした瞬間に思い出す。こちらから記憶をたぐり寄せているわけではない。記憶のほうが、向こうからやってくるのだ。かみさんが癌だと診断されたときのこと。俺が医師から「かみさんの余命は年単位ではない」と言われたと
2025/06/09 00:00
終わりの後
かみさんが癌だと診断された。医者から「余命は年単位ではない」と告げられた。俺の頭から血の気が引いた。まるで血液が凍りついたようで、同時に逆流したようだった。周囲の世界が足元から崩れてしまった。かみさんが、その場にいなかったことは不幸中の幸いだった。医者か
2025/06/08 00:00
こればっかりは、どうしようもない。
午前4時に目が覚めた。ずいぶんと早い時間だ。これも断酒の影響なのかもしれない。寝る前に飲んだ睡眠導入剤が残っているんだろうか。心と身体がとても重い。俺は重力に逆らって、重たい身体を寝床から起こした。這いつくばるようにして、かみさんの仏前に座った。ロウソク
2025/06/07 00:00
罪悪感 ~大切なものを壊してしまった~
自宅には、かみさんが遺したモノがたくさんある。洋服、靴、バッグ、本、料理のレシピ集、茶碗、箸、鍋やフライパンなどの調理道具…挙げていけばキリがない。かみさんが亡くなってから。俺はかみさんの遺品を大切に扱ってきた。壊れないように、痛まないように。かみさん自
2025/06/06 00:00
断酒継続 ~ひとりぼっちの老後を想う~
かみさんが元気だった頃。俺たち夫婦は、自分たちの老後について語り合った。おじいちゃん、おばあちゃんになっても二人で一緒に散歩しよう。おじいちゃん、おばあちゃんになっても二人で一緒に旅行しよう。おじいちゃん、おばあちゃんになっても二人で一緒に買い物に行こう
2025/06/05 00:00
記憶と悪夢 ~断酒の離脱症状~
アルコール依存症の専門病院のサイトを見ると、酒を止めた後に現れる「離脱症状(禁断症状)」について詳しく知ることができる。また、「断酒 離脱症状」でググっても、数多くの禁断症状の情報を得ることができる。禁酒を始めてから、俺はさまざまな離脱症状に苦しんでいる
2025/06/04 00:00
断酒に成功した後の余生
現在6月2日の午前7時29分。いつものとおり、通勤途中にブログの記事を書いている。昨晩で5日間、禁酒が続いた。かみさんが亡くなって以来、酒に溺れてきた俺にとっては辛い5日間だった。とりわけ辛いのは土曜日と日曜日だ。倦怠感やイライラした感覚、経験したことのない酷い
2025/06/03 00:00
聖域を守りたい。
俺と同年代の人々。俺より年上の人々。あるいは俺より年下の人々。たくさんの知り合いがいる。その中には義母や二人の義弟もいる。大学時代の友人や、会社で知り合った友だちもいる。こんなに大勢の人々がいるのに、俺だけが異質な立場に置かれている。いつでも話のできる家
2025/06/02 00:00
伝えられなかった言葉
かみさんが亡くなってから。いくつか後悔したことがある。そのうちの一つが、「かみさんに伝えておきたかったのに、伝えることができなかった言葉がある」ということだ。かみさんの闘病中。俺はかみさんと語り合い、二人の絆を確かめ合ってきた。だが、どうしても言えないこ
2025/06/01 00:00
2025年6月 (1件〜100件)
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