「静かだね」。そう言って君は足元の落ち葉をすくいあげる。掌の上からカサカサと音を立てて落ち葉が舞った。昼下がりの陽射しが気持ちいい。二人だけの静寂の世界。そして、それを打ち砕く君のおしゃべり。ホント静かなんだよ。君のマシンガントークが無ければね。でも、君が楽しそうだからヨシとするよ。♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪こんばんは、ケロです。葛西臨海公園の一角です。あまり人も居なくて、時々散歩の人とすれ違うぐらい。写真を撮...
水の音って好きです。特に、雨音が大好きです。これ、雨じゃないけどね。でも、雨と同じように水滴が跳ねて踊っている。僕は、時間を忘れて見入ってしまいます。けろっぴ...
待ち人来たらず。おみくじみたいなことを呟いてみたけど、元々、待合わせなんてしていなかった。逢えたらいいな。ほんと、そんな感じ。まぁ、この近くに君の会社があるからって、そんな都合よく会えるとも思っていないし。まぁ、取引先に来たついでということで。でも、ドラマではよくあることでしょ？少しぐらい期待しても罰は当たらない。なんてことを考えていると、君から電話がかかってきた。「もしもし、今どこにいるの？ お...
何度も夢の中に出てくる風景。僕の知らない公園で、誰ものっていないブランコが揺れている。ここはどこなんだろう。どうして揺れているんだろう。僕の夢の中の公園。今でも答えは見つからない。♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪こんばんは、ケロです。お気に入りの写真なので載せたかっただけ^^;なにか、心に響くものは無いですか？だめかな(-_-;)けろっぴ...
どうも、僕です。えっ、足しか見えてないって？よく見てよ。右の方に写ってるでしょ……影が^^;撮ってる時は全く気付いてなくて、後から気付いたわけですが、なんかヘン。魚眼で撮る時には気を付けなくっちゃ。けろっぴ...
感情を抑えきれずに俺は叫んだ。意味のない言葉がガード下に響いた。どうして俺の気持ちを無視する。なぜ俺の好きなようにさせてくれない。もう大人しく従うのは止めることにした。いい子でいるのも今日まで。俺は、彼を無視して歩き出した。そんな俺を彼は強引に引きとめる。いやいや、引きとめるというか、それって少しばかり手荒くないか？彼の手元から伸びたリードが俺の首をグイグイと引き寄せていく。“だから、まだ帰りたく...
僕たちは、少しずつすれ違っていた。でも、その微妙な変化に気付かなかったんだ。どちらか片方が悪いなんてことはない。お互いに見えていなかった部分、お互いが見せていなかった部分、それが、思っている以上に多すぎたってこと。本物だと信じていたのが、実は鏡に映った姿だった。ただ、そういうことだよ。♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪こんばんは、ケロです。鏡に向かって手を伸ばすと、そのまま鏡の中に吸い込まれてしまう。どこかの映画みたい...
僕が持っている鍵では扉を開けることは出来なかった。ねぇ、鍵は誰が持っているの？振り返りながら僕は声を掛ける。心配そうに覗き込む人たち。君はうつむいたまま僕から目を逸らす。君が持っていることを僕は知ってる。でも、問い詰めるのは嫌なんだ。鍵、僕に渡さなくてもいいんだよ。自分で開けてくれたらそれでいい。だって、君以外誰も開けることはできないんだから。そのこと知ってるんだろ？♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪こんばんは、ケロで...
慌ててたのか、風で煽られたのか、倒れたまま放置されていた自転車。このまま主の帰りを待つのはかわいそう。起こしてあげて、ビシッと待っていないとね。♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪こんばんは、ケロです。風の強い日なんて、バタバタと倒れてますよね。1台ぐらいだと起こしてあげようかとも思うけど、ドミノ倒しみたいにズラッと倒れていたら、、、無理です。ごめんね、といいながらシレっと横を通り過ぎたりして(-_-;)けろっぴ...
冬の太陽でも見上げると眩しい。まぁ、あたりまえだけど。それにしても、楽しいのかな、これ。僕には観覧車の楽しみ方が分からない。高いところからの景色が素敵だとか、二人きりになれるしロマンティックだとか。それ、別に観覧車じゃなくてもよくない？などと心の中でグダグダ思いながら、君に手を引かれて観覧車に向かっていた。でも、身体は明らかに拒否反応を示している。散歩から帰りたくない犬がリードに引きづられている感...
玄関に入ると同時に、鞄の中から着信音が鳴り響いた。なに、この計ったようなタイミング。ディスプレーに表示された番号は、予想通り会社からのものだった。時間は22時を回っている。サイレントモードで気付かなかった。うん、そういうことにしよう。なり続けるスマホをテーブルに置き、僕はため息をつきながらネクタイに指をかけた。気が付くと着信音は鳴り止み、冷えた空気と冷蔵庫の音が部屋を支配している。僕は、結び目に指を...
首の後ろ、少し突き出した骨があるだろ。その上あたり、そうだな指2本分ぐらい上の所に小さな窪みがあるんだ。それがリセットボタン。ダメダメ、力任せにやっても無理だって。そんな簡単には押せないように出来てるから。押せたとしても、いくつかの条件が重ならないと発動しないし。えっ、条件を教えろって？そりゃ無理だ。条件は5つあるらしいんだけど、俺も3つしか知らないしね。だから、リセットできないで今に至るなんだよ...
時々、考えることがあるんだよ。僕の見ているものが、本当に君にも見ているのかなって。僕には、君が見ているもの全てが見えているわけじゃない。だって、それが普通だと思うんだ。なのに、君は僕の見ているもの全てが見えると言う。不思議なんだよね。僕が君を見ている時、君は君を見ているの？ダメだよ。僕が君を見ている時、それは僕だけのものなんだ。君は君自身のものだといっても、君は僕だけのものなんだ。僕の言ってること...
気がつくと、つり革につかまって地下鉄の窓に映る自分の姿をボーッと眺めている僕がいた。無気力で人生をあきらめた男の顔。僕の顔って、こんなだったっけ？近くに立つ若い男が、スマホでゲームをしながら揺れている。だけど、リズムに合わせて身体を揺すっているわけじゃない。電車の揺れに振り回され、おぼつかない足どりでふらふらと揺れているだけ。鬱陶しい。と僕は思う。腹立たしい気持ちで男を見ていたけど、その時ふと思っ...
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