『 御浜御殿綱豊卿(おはまごてんつなとよきょう)』 三月歌舞伎座
時は元禄十五年三月、そう赤穂浪士討ち入り前,甲府宰相綱豊卿の浜手屋敷(後の浜離宮)で恒例のお浜遊びが行なわれていた。跡取りのいない四代将軍家綱の後継者選びから目を逸らすためでした。愛妾の兄、赤穂浪士の富森助左衛門が見物に来ていると知り綱豊は面会する。内蔵助は自分のように世間の目を欺いているのか。赤穂家のお家再興を望むのか仇討という本懐を遂げたいのか測りたかったのだ。町人に化けた助左衛門は能を舞うという上野介の容貌を確かめたかった。舞台に向かう能装束の綱豊を上野介と間違え槍で襲った助左衛門を綱豊は諫める。歌舞伎座で売っているトランプです。四十七士も描かれている。これが富森助左衛門。御浜御殿で遊興に耽る内蔵助の本心を質そうとする綱豊に「浪士の一味はすでに箍(たが)の外れた桶同然である」と答えたところから桶を持...『御浜御殿綱豊卿(おはまごてんつなとよきょう)』三月歌舞伎座
2024/03/29 00:33