翌日。 すっかり貧血から回復した俺は、お静さんとともに罰ゲーム実行の証拠写真――プリクラを提示してみせた。 なんだかんだでノルマは達成されていたのだが――ク…
後編 それから数時間、お静さんは不調の身体ながらも見事に遊園地を満喫することができたと思う。俺も彼女が楽しめるよう尽力した。 大きく振れる海賊船や、ゴーカート…
中編3 アトラクション名を聞いてもぴんと来ないというお静さんに応えて、ミラーハウスにも入った。 前面鏡張りの通路を、異次元にさ迷いこんだ感覚で練り歩く。これが…
中編 2 五分ほどで止血を終えて舞い戻った俺は、そこでようやくお静さんとまともな挨拶を交わした。一日を共にするにあたっての儀礼的なものから、罰ゲームを請け負…
中編 クラスの悪ふざけで指定されたその遊園地は県の郊外にあった。 涼しさ残る五月の半ば、日差しは優しく風はおだやか。五月晴れの清々しい日曜だというのに、園内の…
前編 そもそもの発端は体育祭の打ち上げにある。 自室のベッドに腰掛けた俺は、携帯のメールを必要以上の時間を割いて何度も見直しをした末に、ため息と共に送信ボタン…
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