Vol.572 「天のしずく」辰巳芳子”いのちのスープ”
「この映画を観る時は、ぜひともいい環境で観て欲しい」そう、プロモーターの有田さんは言いました。いいスクリーン、いい音響、いい椅子で観ること。それは別に特別なものではなく、自分のお気に入りの、ちょっと贅沢な空間。さて、始まります。辰巳さんの言葉が詰まった映像に、頭がクリアになる音楽、自然の描写が本当に綺麗だった。鎌倉、浄妙寺のご自宅やお庭、東北の農家の風景、なんだか昔はよく見ていた景色が出てくる。「本質は細部に宿る」と、ぼくは信じているのだけれど、辰巳さんの言葉や、その言葉の裏側みたいなものをメッセージするとき、沈黙と風景のディテールが多かったように感じる。なんだか考える時間を与えられているようで。言葉と映像の間に、津々と胸に響くような「間(魔)」があるのです。ほんの僅かしかない自分の人生経験と、辰巳さんの言葉と...Vol.572「天のしずく」辰巳芳子”いのちのスープ”
2012/11/19 22:10