ゆらぎのとき・36
ゆらぎのとき・36強烈な生臭い匂いが鼻につく暗がりから現れたソレは、体長10メートルは軽く超える真っ白な大蛇その瞳は赤く燃え上がり、鋭い牙を見せながらこちらに近づいてくる・・・。透明「(霊体・・いや、幽体に近いな・・・)」赤織「お兄ちゃん頭、まかすね」透明「はい」そう言うと、赤織がさっきまでの強烈な気配を消し、隠遁を行う・・・。透明「お前、できるんじゃん(それにしても、とんでもないな・・・。一瞬にして、その場に誰もいなかったように気配がかき消されている・・・。)」そんなやり取りの中、当然大蛇の標的は私に絞られる大蛇はその巨体を這わせジリジリと近づいてくる。透明「おいおい頭を押さえる方が大変なんだがそういうのは若者がやるもんじゃないのか~」私は大蛇に意識させるように背中を向けて走り出す当然大蛇はスピードアッ...ゆらぎのとき・36
2024/07/31 08:00