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甲子大黒天本山のブログ https://onogawa-daikokuten.jp/

ブログで仏教的な生き方を模索しています。日々、大切にしていきたいことを書いています。

副山主
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住所
米沢市
出身
米沢市
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2008/09/28

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  • 苦しい時の頑張り

    大谷選手は様々なことがありながらも順調に活躍されているようです。海外での生活であり頼みの綱でもあった通訳がいなくなり、それでも結果を求められるプロの世界で期待に応えるのは大変なことだと思います。メディアには出ない苦悩や努力があるのでしょうが、言い訳をせず今やるべきことに向き合う姿勢は素晴らしいと思います。 誰しも万全の状態で日々の生活を送れるわけではありません。体の不調や家族の心配をはじめ長い人生においては何事もなく専念できる期間のほうが短いのかもしれません。ですが、様々な不安材料があるなかでも最善を尽くしていかなければなりません。今日は調子が悪いので明日から頑張るというのでは、いつまでも頑張…

  • 枯渇の時代に

    住職になれば御堂や境内地を所有することになりますが、それだけではなくそれまでの借金や評判や人間関係も継承することになります。先代の評判が悪かったりすると、そのしわ寄せが新住職にくることがあります。今までの不満が若い新住職に向けられるのも、人の世というものです。これに対して先代を責めたくなりますし、文句を言う人間への怒りもわきますが、じっと堪えて自らの覚悟を磨くしかありません。 ゼロからはじめる苦労もありますが、負債や不評を引き継ぐマイナスからの苦労もあります。自分の責任ではない苦労や苦悩は大変ですが、それを投げ出すことなく、逆に自らの信用や信頼に変えていかなければならないのです。そうして初めて…

  • 腐敗政治の原因

    政治の世界では様々な問題や不祥事が起こっています。この原因は二大政党になっていないことにあると思うのです。もし与党が国民の信頼を失った時、それに代わる野党がなければ与党がそののまま国政を運営し、同じような不祥事が続くのです。野党に転落するかもしれないという危機感や緊張感がないため、自らを律するとか正すといった自浄作用が失われているのが現状なのです。 物事が拮抗した状態はストレスともなりますが必要なことだと思っています。何事においてもライバルがいるから頑張れるということがあります。お互いに高め合うという関係が政治の世界にもあれば、日本はもっと発展していくことでしょう。人間は安定してしまうと停滞や…

  • 胸に刻む生活

    【刻石流水】かけた情けは水に流せ、受けた恩は石に刻めという言葉があります。相手に対してはいつまでも恩着せがましくならないように忘れてしまえということ。逆に相手から受けた恩はけして忘れることなく恩返しに励めということでしょうか。人の世にあっては逆になることが多いための格言です。人間の徳とは報恩感謝の気持ちから生まれるものであり、大切な言葉ではないかと思うのです。 昔は大切なことは石に刻めといわれました。燃えることなく、腐ることもない石は後世に伝える格好の素材だっのでしょう。当山の境内地にも3基の碑文があり、歴史や当時の願いを今に伝えています。私は日々の生活を胸に刻んでいくことも大切だと思うのです…

  • 内面の充実とは

    些細なことにこそ、その人の個性や品格そして人間性が表れると思うのです。言葉ひとつでも配慮や無関心を感じますし、センスや教養を感じることもあれば、その逆の場合もあります。また、些細な行動にも、その人の信念や情熱を見出すこともあれば、偽善的態度に落胆することもあります。言葉や行動は人間の内面を表す鏡のようなものなのです。 些細なことであるほど誤魔化すことができないものです。一日中すべての言動に注意を払うことはできません。そのため疲れている時や忙しい時ほど本心が様々な形で外に出てしまうのです。気づいていないのは本人ばかりで、周囲が引いてしまうこともあります。やはり偽ろうとするのではなく、内面を磨き充…

  • 時は命なり

    時間だけは誰にでも平等に与えられているといいます。たしかに今日一日という短期的に見れば同じ時間を持っています。その時間の使い方によって大きな差が生まれるわけです。ですが、人生という長期的な視点で考えれば不平等なものであり、誰がどれだけの時間を与えられているのかも分かりません。 私達は生まれた時、それぞれに人生の時間を与えられました。その時間をどんどん使っていくわけです。増えることはなく、減っていくばかりです。しかもお金とは違って時間は見えないため、どれだけ使ったのか、どのように使ったのかも分かりません。日々、自分が持つ時間を切り売りして生きているのですが、その実感がありません。 時は金なりとい…

  • 中国の若者へ

    中国では漂流族と呼ばれる若者が増加しているそうです。経済の停滞と高い失業率にあえぐ若者達のなかで定職に就かず、好きな時に日雇いなどの仕事をしながら暮らす若者のことを指すそうです。将来のことを考えようとはせず、今が楽しければそれで良いと考え、親の世代の価値観には興味を示しません。そのため定職や結婚にも無関心であり、享楽と無気力が混雑しているようです。 高い経済成長を示した中国も他国と変わらず、成長があれば停滞があり衰退があるものです。中国の場合には一部の富裕層は経済的な豊かさを満喫したのでしょうが、国内すべてを潤す前に景気は悪化してしまいました。豊かさにあこがれ、しかし豊かになる前に今まで以上に…

  • 自分をアップデート

    漠然とした不満や不安では、何を変えればよいのか、何をすればよいのか、なかなか見えてこないものです。具体的な道が見えてこなければ、心にある不満や不安はくすぶり続けるとになります。それは自分のなかにある不満や不安を棚上げにしている状態でもあります。本気になればすぐに解決できることであっても、面倒なためそのまま放置していることがあります。ですが、急激に増殖して大きな問題になることもあります。 定期的に自分と向き合って、変えるべきところは変える、直すべきところは直すという習慣が大事になります。つねに自分をアップデートしていくことです。不満や不安の原因が自分以外にあると思ってはいけません。問題を放棄する…

  • 敵をつくらず

    ケーブルテレビで大河ドラマ「西郷どん」の再放送を見ています。明治維新後の舞台になったのですが、西郷隆盛は情を大切にするあまり反乱の首謀者へと担がれてしまいます。対する大久保利通は情が分からないため暗殺されてしまいます。どちらも新しい国づくりに命をかけたのですが、その想いが正しく理解されなかったのかもしれません。この二人がいなければ明治維新はなかっただけに惜しいと思うのです。 夏目漱石の草枕の冒頭に「智に働けば角が立つ情に棹させば流される」とあります。理智で割り切っていると周囲と衝突しますし、他人の情に囚われると自分の足元をすくわれるといった意味でしょうか。さらに漱石はだから人の世は住みにくいと…

  • 短文の価値

    テレビでラインの返信について若者と中高年を比較していました。もちろん私はオヤジの部類に属しているようです。今まで考えもしなかった句読点に若者独自の意味がありました。また最も違うのは文字数でした。私はどうしても長文になってしまいます。スマホよりもパソコンのメールが先だった私は相手への説明を意識し不足や不明がないようどうしても長文になってしまいます。若者は短文です。要点を一言で伝えるというよりも、単純な返答や自分の気持ちの表現に見えてしまいます。そのため無限のやり取りが続いてしまうように思うのですが、世代間のギャップを感じてしまいます。 ですが、この短文から学ぶこともあります。すべてを言葉にするの…

  • この世は鏡なり

    この世界とは自分の心を映しているものです。明るい心で暮らしている人にとって、この世界は光り輝いています。暗い心で暮らしている人にとっては、この世界は暗くつまらないものになります。たとえ同じような状況や環境であっても、心の状態によって見え方が大きく違ってくるのです。 すべては心からはじまります。想ったことが言葉や行動となり発信され、それがこの世界をめぐり自分のところに返ってきます。相手の善意や社会の可能性は、自分の心にある善意や可能性を信じることから生まれます。マイナスの感情に翻弄されることなく、自らの心を整え安定させることで、この世界も同じように素晴らしいものになるのです。

  • 新NISAの恐怖

    株価の高騰がニュースになっているようです。また、それを追い風に新NISAも話題になっています。政府は国民の資産形成のための制度といっていますが、年金をあてにしないでも老後を過ごせるように、また国民の資産を景気回復に充当しようする意図もあるように思えます。私も保険屋さんや銀行から投資を勧められましたが断ってきました。投資のリスクが隅に追いやられ、税制優遇や政府が保証しているかのようなみんな儲かるといったイメージ先行の恐ろしい制度だからです。 どうやらバブル崩壊の教訓は忘却の彼方のようです。そもそも楽して儲けようとすることに問題があります。今の時代にはそぐわないのかもしれませんが、儲けるために生き…

  • 捨ててこそ気づくもの

    日々の何気ない生活こそ大切なのではないかと考えています。何か特別なものを求めるのではなく、日々の「あたりまえ」をいかに充実させていくかが幸福への正道なのではないでしょうか。いつもより「ありがとう」や「いただきます」にもっと心を込めてみる。いつも以上に仕事を丁寧にやってみる、いつもよりも家族に優しくしてみるなど、あたりまえをあたりまえではなくやってみることです。 同じことを繰り返していると、どうしても飽きたり、雑になったり、面倒になったり、惰性になってしまうものです。しかも毎日であればあるほど質の低下に気づけないものです。そのため損していることもあります。惰性によった生活の質を低下させないことで…

  • 本気な人

    この世界において人が苦しむ原因のひとつに本音と建前があります。私達は自分の思いを抑えることで、時には偽ることで社会生活を営んでいます。けして全員の思いが一致することもなければ、すべての人と分かり合えるわけでもありません。そのため思ってもいない発言も行動もありますが、それは処世術ともいえるのかもしれません。ですが、本音を抑えるほどストレスが溜まり、苦悩が深まるものです。 たとえば社交辞令で「すごいね」と言っている人と、本気で思って言っている人では大きく違います。本気で思っている人には発見と感動があり、素晴らしい一日となることでしょう。講演などを聞いていても、職業的な話し手は心地よく分かりやすく楽…

  • 人生の期待値

    新聞の大学生調査で将来を考えた時に子供が欲しくないという回答が19%にのぼったそうです。うまく育てられる自信がない、自分の時間がなくなる、経済的に不安、子育てに伴う責任を負う自信がない、精神的に不安、子供を持つ必要性を感じないという順に理由があげられていました。男女比では女性が23.5%、男性が12.1%と女子学生にその傾向が大きいようです。コロナ禍や現在の物価高を経験している学生は将来の不安も強いようです。 学生の頃は将来への期待と不安が入り交じるものですが、願わくば不安よりも期待を強く持っていただきたいものです。社会は人の心を反映するものです。不安が強ければ、その不安が現実となりやすいもの…

  • こだわらない心

    隣町への主要道路が狭く大変でした。道路拡張の要望看板も立っていますが、両側は住宅街となっており、移転させての拡張は難しいだろうと思っていました。先日、久しぶりに通ってみると、住宅街を迂回するように山側に新しい道路がありました。狭い旧道はそのままありますが、ほとんどの車は新し広くてアクセスの良い道路を走りますから、多額の予算で既存の道路を拡張するよりも効率的に見えました。 何事も発想の転換が大切なのだと思います。こだわっているうちは新しい発想は生まれません。そのこだわりを捨ててこそ、代わりに得られるものがあるのです。同じ時間とお金をかけるにしても、徒労に終わることではなく、意義のあること効果のあ…

  • 相手から学ぶべき事

    信頼関係の維持には不断の配慮と忍耐が求められるものです。親しき中にも礼儀ありといいますが、気を使う関係は疲れますし、古くからの同級生のように好きなことを自由に言い合える関係こそ本物なのだと思うこともあります。ですが、人間関係を選り好みして、楽な関係ばかりを求めてしまう、また表面的な付き合いに終始してしまうと、人として成長する機会を失うことにもなります。 私は本やネットよりも対人関係で学ぶことこそ智慧につながるものだと考えています。知識は人を成長させることも幸福に導くこともあります。対人関係から何を学ぶかが大切なのです。私は相手の言葉ではなく価値観・習慣・行動・信念などに目を向けるようにしていま…

  • 陰徳あれば

    陰徳あれば陽報ありといいますが、人知れず善行を積んでいる者は必ず報われるということです。人はまず自分の生活を整えていかなければなりません。ですが、自分のことばかりではなく、周囲や社会のための善き役割を持たなければなりません。善行は目立つためや見返りのためではなく、「させていただく」という謙虚な姿勢でおこなうのが尊いのです。そういう人には天も人も信頼し味方をしてくれるものです。自分の為だけに生きているのは虚しいことです。善意で人とつながり、自分なりの役割をもって貢献できるよう一日一善を心がけ陰徳を積み、善き世界の住人となることで幸福に暮らしたいものです。

  • 不動のこころ

    ストレスとなるイライラやバタバタのスイッチをすぐに入れないようにしなければなりません。心が不安定になると自分の弱いところが表に出るようになり、それがまたストレスとなり習慣となり泥沼にはまります。どんとかまえて動じない「不動のこころ」が大切です。イライラするのは距離が近いから、無関心なのは距離が遠いから、程々の距離感で負の感情に巻き込まれないこと、挑発に応じないことです。波が大きくなれば船も転覆しますが、人の心もおだやかでありたいものです。何事もなるようにしかなりません。これはあきらめではなく、達観しなければなりません。ストレスは自分の心が作るものであり、その心を守るのも自分なのです。

  • 猿が教えてくれたこと

    野生の猿がよく遊びに来ます。餌場を見つけるとまずボス猿がお腹一杯に食べます。その間は他の猿はじっと見ています。ボス猿はますます体が大きく強くなり、満足に食べられない他の猿はなかなか強くなれません。野生の厳しさを見たように思いますが、人間の世界も生まれながらに格差があり不平等なものです。ですが、猿の世界に比べれば、人間の世界は自分の気持ちひとつでいくらでも力をつけることができます。 力にも様々ありますが、自分の適性に応じた力を養うことが大切です。苦手なことよりも得意なことに努力したほうが楽しく成果もあがるものです。陰ながらの努力というものは、誰かに邪魔されることがありませんから、いかようにも力を…

  • 信頼あってこそ

    地方にあっては一見さんだけで商売が成り立つことはありません。地域や常連さんの信頼があってこそ良い仕事を継続していくことができます。ですが、信頼ほど脆いものはありません。たとえば10回のうち1回でも欲を出してしまった、イライラしてしまったというだけで信頼は失われてしまいます。いつも変わらず誠意と感謝があってこそ信頼関係が育まれていくものです。ですが、人間の精神状態には波があり、経営も順風満帆とはいかないものです。様々なマイナス要素があっても、そのうえでいかに誠意と感謝を保つかが問われるのです。 よく付加価値ということを耳にしますが、お客様が価値と感じるだけのメリットがなければ意味がありません。利…

  • 大切なものは

    新年を迎え今年大切にするべきものは何かと考えました。慌ただしい現代社会においては「あらためて考えてみる」という機会がなかなか持てないものです。そのため惰性の生活を強いられているのかもしれません。ですが、目的や意思がなければ充足した生活はありません。人間の最終的な目的が幸福だとしても、漠然とした幸福というものを、いかに具体的なものにするのか、いかに獲得していくのか、あらためて考えてみる必要があるのです。 大切だと思うことと大切にしていることは違います。家族が大切だとして、時には面倒だと思っても負担に感じることがあっても、家族の幸せを願って関わることができているでしょうか。仕事が大切だと思っても、…

  • 新たなる誓い

    新年あけましておめでとうございます。新しい年を迎えると清々しい気持ちとなり、今年こそはという想いが生まれます。この想いを忘れることなく、一年間精進したいものです。今年は人生の大きな転機が訪れるかもしれません。人生を大きく変えてくれる出会いがあるかもしれません。今までの価値観を大きく変えてくれるような気づきがあるかもしれません。もちろん待っているだけではなく、自分から求めて生きたいものです。 年々、一年の大切さや儚さを実感するようになりました。無限に訪れるわけではない新たなる一年を大切にしたいという願いは強くなるばかりです。この一年が私の人生において忘れられない素晴らしい一年となるよう誓いを新た…

  • 簡単ではないこと

    少し前のことですが、当地はいきなりのドカ雪となりました。冬将軍の気配なくあたたかな12月だっただけに、いきなり1日で30㎝を超える雪はこたえました。しばらくは降らないとしても、今回の雪を片付けるのに1週間近くかかりそうです。屋根の雪下ろしもしなければなりません。冷静に考えれば雪が降らかなった今までがありがたいのであり、雪国に住んでいるのであれば雪が降ってあたりまえなのです。ですが、理屈はそうであっても簡単に納得できないのが人情というものです。 冷静に考えること、道理に照らして考えることが普通にできれば誰も苦労しないものです。悩んでいる時に正論を言われると「そんなことは分かっている。そのうえで悩…

  • 歩むべき道

    国会議員の裏金問題が社会に衝撃を与えています。擁護するわけではありませんが、新人議員として派閥に参加してみると、先輩達はみんなあたりまえのようにキックバックを受けており、不安はあっても同じようにするしかありません。集団とは個人の判断や価値観より、みんなと同じことを求められます。あまり聞かなくなりましたがビックモーターの不正問題も集団のなかで正しい判断ができなくなった結末のように思われます。 お釈迦様は「犀の角のようにただ独り歩め」とおっしゃっています。正しいことをしようと思えば、自分の想いを突き詰めようとすれば、周囲に邪魔されない環境も大切になります。集団は大きな力を発揮することもありますが、…

  • 幸福の木とお釈迦様

    お釈迦様の逸話は様々ありますが、そのひとつに農夫から「私は田畑を耕して食を得ているが、働かないものに食を与えることはできない」と言われます。これに対して「私は心を耕している」と答えたと伝わります。普通の者が言えば屁理屈なのでしょうが、お釈迦様の言葉には威厳や真実が含まれているからなのでしょうが、その農夫はすぐさま弟子になったそうです。 田植えの前には土を耕しますが、それによって土が柔らかくなり様々な効果があるそうです。人の心もまず柔軟性がなくてはなりません。硬い心は新しいことを吸収する謙虚さがなく、人間関係においては相手を想う優しさに欠けトラブルの原因となり、希望に満ちた前向きな発想を阻害しま…

  • 想いの強さ

    「正月前ですが参拝しても良いでしょうか」とか「こんな時期ですが参拝を」と言われるとこがある師走です。せっかくお参りするなら新年を迎えてからと思う人も多いと思いますが、可能であれば師走のこの時期に今年の一年の厄を払い、また今年の感謝を申し上げる参拝をお勧めいたします。大掃除と参拝によって身も心も浄めて新たなる年を迎えたいものです。 何事も節目は大切であり、そこに向けて想いを高めるとこも必要です。想いを高めてこそより意義ある節目を迎えることができます。正月ばかりではなく、卒業や入学もそうですし、日々の生活において目標を決めるときにも大切なことになります。また、旅行などでも準備ばかりではなく、楽しも…

  • 継続は力なり

    漫才番組を見る機会がありました。ひとつは登竜門的な若手の漫才、もうひとつはテレビでもお馴染みのベテランの漫才です。いつもテレビで見ているベテランですが、その漫才を見るのは初めてでした。若手と比べるとやはり面白かったです。毎日のようにテレビで目にする面々ですから、多忙であり漫才のネタを作ったり練習する時間も少ないように思うのですが、そこをしっかりやっていることが見て取れました。お笑い芸人にとっては漫才が原点であり基本であり、そこで手を抜かないところがプロ意識なのでしょう。 この多忙でも売れていても原点を忘れない、基本を大切にするという意識があってはじめて人気を継続できるのでしょう。すぐに慢心して…

  • 令和6年甲辰年について

    令和6年は【甲辰 きのえ たつ】の年です。 【甲】は春になって新芽を出す時期ではあるが、余寒が厳しくまだ思うように進めない状態を表しており、来年は慎重さが求められます。また、甲には「はじまり」という意味があり、新しいことへの挑戦や、今までの習慣や価値観を改めるのに適した年です。新たなる行動には抵抗や妨害もありますが、内なる力が満ちてくる年ですから、希望をもって自らの願いを形にしていきたいものです。 【辰】は「ふるう、ととのう」という意味があります。陽気が活発となり万物が振動しよく整うとされます。今までの努力や忍耐が形となって報われる年ですが、良いことも悪いことも勢いがつく年のため、善悪の判断は…

  • 底なし沼に注意

    たとえば友人を食事に誘った時に「明日は忙しいのでゴメンなさい。」と言われたとします。普通であれば「急な誘いだったので、落ち着いた頃に今度はもっと早めに誘おう」とか「日程は合わせるので、いつなら大丈夫。」と考えたり聞いたりするかと思います。でも、そうではなく「断られてしまった。きっと私のことが嫌いなんだ。」と考えてしまう人がいるかもしれません。ですが、これは事実ではなく勝手な思い込みであり、不信の種をまくことになります。 相手のリアクションに対する受け止めかたもそれぞれです。ですが、正しい判断を心がけなければなりません。被害妄想的な受け止めをしてしまうとお互いが不幸になってしまいます。不信の種を…

  • 廃部が正しい選択なのか

    某大学のアメフト部は廃部が議論されているようです。たまたま現役部員のインタビューを聞いたのですが、ほとんどの部員は一生懸命に頑張っていたのに、たった数名の部員のために連帯責任の名のもと廃部にされるのは納得できないとコメントしていました。実業団であれば廃部も分かりますが、成人も在学しているとはいえ大学は教育機関です。教育機関が更生という道を閉ざし廃部にしてしまうことには疑問があります。 学生の薬物所持も問題ですが、それよりも大学側の対応が問題視された事件だったように思います。大学側の騒動はいまだに続いており、廃部にすることですべてを終わらせようとしているようにも思えます。大人の都合のために学生が…

  • 日本人の祈り

    日本人は古来より朝起きればお天道様に手を合わせ、神仏やご先祖様に手を合わせ、「いただきます」と食べ物に手を合わせ、「ありがとうございます」と人に手を合わせてきました。この合掌によって感謝の心を育み深めてきました。ところが、現代は「ありがたい」が「あたりまえ」に変化してきています。この似て非なる言葉は私達をそれぞれ幸・不幸へと誘います。 「あたりまえ」は不満となり、人間関係においてはイライラとなり争いを生みます。日常生活においてはストレスとなり無関心や無気力を生みます。「ありがたい」と思えれば人間関係は円満となり、日常生活は無条件に満たされるようになります。同じような環境や状況でも、それをありが…

  • 気づきということ

    リモート会議も少なくなり、リアルの会議が戻っきました。先日もある会議に参加しました。たくさんの意見が出たのですが、個人的には意欲が低下してしまいました。ひとつひとつの意見に自分がやるという責任や意欲が感じられないのです。自分ではない誰かがやるべきという前提にたった会議では、会議だけで終わってしまい具体的なものにつながることはありません。有意義な会議とは形あるものに成果につながっていくものだと思うのです。 日々の自覚と責任が大切だと自戒しています。自分の人生は自分で何とかしていかなければなりません。誰かが私の代わりに、私の人生を生きてくれることはありません。お互いの助け合いは必要ですが、期待する…

  • 大いなる働きに

    新米住職としての日々を過ごしていますが、高校の頃までは家業が嫌でしかたありませんでした。絶対に継がないから出て行ってやると宣言していましたが、いつの間にか修行に入り副住職となり今に到ります。修行時代も帰山の頃も志や熱き思いがあったわけではなく、なんとなくでした。しかし日々の法務のなかで、このままではどうにもならないという想いが生まれ、それから様々な企画や改革に取り組むようになりました。 自分の人生ですが、自分の意思よりも、私的な表現であれば「神仏のお導き」にお任せしたほうが、後から振り返ってみれば上手くいくように思います。運命・天命・御縁など様々な表現ができるかと思いますが、大いなるものの働き…

  • 悶々とする話

    先日お話をした方がレストランで子供が走っていて危ないなと思っていたら、自分のテーブルにぶつかってきたそうです。とっさに手を伸ばして子供の頭を守ったそうですが、その衝撃で自分の手がテーブルにぶつかって痛い思いをされたそうです。すぐに子供の母親がやってきたそうなのですが、何も言わず子供を連れて行ったそうです。ご本人いわくお礼を言ってほしくてやったことではありませんが、悶々としたとおっしゃっていました。 親切をすればお礼の言葉があり、被害を受ければ謝罪の言葉があるものです。お礼も謝罪も義務ではありませんが、社会的なマナーとして認識されていました。子供が危なければ損得や称賛など関係なく自然と体が動くも…

  • 幸福度と時間の総数

    ある日の新聞お悔やみ欄に101歳と21歳がおられました。その差は80年です。ですが、人の生き死には自分で決めることができないものです。そして単純な年数で人生が決まるものでもありません。私は長さよりも、どれだけ懸命に生きたのか、自分の役割を果たせたのか、どれだけの人と関わり幸せな時間を過ごせたのか、やはり内容が大切なのだと思います。 命の年数は分からないため若いうちは死を意識することはありません。時間は永遠にあると思い浪費してしまうものです。ミドル世代になれば忙しく日々の生活に追われているうちに年数が削られていきます。さらにシニア世代になっても働く時代となり人生を味わうという時間はなかなかありま…

  • 失われた個性

    個性の時代といわれながら、個性が失われつつある矛盾を感じることがあります。無関心や無感動から個性が芽生えることはないように思います。「どっちでもいい」とか「なんでもいい」という言葉を聞くと、相手の意思を感じることができません。個性とは表面的な趣味や服装ではなく、自分の意思や価値観から生まれてくるものなのですが、そういったものがなければ個性も存在しないと思うのです。 自分の想いを封印して相手に合わせるのは楽なのかもしれませんが、相手が何を考えているのか分からないと、理解することも信用することもできません。苦手なタイプの人間よりも、理解できない人間のほうが恐ろしいものです。相手の意思や価値観が分か…

  • 苦労の先にこそ

    苦労の先にこそ本当の幸せがあると話をさせていただいています。大切なことは、その手前にある苦労とどのように向き合うかなのです。嫌々やっているうちは何も変わらず、永遠の不平不満から抜け出すことができません。たとえ望まない苦労だったとしても、その苦労に責任を持ち最善を尽くすことが大切です。そうしてこそ苦労が報われ、幸せに変わっていくのです。 自分に与えられた苦労に対してワクワク感をもって臨むことができれば素晴らしいと思います。この困難を乗り越えられればどれだけ成長できるだろうか。この困難にどんな出会いがあり、どんな学びがあるだろうか。この困難で今までにない経験ができるかもしれない。自分のモチベーショ…

  • 悪習の打破

    忙しかったり、疲れていたりすると、仕事が雑になり相手に対して誠意を持てなくなったりするものです。そうなればパフォーマンスも信頼も失われてしまいます。ところが、本人は自分の能力や人間力が低下していることに気づいていないこともあります。いつも忙しく疲れている人は、いつも雑で誠意のない仕事をしているかもしれませんから、日頃の自分について反省してみることが大切です。 精神面も含め体調の管理は重要なことです。気力体力が充実してこそ良い仕事ができるものです。疲労困憊する時代ですから、休憩や睡眠そしてリフレッシュに留意しモチベーションを維持したいものです。意欲的に楽しく活動している時は疲れにくく人間関係も円…

  • 大転換の時代

    今年の長く続いた残暑には疲れました。もはや気候が変わったのではないかと思います。今後は年中行事が見直され、夏場の生活には様々な規制が必要になるのかもしれません。温暖化は加速していくばかりです。 ダーウィンは「強いものが生き残るのではない。環境の変化に適応できたものが生き残る」と言っています。過酷な環境の変化にどこまでついていけるのか。人間の自業自得なのですが、そのツケを支払うのは未来の子供達です。そう思うと心苦しくなり、少しでも環境保護に貢献できればと思います。 仏教でも諸行は無常なり、万物が変化のなかにあると説きます。それは変化しなさいということではなく、変化を受け入れなさいということです。…

  • 見えないものを見る

    今回のご開帳では入口がふたつあり、ひとつは拝観入口、もうひとつは朱印受付です。拝観入口には看板を設置し、「ご朱印ご希望の方は先に朱印受付にお越しください。」と案内しています。ところが、たまに目の前の看板を読むことなく入堂される方もいらっしゃいます。そのため脱いだ靴を履きなおして朱印所にお越しいただくことになります。手間をおかけして申し訳なく思いながら、どうすれば看板を読んでいただけるのか考えさせられます。 今は確認作業が大事な世の中になっています。詐欺にあわないための確認、損をしないための確認、不安にならないための確認など様々な確認作業があります。説明書、看板、注意書きなど、私も面倒なことは省…

  • 幸福へのアクション

    久しぶりに一日一善という言葉を思い出しました。子供の頃にはよく聞いていたのですが、最近はまったく聞かなくなってしまいました。意味はそのまま1日1回は善いことをしましょう。小さなことでいいから、感謝されなくてもいいから、コツコツと継続していくことが大切です。自分のことばかりを考えるのではなく、相手のことや社会のことを考え行動することが一日一善なのです。お互いに実践することができれば、この社会はもっと素晴らしいものになります。 クラスの静かな子に声をかけてみる。バス停に落ちているゴミを拾ってみる。みんなが嫌がることを率先してやってみる。どんなことでもいいので習慣にできれば、きっとその人は幸せになれ…

  • 未来は考えない

    温暖化により地球環境はどのように変わっていくのか。少子高齢化により日本社会はどのように変わっていくのか。AIにより人間の仕事はどのように変わっていくのか。これからの時代はまったく先が読めなくなっています。増え続ける国の借金で日本はいつ破綻するのか。いつ南海トラフ巨大地震が起こるのか。侵略戦争に日本は巻き込まれないのか。これほど悲観的な時代はないのかもしれません。考えれば考えるほどお先真っ暗になります。 これからの時代は考えないことも大切だと思うのです。考えれば考えるほど苦しむならば、考えることを放棄することです。もちろん、それはあきらめるということではありません。考えてもどうにもならないことは…

  • 日々の心がけ

    窓ガラスはきれいに掃除しても、いつの間にか汚れているものです。これは人の心も同じようなものです。手術によって仏教が説く人間の根源的な煩悩である三毒(貪り、怒り、愚かさ)を切除することはできません。日々、窓ガラスを掃除するように、自分の心から生まれてくる煩悩を浄めなければなりません。これを仏教では自浄其意(じじょうごい)といって、修行の根幹としています。 人は反省しても同じことを繰り返してしまいます。ケンカをして後悔しても、同じような原因でまたケンカします。自分の愚かさに自己嫌悪しても、また同じようなことをしてしまうものです。それが人間というものであり、そんな自分に絶望することなく、あきらめずに…

  • 中道を目指す時代

    個の暴走について考えさせられます。個人の権利や自由が尊重されますが、日本にはもともと個人という意識はありませんでした。最小の単位は家であり、戦争や飢饉や疫病といった大変な時代を生き抜き、家を守ってきたご先祖様があってこそ、今の生活があります。今より不便で貧しい時代でも家族の絆は強く、今よりも幸せだったのかもしれません。 社会は義務と忍耐で成り立っています。たとえ不満があったとしても、各人が義務を果たし、仕事や人間関係に忍耐をもって臨むことで円滑に進みます。徳川家康は遺訓で「不自由を常と思えば不足なし」と教えています。今の時代でも変わることなく、生きるということは思うようにならないものです。 我…

  • 祖先からのメッセージ

    お盆になるとご先祖様とのつながりを考えさせられます。父と母は一人ずつですが、祖父母は二人ずつとなり、そこから無限に広がっていきます。この脈々と受け継がれてきた命のバトンは誰か一人でも欠けていれば存在しないものです。人類の歴史においてはつねに戦争があり飢饉や疫病があったなかで、よくつながれてきたものだと思います。近年は個人の意識が強くなっていますが、この命ははたして自分のためだけに使っていいものなのか考えさせられます。 祖先に恥じないような生き方が求められますし、祖先が守ってきた家を大切にしなければなりませんし、感謝や報恩という徳も身につけなければなりません。自分さえよければということではなく、…

  • 失墜すれば

    「覆水盆に返らず」(ふくすいぼんにかえらず)という言葉を考えさせられることが続きました。一度してしまったことは取り返しがつかないという意味ですが、私は特に信用という意味で捉えています。目には見えなくても信用ほど大事なものはありません。築くには長い時間が必要なのに、それが失われるのは一瞬のことです。この社会は信用で成り立っています。たとえばコンビニで販売されている弁当も、本当に表示通りのものなのか、調べようがありません。それを購入してあたりまえのように食べているのは信用しているからなのです。今回の車会社の驚くような不祥事が起これば信用は失墜し、回復するには長い時間がかかることでしょう。 信用を失…

  • めぐってきたチャンス

    誰にでも人生において大きなチャンスが3回は訪れると聞いたことがあります。ですが、私はそれ以上にたくさんのチャンスにあふれていると考えています。このチャンスは我々に対する試験のようなものであり、与えられた課題に対して、誠実に向き合っているのか、意欲的に取り組んでいるのか、周囲と協調しているか、様々な視点から自分に与えられたチャンスとどのように関わっているのかが審査され、合格点に達することができれば新たなる道が開かれます。 人生とはより良い道の模索でもあります。さらなる道に進むためには天や周囲に認められ応援されるようでなければなりません。チャンスをつかみ新たなる道に進むことは一人ではできないことな…

  • 偏見は個性なのか

    全国的に猛暑のニュースが連日続いています。東北の山奥にいると体温を超える気温を経験することがありません。そのため猛暑による命の危険には鈍感であるように思います。これも固定観念のひとつなのかと考えさせられます。私が育った時代はクーラーなどなくても平気でした。暑いといっても1ケ月程度であり、夜になれば涼しくもなりました。熱帯夜や残暑などありませんでしたし、35度を超えることなどもありませんでした。 差別や偏見は慎むべきだといわれますが、誰しも生まれ育った環境や経験をもとに見方や価値観が育まれていきます。千差万別であり、統一することは難しいように思います。見方や価値観も個性といえるのかもしれません。…

  • 苦労の先にこそ

    私は愚かで弱い人間ですが、そんな自分が嫌いではありません。今までも色々ありましたが、ここまで来ることがてきました。これからも多事多難あると思いますが、なるようになっていくことでしょう。辛い時には、この嵐がいつまでも続くことはないと楽観的に考え、幸せな時には感謝の一念で過ごしたいと思います。幸福と不幸は紙一重であり、「辛」に一画足せば「幸」になります。この一画を自分で付け加えることができれば、たとえどのような状況にあろうとも、希望を見失うことはありません。 人類の進歩は苦難や不便を克服してきた歴史でもあります。人生も苦労を苦労のままにすることなく、克服することで報われるようになります。与えられた…

  • 分かりますか、その立場

    その立場になってみて初めて知る苦しみということがあります。同じ内容の相談を受けて共感すると、自分がその立場になるのとでは大きく違うことを痛感しました。ところが、相手と同じ立場や状況に立てることのほうが少ないわけですから、どのようにしたら良いのか悩ましいところです。「あなたの気持ちはよくわかる」とか「本当に苦労されているんですね」と言ってみたところで、どこまで分かっているのか、あやしいものです。 想像しかできないとすれば、想像力を磨くことよりも、謙虚に話を聞くこと、相手の気持ちに寄り添おうとすることが大切ではないかと思うのです。ポーズではなく、心からということがポイントなのですが、たとえ親しい仲…

  • 天道を歩む

    経営者には3つの要素が必要だと考えています。ひとつには自分の武器です。名物、技術、特許、知名度、信用など何でもかまいませんが、簡単には真似されないものを持たなければなりません。これを手にするだけでも長い道のりが必要であり、努力と忍耐によってこそ得られるものだと考えています。簡単に得たものは簡単に失うものです。着実に育てあげたものこそ、これからの道を切り開いていく大きな武器になります。 ですが、いかに素晴らしい刀を持ったとしても、それだけでは人切りになってしまいます。次にその刀を使う者の人間性が問われます。人は誰しも天より徳性を与えられています。自分の持つ徳に気づき磨かなければなりません。ところ…

  • 幸せへの言葉

    王様の耳はロバの耳という童話がありました。王様の秘密を知ってしまった床屋が言うに言えず苦しむ物語ですが、私達は誰しもこの床屋と同じように苦しんでいるのかもしれません。思ったことを思ったまま口に出せるのは小学校低学年くらいまでかもしれません。思春期にもなればお互いに遠慮して、いわゆる空気を読むようになります。本音と建前を使い分け生活するわけですが、本音と建前のギャップが大きくなるほど苦しくなるものです。 自分の本音を伝えたい、自分の思い通りにしたいという欲求は誰にでもあります。ですが、時と場合により柔軟な言動が求められるものであり、日本社会では大人のたしなみともいえます。自分の感情を無理に抑えよ…

  • 感動の連続

    今の自分がすべて崩れてしまうような衝撃を受けることがあります。これに2パターンあり、ひとつは絶望であり、もうひとつは感動です。今回のテーマは感動です。私は日々新しい自分になることが大切だと思うのですが、年齢と共に難しくなっていくテーマでもあります。まず朝起きたならば、今日も1日頑張ろうという新鮮な気持ちになることが必要です。昨日の疲れやストレスを持ち越すことなく、リセットして新しい1日をはじめたいものです。 新しい自分になるためには感動が必要だと考えています。相手の素晴らしいところに気づいて、私もこうなりたいと思うこと。本を読んでいて、こういう考え方や視点があるのかと思うこと。ドラマを見ていて…

  • 気を満たすことで

    気合とか気概といいますし、気を張るともいいますが、目には見えませんが気というものが大切だと考えています。何も超人的なものを求めるということではなく、日々の生活においてエネルギーを満たしておくことが必要であり、その表現としての気なのです。現代社会においては気の抜けた人が増加しているように感じられます。第一印象として疲れているような、無気力そうな、意思が感じられないような、そんな人を気の抜けた人と勝手に定義しています。 目には見えませんが、その人が持っているエネルギーのようなものを感じられると思うのです。意欲的な人ほどそのエネルギーを強く感じます。精神的なエネルギーであり、何事にも前向きだとエネル…

  • 宝さがし

    人間関係は宝探しのような感覚で挑むと楽しいのかもしれません。相手の素晴らしいところをいかに見つけるのか。どのような人にも長所と短所があります。どちらかが目につきやすいということがあるかもしれませんが、両方が備わっているものです。大事なことは相手のどこを見るかということです。 表面的なところに惑わされていると、相手を理解することはできません。自虐的な人、不器用な人、悪気はなくても困った人など様々な人がいますが、その人なりの宝を持っているものです。相手の持つ宝に気づいてあげることができれば、見方も関係も変わってくるものです。 人間関係は相手よりも、自らの人間性が問われるものだと自戒しています。相手…

  • つもり積もって

    私達は周囲に様々な影響を与えていますが、日頃から自分がどのようなものを与えているのか考えてみなければなりません。もちろん、ほとんどの人が周囲に迷惑をかけているとは考えないものです。ところが、自分は指導しているつもりなのに、相手は嫌味を言われていると思っているかもしれません。自分は相手が気づくように遠回しに言っているつもりが、相手は理解不能な人だと思っているかもしれません。自分は親切のつもりなのに、相手にとっては迷惑ということもあります。 自分が思っていることと、相手が思っていることにはギャップがあり、このギャップを埋めるための確認作業が求められます。相手の本音を聞く機会を作らなければなりません…

  • 責任の正体

    責任は重いものであり、面倒なものですが、ウェイトトレーニングのようなものです。責任をもって鍛錬すれば、その重さが苦にならなくなります。そして、さらに重い責任を背負い鍛錬していくことで、より大きな人間になっていくことができます。最初は誰しもその重さに耐えられるだろうかと不安になり、どのようにしていけばよいのかと迷いますが、放棄することなく歩んでいけば自分なりの答えに出会えるようになっているものです。 責任から逃げようとする人もいますが、本当はその責任が自分を支えてくれているのです。責任感があればこそ、親として言うことを聞かない子供でも、その幸せを願い責任を果たそうと考えます。仕事でも任されたとい…

  • 適応の条件

    地元の小学校は今年から統合されスクールバスで通うようになりました。新しい環境に適応していく過程において様々な問題も起こるようです。小さな子供達にとってもストレスだとは思うのですが、これからのことを考えれば上手に馴染んでいってもらいたいものです。これから何度もシャッフルされ新しい環境に投げ込まれるのですから、自分から適応していくしかありません。 新しい環境に適応していくにあたり、まずは与えられた環境を否定したり嫌ったりしないことです。嫌々その環境に身を置いても楽しめるわけがありません。まずは自分が新しい環境に親しんでいかなければなりません。そして自分で居場所や役割を作ってかなければなりません。会…

  • 蛍の光と私の光

    昨日、蛍が飛んでいました。今年は何でも例年よりも早いようで、予定されている地元のほたるまつりの頃には、どうなっているか心配でもあります。蛍は光らなかったらただの黒い虫でしかありません。きっと誰も興味を示すことはなかったでしょう。ところが、光ることによって保護され、各地で清流の象徴である蛍の保護活動がおこなわれています。他の昆虫からすれば不平等だと憤慨しているのかもしれません。 私達もキラリと光るものを持ちたいものです。学校でも会社でも特技を持っている人は強いものです。他の人ができないことであればあるほど頼りにもされます。天性のものでなくてかまいません。ニュースになるような特技でなくてかまいませ…

  • 正しい判断の基準

    地元では木独楽の生産量が日本一を誇っておりました。独楽は軸のバランスが大事です。軸が安定しているほど回ります。人間のシュートやジャンプでも軸が安定しているほど威力も精度も高まります。同じように迷うことなく決断するためには、ブレないよう自分なりの軸を持たなければなりません。ブレていると時間と労力を無駄にしますし、また周囲の信頼を失うことにもなります。何事においても安定するよう軸を定めなければなりません。 自分なりの判断基準を持っている人は迷うことが少ないようです。いつもそれに照らして行動すればブレることはなく、一貫した言動を体現することができます。さらに、その判断基準を正確で信頼されるものに高め…

  • 適切な未来予想

    宝くじを買うと発表日まで誰もが億万長者です。何事においても私達は期待と不安が大きく一喜一憂してしまうものです。ほとんどの場合には可もなく不可もない現実がやってくるのですが、その到来までの過大な期待や不安は日々の生活に支障をきたすほどのものです。若者などは特にその傾向が大きいものです。年と共に経験から、その振り幅は落ち着いてくるのですが、それでも期待と不安からの一喜一憂から逃れられるものではありません。 人間には欲があり不安があります。そういったものが適切な未来予想を阻害し、とんでもない妄想へとつながってしまうのです。また、そういった負の感情が日々の生活を台風のように荒らしてしまうのです。平常心…

  • 一人では

    いよいよご開帳が始まったのですが、今回は受付のお手伝いをお願いしてシフトを組んで態勢を整えました。なんでも自分でしたいタイプなのですが、それではかえって参拝者に迷惑がかかってしまいます。できること、できないことを見極めて無理なく法務を遂行できるよう心がけています。世の中には自分でできることまで人に押し付けたり、逆にすべて自分で抱え込んでしまう人もいますが、何事もバランスが大切です。 次のステップとしてはお互いに気持ちよく働きつつ、1+1=2以上にしたいということです。自分と同じタイプよりも、違うタイプと組んだほうが力を発揮することがあります。自分にはない視点であったり気づきであったり、自分には…

  • 秘仏ご開帳への願い

    6月1日より当山の秘仏薬師三尊のご開帳が始まります。廃仏毀釈の時代、難を逃れ当山に伝えられてより長年秘仏とされてきました。私が住職となり、護り伝えられてきた秘仏の素晴らしさを多くの皆様に知っていただきたい、そしてご参拝いただきたいという願いから、今回のご開帳を執行させていただきます。 ご開帳は仏像の見学ではなく、仏様とお会いするものであり、祈りの場でもあります。祈りがあってこそ秘仏の威光や利益を授けていただけます。世が乱れると信心が高まるといわれます。自然災害の頻発、コロナ禍による様々な不安やストレス、横行する凄惨な事件など、まさに地球規模で調和が崩れつつあります。 本来の祈りとは自分のための…

  • 予兆を無視しない

    大河も源流の一滴からはじまりますが、何事も小さなところからはじまり、必ずその予兆があるものです。その予兆に気づかなければなりません。そのため健康であれば定期的な健康診断を受けなければなりませんし、人間関係ではあれば日頃からの会話が大切ですし、仕事であれば細かい数字や口コミなども大切です。気をつけていれば様々な予兆に気づくことができます。 予兆に気づいたならば放置することなく対処しなければなりません。大多数の人は何かおかしいと気づくことはできるのですが、面倒であったり不安であったりするため、その先の行動が伴いません。気づいているのに、気づかないふりをしているうちに、亀裂や問題は大きくなっていき対…

  • 負の呪文

    最近「忙しい」が口癖になっています。ですが、いくら繰り返そうとも、それで解消されるわけではなく、何か良いことが起こるわけでもありません。それどころか、イライラしたりストレスが溜まったりといわば負の呪文といえます。自分で自分を苦しめている、もしくは追い込んでいるわけです。この社会ではこういった負の呪文が横行しているのではないでしょうか。ストレス社会といわれますが、そのストレスの多くは自分で作り出しているのかもしれません。 日頃の口癖についても考えてみなければなりません。日々繰り返している言葉が自分を育てているのか、それとも苦しめているのか。何事も心からはじまり言葉となり行動となり結果となり返って…

  • 必然につながるもの

    NHK大河ドラマ「どうする家康」で武田信玄に大敗してしまいました。ドラマのなかで信玄が戦を仕掛けるときは勝つことが決まっている時だといわれていました。信玄の長年にわたる経験と戦略は若き家康の敵うものではなかったのでしょう。しかし、皮肉なことにその後すぐに信玄は病死し、その数年後には武田家は滅亡しています。信玄に負けた家康が、信玄が夢見た天下統一を果たしたのですから、世の中は最後までどうなるか分からないものです。 何事も戦う前から勝敗は決まっているのかもしれません。勝つべき人が勝ち、負けるべき人が負けるのであり、勝つも負けるのも必然なのかもしれません。勝つ人は勝つだけの準備や努力をしています。そ…

  • 闇バイトの誘惑

    闇バイトなるものが横行しているようです。面識もない者が集まり強盗をするなど考えもしませんでした。愚かな所業であり、すぐに捕まっては人生を棒に振ってしまいます。すぐに捕まること、今後の人生が大きく変わってしまうこと、家族をはじめ多くの人に迷惑をかけてしまうこと、少し考えれば容易に分かるはずなのです。こういった損得の計算ができなければなりません。この誘惑の顛末を考えられなければ、せっかくの人生を台無しにしてしまいます。 人生の損得については家庭や経験から学ぶものだと考えています。基本的には「今は苦しくても頑張ることで耐えることで、この先が楽になる」という発想です。アリとキリギリスそのままなのです。…

  • 私の磁力

    私達はそれぞれ磁力を持っているように思うことがあります。その磁力は幸・不幸や人間など様々なものを引き寄せてきます。人に恵まれているように見える人は、自分が望むような人間を上手に引き寄せているのです。また、望まない人間は磁力の反発によって近づけないものです。ところが、この磁力が逆に働けば自分が求める人間を遠ざけて、望まない人間を引き寄せてしまうこともありますから、気をつけなければなりません。 自分が好むと好まざるとに関わらず、目には見えない自分が抱える磁力が重要なのです。どのような人間に、どのような作用を及ぼしているのかを考えてみなければなりません。第一印象の段階ですでに親しみやすい、面倒くさい…

  • 秘仏薬師三尊のご開帳

    甲子大黒天本山では6月~9月まで初めてとなる秘仏薬師三尊のご開帳を実施いたします。この尊い御縁にぜひご参拝ください。特設ページも完成しましたので、ご覧いただければと存じます。 onogawa-daikokuten.jp

  • 風雪に耐えてこそ

    人間の評価とは難しいものです。必要以上に評価したり、必要以上に批評したり、感情もからむため、相手を的確に理解することは簡単ではありません。そのため信じていたのに裏切られたとか、ケンカ別れしたのちに冷静に考えて悪い人ではなかったと後悔することもあります。物に光を当てれば必ず影が生まれます。人の心にも自分の側からは見えない部分があるものです。相手のすべてを理解することはできないのです。 また、人の心は年々変わっていくものです。自分が思っている人間からいつの間にか変質していることもあります。人間は変わるものであり、お互いにそのことを理解しつつ、良き関係を維持していかなければなりません。また、相手ばか…

  • この世界を変えるもの

    情報番組を見ていて宮根さんが「飛行機に乗っていて隣で小さな子供が突然泣き出したら、この子が将来俺の年金を払ってくれるんだと思えば我慢できる」と言っていたのを聞いて名言だと思いました。この社会はすべてつながっています。遠い国の侵略戦争の影響で値上げが続いていますが、すべてが関係しつながっています。すべてのつながりのなかから自分だけを切り出すことはできません。 つながっているならば、そのつながりを良くすることも悪くすることもできのかもしれません。次の人に親切を送るのか、それともストレスを送るのか。多くの人が意識して親切のバトンを送るならば、この社会は良い方向へと動き出します。無財の七施というものが…

  • 求めるに足る

    商売のイメージは湖に例えることができます。お客様はいつも同じ人というわけにはいきません。1回だけの人もいれば、常連さんで来なくなる人もいるものです。湖は絶えず水が流れ出ていきますが、同じだけの水が入ってくるため枯れることがありません。もちろん乾期もあれば雨期もあり増減するわけですが、年間を通してみれば安定しているものです。仕事も水量を調整しながら一定に維持することが大切です。 捨てる神あれば拾う神ありといいますが、自分のもとを去る人がいるならば、新たに訪れる人もいます。少しずつ訪れて留まる人の数を増やしていくことです。何事も「少しずつ」が大切であり、急激な増減は必ず大きな反動を招くものです。許…

  • 心の色

    最近、お店で嫌な思いをすることが続きました。この社会には様々な人がいるわけですが、お互いにおだやかに暮らしたいものです。人によって表現は異なりますが、それぞれに雰囲気やオーラをまとっています。疲れていたりイライラしていると、まとうオーラも濁ってしまいます。その影響は周囲にも及ぶものです。ふたつの絵の具を合わせると色が変わるように、人間も出会いによってお互いの色が変わっていくことがあります。 たとえ日々の些細な関りでも色が変わることがあります。スーパーの買い物でわずか1分程度の接触であっても、店員の態度が悪いと不機嫌になれば、そのイライラはしばらく続き、色合いも怒りを示す色に変わっていきます。朝…

  • 見たことのない景色を

    その場所に立ってみなければ見えない景色というものがあると思っています。たとえば親になって上司になって、はじめてその気持ちが分かるということがあります。相反する立場にいると、なかなか相手の気持ちが分からないものです。そのための苦悩や衝突があるものです。人間関係のトラブルのほとんどは相手の立場や感情を理解できないことから生まれてくるものです。いかに文明が進歩しても、目の前にいる相手の気持ちを理解することは永遠の課題です。 子が成長して親になる。部下が昇進して上司になる。時間と共にその立場になれば、あの時の相手の言動を理解できるかもしれません。ですが、そうではない場合もあります。ですから、私達は今の…

  • 日本人が消滅する

    昨日の新聞の見出しに「日本人、過去最大75万人減」とありました。1年間で私が住んでいるような市が10も消滅したことになります。戦争や災害があってもここまで人口が減ることはないのかもしれません。人類の歴史においては繁栄を極めると没落してしまいます。ローマにしても平家にしても我が世の春を謳歌していると、知らないうちに滅亡へのカウントダウンが始まっているものです。日本もバブルを謳歌したのはずいぶんと昔のことなのですが、もしかしたらそこから滅亡への道を歩み始めていたのかもしれません。 今の生活に充足や幸福を感じられなければ、少子高齢化に歯止めをかけることはできません。表面的な問題ではなく、その根底にあ…

  • 自分でたどり着いたもの

    仏教などは保守的なイメージがありますが、もともと仏教も各宗派も最初は新興宗教でありました。長い年月が経つことで新興から既成となり保守的な体制に変わっていきました。私などは新しいことに挑戦したいほうで色々な試みをしております。ですが、やってみると今までのスタイルが良かったと思い至ることがあります。それは色々やってみたからこそ納得して分かることなのかもしれません。個人的には何もやらずに同じことを続けるよりも、様々な経験をしてからたどり着いたもののほうが価値があり大切にできるのではないかと思うのです。 伝統文化の世界であれば簡単に新しい挑戦などできないかもしれません。先人が守り伝えてきた伝統というも…

  • ストレス加減

    疲労が溜まり鍼にいってきました。鍼の先生はストレスの有無も分かるようで、私の頭に手をやりながら「職業柄かストレスは溜まっていませんね。」と言われました。はたして職業柄なのか、それとも私の法務に対する姿勢なのか考えさせられました。もともと私は寺院の長男として生まれた瞬間から職業選択の自由を剥奪されたようなものでした。弟は自由なのに、私は不自由だと嘆き跡を継ぐことには否定的でした。 ですが、いつの間にかレールに乗ってしまい今では住職となり楽しく参拝者の皆様をお迎えしています。もし、高校までと同じように嫌々やっていたとしたら相当のストレスが溜まっており鍼の先生も驚いたことでしょう。人生には変えること…

  • 次のステージへ

    住職になって3年が経ちました。おかげさまでコロナ禍にあっても忙しく法務に専念すべく、様々な役割を退くようにしています。副住職の頃は外の世界で様々な経験をして学ぶべき時期だったと思います。そしてお寺の世界ではなく、地域の活動に参加したからこそ、今までの自分にはなかった多くのことを学ぶことができました。これからは外で学んだことを自坊に活かすべき時期なのだと思うのです。 外の世界は楽しいもので、役職など面倒だと思うこともありますが、やりがいのほうが大きいものです。その使命感や充実感は大きいのですが、反面本業からの現実逃避にもなりやすくバランスが大切でもあります。人生には様々な経験が大切だと思うのです…

  • 冬の時代をどのように過ごすのか

    新型コロナウイルスも落ち着いているようで安心しています。何度となく波が押し寄せ終息の兆しがありませんでしたが、3年ぶりに以前の生活に戻りつつあるようです。この3年間はまさに冬の時代でした。観光業や飲食業は耐えるしかないというのが正直なところだったのではないでしょうか。ですが、例年よりも自由な時間はあったと思います。その時間をどのように使ってきたかが大切だと思うのです。 冬の過ごしかたによって、春以降が大きく違ってくると思うのです。冬の間にどのような種をまいたかによって、春の芽出しから秋の収穫まで変わってきます。誰しも苦しいのは同じだったと思いますが、そのなかでの過ごし方が問われます。逆境に耐え…

  • 命の砂時計

    人の命は無限ではありません。誰しもその刻限を知らないまま生きているわけですが、限りある命をいかに使うかが大切だと思うのです。そのことを意識して生活しているのと、意識しないで生活しているのとでは、大きく違ってくると思うのです。若い時は意識できず時間を浪費したとしても、どこかのタイミングで気づかなければなりません。命の有限性に気づくことで、自分の命と向き合い大切にできるようになるのではないでしょうか。 命の砂時計が減っていくことは悲しいことではありません。落ちた砂の数だけ私達はたくさんの経験をして生きた証を残しているのですから。他人と比べることなく、自らが満足できる生き方を心がければよいのです。動…

  • 心に巣くう原因菌

    祈りを伝えるのが私の仕事だと思っているのですが、目には見えない祈りをどのように伝えるべきなのか難しいものです。社会には目に見えて触れられる物が氾濫しています。そういったものは分かりやすく伝えやすいものです。精神的なものよりも物質的なものにシフトしていく時代にあって、いかに祈りの効用を伝えるべきなのか。ですが、祈りは体験してみなければ分からないものであり、また続けていかなければ深めていかなければ、本当の素晴らしさが分からいものでもあります。 私は朝晩の祈りを続けることが大切だと考えています。朝には「今日も一日よろしくお願いします。」という謙虚な祈り、夕べには「今日も一日ありがとうございました。」…

  • 新たなる出会いに向けて

    新生活が始まる季節となりました。期待と不安が重なる複雑な心境かもしれません。新しい出会いもあることでしょう。最初のうちは人間関係にも緊張が伴うものですが、少しずつ信頼関係を築き安心で楽しい関係を作っていきたいものです。金子みすゞさんの「こだまでしょうか」という作品があります。「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。「馬鹿」っていうと「馬鹿」っていう。(中略)こだまでしょうか、いいえ、誰でも。 今の自分が思っていることは、不思議と相手も同じように思っているものです。自分が不安な時は相手も不安に思っていますし、自分が相手のリアクションを待っているときは相手も待っています。大切なことは自分から踏み出…

  • 言葉の量と質

    「過ぎたるは猶及ばざるが如し」といいますが、会話においても話し過ぎると、かえって相手に伝わらないことがあります。説明が長すぎると集中して聞くことができなくなりますし、感情的に話すとお互いの感情が衝突しますし、理屈に過ぎれば嫌気がさし、なかなか自分の想いを伝えることは難しいものです。簡単明快に伝えるのが理想なのですが、伝えたいと思うほど、言葉が多くなり複雑になってしまいます。 大切なことは相手を信じて自分の想いを託することだと思うのです。すべてを伝えようとするのではなく、相手に考えてもらうことも必要です。読書でいえば行間を読む感覚、会話でいえば暗黙の了解のような、お互いに相手の心を理解しようとす…

  • 良縁の根底にあるもの

    寺院経営は商売ではありませんが、一道は万道につながると考えています。寺院もコロナ禍にあり大変だと耳にすることが多くあります。行政の支援はありませんし、社会的な同情も期待できません。普段から税制的にも優遇されていますし、社会的にも寺院に対する批判や不満は少なからずあるものです。ですから、危機的な状況も自分で乗り越えていくしかありません。コロナ禍が一段落しても、地域のお祭りや葬儀の形式などは元に戻ることはないのかもしれません。 大きな時代の転換期にあり、新たなる魅力や役割を作り出していかなければなりません。寺院にあっても参拝者を増やそうとか売上をあげようと考えるのは危険です。その発想は相手のことを…

  • 見せ方の工夫

    薬にも副作用がありますが、私達の言動にも良い面と悪い面が備わっています。自分で良かれと思っても、相手にもそれが伝わるとは限りません。それを評価するのは相手なのですから。相手がこちらの悪い面にばかりこだわっていれば、せっかくの良い面は隠れてしまいます。不思議なもので、良い面が強調される人と、悪い面が強調されてしまう人がいます。そこは性格であったり人間性によるところです。 どうせなら相手に良い印象を与えたいと思うものです。そのためには自分の良い面と悪い面を理解し、上手にコントロールしなければなりません。相手と話していても今の自分が良い面を出しているのか、それとも悪い面が出てしまっているのか、状況を…

  • 会話の極意

    人間関係は会話から作られていきますが、こちらの想いがなかなか伝わらないものです。よく「何回も言っているのに、まるで伝わらない」という嘆きを聞くことがあります。言う人と聞く人には大きなギャップがあるものです。言う人は自分の想いを整理することなく相手にぶつけますし、聞く人は自分を否定する言葉は拒否し都合の良い部分だけを聞くものです。そのため会話のキャッチボールが成り立たなくなるのです。 大切なことは自分の想いを、相手が理解できるよう、受け入れられるよう、共感できるように伝えなければなりません。この創意工夫がないと相手には伝わらないものです。何もしなくても自分の想いを理解してもらえると考えるのは、相…

  • あたりまえに思う

    冬は結露の季節でもあります。雪国ではファンヒーターを使うことが多く、あまり乾燥することはないのですが、結露に悩まされます。そこで電動の結露取りを使ってみたところ、今までの時間と手間は何だったのかという便利さでした。ところが今年その機械が壊れてしまいました。電動に慣れてしまい、もとの不便さに戻れなくなっており、新しいものを購入することにしました。慣れてしまうと、あってあたりまえになってしまいます。通販で気に入らなければ返品可能なものがありますが、手に入れてしまえば手放したくなくなる心理をついています。 この「あたりまえ」という感覚に違和感を感じることができないものです。そのため負の感情や悪習を改…

  • 失ったものより、これからを

    何かを得るということは、何かを失うことだとよく言われます。ですが、得たものは目の前にあり理解できるのですが、失われたものは存在しないものでもあり、その重要性に気づくことは難しいのかもしれません。たとえば浪費され失われた時間やお金は意識されにくいものです。また、今の人間関係や仕事によって失われた関係やチャンスも同じです。 失われたものを考えはじめると、今の生活に自信を持てなくなってしまいます。「もしかしたら、もっと良い人生があったかもしれない」と考えてしまうことは危険です。人間は過去に戻ることも、違う人間になることもできません。結局は今の自分がすべてなのです。自分が選んできた人生に自覚と責任を持…

  • アイディアの源泉

    テレビでうどんの特集をしていたのですが、珍しいきつねうどんを紹介していました。餅巾着のようにきつねの袋のなかにうどんが入っているものです。インパクトがあり、今まで見たことのない斬新な発想でした。店主はお客様に笑ってほしくて考えたとコメントしていました。店主のこの想いこそが大切なのだと思いました。 売上や話題ではなく、お客様に笑って幸せになってほしいという想いがアイディアの源泉だと思うのです。このうどんも一目見れば単純なものです。ですが、私の知る限りでは今まで誰も考えつかなかったものです。どうすれば笑ってもらえるかを突き詰めていった、ひとつの答えなのだと思います。大手の飲食店はマーケティングや多…

  • お金でお願いすること

    市場経済の象徴のようなアメリカにあっても、以前は社会規範を主とした生活をしていたそうです。ところが、いつしか信頼よりも金銭が社会の主になっていったそうです。日本においても人間関係は縮小するばかりで、その穴を埋めるかのように何事においてもお金を払ってお願いすることが常態化しています。 お互いさまということで周囲にお願いしていたことも、今ではサービスとして業者にお願いしています。葬儀などはまさにそうで以前は村や隣組でおこなっていたのが、葬祭業者に任せるばかりです。時代の流れといえばそれまでなのですが、無償でお願いするよりも、お金を払ったほうが楽だと思ってしまう感覚には注意しなければならないと思うの…

  • 万全の準備と練習

    ある設立総会の打ち合わせをしました。人により考え方も違えば、立場も経験も違いますから、事前の調整は必須になります。これによって本番ではスムーズな議事進行が可能になります。何事においても事前の準備や練習が大切です。これができるか、できないかによって、人生が大きく違ってくることもあります。 準備や練習は誰でもできることなのですが、実際にやっている人は少ないのかもしれません。頭の中でイメージしただけで本番に臨むと思わぬ失態があるものです。段取り8割といいますが、事前の調整や準備をして、本番に向けての練習をして、本番での成功率を高めたいものです。また、準備や練習ができる人は反省もでき、毎回成長していく…

  • 欲との戦い

    多くの人間は自分は欲に負けることなく、適切に制御できると思っています。ですが、その多くは過信であり、たとえ大人であっても意外と弱いものです。「こんなはずではなかった」という後悔の多くは自らの欲への敗北なのです。古今東西、様々な宗教や哲学は欲への警鐘を鳴らしています。仏教では欲を悪魔と呼んでいますが、恐るべき存在なのです。 欲への誤解はいろいろありますが、ギリギリのところで自分は大丈夫だと思ってしまいます。「あと少し、もう少し、大丈夫だ」と自分から悪魔に近づいていくのです。それこそ悪魔の策略とも知らずに、気づいた頃には手遅れになっています。また、もっともらしい言い訳を作っては悪魔の誘惑に乗ってし…

  • 迷惑動画に思う

    飲食店などの迷惑動画のニュースを見ていたのですが、コメンテーターがそもそも自分が迷惑行為をおこなっているという自覚がないと発言していました。動画の削除依頼もあるそうなのですが、反省してではなく、炎上して迷惑だからという依頼なのだそうです。こういった状況では動画に限らず、迷惑行為をなくすことは難しいものです。 考えてみれば、悪いことをしているという自覚があれば、一般人であれば平然とはできないものです。ヤンチャな若者と話してみると意外とやさしかったり素直だったりするものです。しかし、自分を制御できないこと、そして善悪の区別がつかないため、非行や犯罪が起こってしまうのでしょう。これは教育の責任でもあ…

  • ありがた迷惑

    ありがた迷惑ということがあります。本人は親切のつもりでしているのに、こちらからすれば迷惑であるということです。たとえば頼んでもいないのに手伝ってもらって、かえって仕事が混乱して遅くなってしまうことがあります。親切の押し売りとはいいませんが、悪意はないためかえって困ってしまうものです。 どうして、こういうことが起こるのかといえば、自分の善意に翻弄されてしまうからです。行動の前に自分の想いと行動が相手のためになるかどうかを考えなければなりません。何も考えない衝動的な善意はかえって迷惑なものです。自分ではなく、相手の立場に立って考えることで、適切な親切をおこなうことができるのです。 子供を甘やかすこ…

  • その時を

    何かをしたいと思っても、すぐにはできないこともあります。忙しい現代人は優先順位の取捨選択を迫られ続けます。そのため自分のことは後回しになり、仕事や家族中心の生活が長く続くものです。ですが、ようやく自分の時間が取れる時期が訪れます。その時に何もすることがなく時間を持て余すことがないよう、今のうちから「やりたいことの種」をたくさん植えておきたいものです。 たとえ今はできなくても、やってみたいと思うことがあれば、その時が来るまで、その想いが持続するようにすることです。関連する本を読んでみたり、本格的には挑戦できなくても少しずつはじめてみたり、準備しながら想いを高めていくことが大切だと思うのです。思い…

  • 理想や模範の体現

    冬などは、あと30分ほど寝ていたいと思うことがあります。では30分早く眠れば快適に起きられるかといえば、そうではありません。1時間早く眠っても、朝になれば同じようにあと30分と思うものです。これは人間は理屈で生活していないことを表しており、自らの欲というものに大きく左右されていることを示しています。朝になれば眠いものは眠いというのが正直なところです。 日々の生活とは本音を押し込む生活なのかもしれません。眠い、面倒、怖い、嫌い、さまざまな思いを上手にコントロールしながら、大人として適切な生活をしていかなければなりません。自らの弱さに負けない生活とも表現できると思うのです。それを不自由な生活と考え…

  • 私のスタイル

    最近「あなたはアクセルとブレーキのバランスが良い」と言われました。もちろん運転のことではなく、性格的な特性のことなのでしょう。この発言を受けて自分なりに考えてみました。私の場合にはアクセル4のブレーキ6の割合ではないかと思うのです。5:5だと拮抗してかえって決断できなくなるかもしれません。4:6であることで慎重に物事を進めていくのが私のスタイルです。 攻めるタイプの人ならば8:2や7:3という割合かもしれません。アクセル中心だと時流に先駆けチャンスをものにできるかもしれませんが、早計に陥りやすくチャンスよりもリスクをつかむこともあります。欲にかられることなく、ブレーキとアクセルのバランスが大切…

  • 春を迎えるために

    今年は雪が少なく楽だと思っていたら豪雪地帯らしく一気に積もりました。降り始めるとやむことなく積もり続けています。朝には約2時間の除雪が終わると、最初のところはすでに数センチ積もっています。朝昼晩と3回の除雪が必要になり、屋根の雪も重くなり除雪の合間に雪下ろしもしなければなりません。明日には立春を迎えますが、東北の春はまだ先のようです。この雪によって、雪国の人間は辛抱強くなっていくのでしょう。 良くも悪くも何事も続くものです。ですから、耐えるしかない時もあります。何も悪いことをした報いということではなく、普通に生活しているだけでも、大変なことが重なることもあります。不平不満はかえって苦しくなりま…

  • 仕事のモチベーション

    先月、輝かしいキャリアから離れて新たる道を歩もうとしている方とお会いする機会がありました。転職が一般的となっていますが、これ以上ないような職をあえて辞する感覚は一般的ではないのかもしれません。大多数の人は安定を求め仕事をし、転職者の多くは現状への不満からです。自分の夢や目的のために新たなる道を開拓しようとする気概は素晴らしいものです。 自己に対する絶対的な自信があればこそ安定を求める必要がないのかもしれません。ある意味、お金のために生きる必要のない人です。お金に縛られないと夢や義を求めて楽しく仕事をすることができます。仕事が辛いということがなく、残業も休日出勤も苦になりません。周囲から見れば理…

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