忍者群像(池波正太郎)
池波正太郎の群像シリーズの忍者群像を読んだ。忍者というと、どうしても、甲賀と伊賀の戦いを思い描いてしまう。また、屋根裏をうごめいたり、堀の中を泳いだり、手裏剣をなげあったりである。しかし、この忍者群像に出てくる忍者は、少し違う。どちらかというと、スパイなのである。敵の中に入り込んで、信用され、必要な情報を得たり、敵の作戦を頓挫させるような戦国時代のスパイとしての活動なのだ。本作は、7作の短編小説からなるが、どれも、面白く読めた。さすが、池波正太郎である、非常な忍者にも、人間味や非情でない部分を見せたりするのがうまい。忍者群像(池波正太郎)
2024/03/29 10:44