竜の末裔 第111話

竜の末裔 第111話

地面を転がって銃弾を避けたフェンは、鉄と砂の擦れあうわずかな音に身をよじった。身体の真横の地面が砂ごと消失する。視界の端に先ほどの甲冑の男と、振り上げた巨大な剣が映った。頭が思考を始める前に、両手を地面に叩きつけ、反動で起き上がる。そこへ狂気を孕んだ横薙ぎの斬撃が襲う。回避は不可能と一瞬での判断、起き上がりの勢いを利用し、右足を高く蹴り上げる。重い衝撃と共に大剣の軌道がずれた。間一髪、頭上すれすれを大質量の刃が通過する。・・・危なかった、刃が水平で助かった・・・「おもしろい!おもしろいぞ、銀髪少年!」甲冑をまとった男が大剣を地面に突き刺した。「私は“七つの牙”が1人!ランスロー・クラブ!少年!私と戦ってもらうぞ!」竜の末裔第111話