母と暮らせば/亡霊の意義
2015年、日本、山田洋次監督説明過剰な山田監督作品は以前から苦手だった。今回もセリフの多用が目につく。助産師役の吉永小百合が、仕事をしている場面は皆無。セリフを流すだけ。清く、正しく、美しい老母、伸子…。20歳の息子の母役を演じるのは、流石に無理がある。どこが過剰なのか?亡霊の息子、浩二は母に、「(婚約者の町子にとって)僕よりいい男はいないよ」と二度も言う。上海のおじちゃんが、伸子を好きなことは、彼女も分かっている。彼も自分が伸子に利用されていることを知っている。さらに言葉に出して求婚するのはくどい。町子は、『東京物語』の原節子のように、婚約者の母、伸子に尽くすが、伸子は彼女を呼び捨てにする。悪ノリであり、不快だ。町子の新たな婚約者、黒田は足が不自由だが、墓参りできつい坂を登り下りさせる。優しい彼女が、浩二の...母と暮らせば/亡霊の意義
2016/01/30 20:51