「天沢履」(爻辞)
「初九、素履(そり)す。往きて咎无し。」初九は身分は低いが、位置正しい陽爻。応じる爻と比する爻ともに陽爻で応じず、比せず、一人我が道を行く。「素履(そり)す。」は若者らしく率直な気持ちで、「往きて咎无し。」進んでいくので、何の咎めもない。「九二、道を履むこと坦坦(たんたん)たり。幽人(ゆうじん)は貞にして吉。」九二は陽爻ではあるが、下卦の中にいる。上の六三とは比するが、中徳があるので、惑わされない。「道を履むこと坦坦(たんたん)たり。」例え大事に向かうような時も平常心を忘れず、淡々として進んで行く。「幽人(ゆうじん)は貞にして吉。」幽人とは心静かに生活する者のこと。功名富貴を求めず、正しく、信念を曲げないので、吉である。「六三、眇(すがめ)にして能く視るとし、跛(あしなえ)にして能く履むとす。虎の尾を履む...「天沢履」(爻辞)
2024/09/27 11:33