今昔とんでも物語㊹「射られた鬼」
平安時代末期の説話集「今昔物語」の中から特に心に残る「とんでもない」話をご紹介していきます。今回は、善悪の判断の分かれるお話です。(今昔物語集27巻23話より)鬼と陰陽師と武士雑なストーリー①・昔、ある地方の屋敷で人が亡くなりました。死の穢れを払うため、家主が陰陽師を呼びました。すると陰陽師は「〇月〇日に鬼がここに来るから用心して」と言います。陰陽師が「鬼は人の姿でくる」と言うので、家中の者は恐れおののき、厳重な物忌み(身を慎み、外との交流を断つ風習
2024/07/28 15:33