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中高年からの仏教のすすめ https://buddhists.hatenablog.com/

60歳を迎えたのを機に仏門を叩きました。 まだまだ悟りには程遠いですが、若かった頃より中身の濃い毎日を過ごしている気がします。

中高年からの仏教のすすめ
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2023/11/10

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  • 日本の宗教信者数は1.6億人

    文化庁の令和5年度の宗教統計調査が発表されました。 それによると、2022年12月末現在の神道系の宗教団体の信者数は8396万人、仏教系は7076万人、キリスト教系は126万人、諸教が700万人、合計1億6299万人で、例によって日本の人口の1億2424人(2023年12月1日現在、概算値)を4000万人近く上回っています。 これは信教の自由・政教分離の原則から、数字は宗教団体の自己申告に従い、本人は信者と思っていない人々も信者として数えられているのが原因と思われます。 そんないい加減な調査ならやめてしまえという意見もありますが、宗教行政のための基礎資料としてやはり必要なのでしょう。 仏教系の…

  • 曹洞宗の宗義と宗史4

    明治時代に入り、神道中心の国家体制を目指した政府が神仏分離令を発令し、廃仏毀釈が起きると、仏教界は大きな打撃を受ける。 政府はさらに敬愛神国などの三条教則の解説を僧侶に義務付け、坐禅を本義とする曹洞宗においても、布教活動のための宗典の整備が急務となった。 そうした中、宗門を憂える人々が集まって曹洞扶桑会が結成され、仏教学者の 大内青巒(1845~1918年)が「正法眼蔵」の修証(修行と悟り)に関する要句を抜き取って、「洞上在家修証義」を編纂した。 曹洞扶桑会はこれを宗門の教化指導書として正式に採用してほしいと両本山に建議して承認され、永平寺貫主の滝谷琢宗(1836~97年)と總持寺貫主の畔上楳…

  • 曹洞宗の宗義と宗史3

    ところで曹洞宗には2人の宗祖がいる。 すなわち、日本曹洞宗の教えを確立した法灯(宗旨)の祖である高祖・道元と、今日の大教団の礎を築いた寺統の祖である太祖・瑩山である。 道元入滅後の曹洞宗は、教団として維持発展する上で二つの大きな問題を抱えることになった。 一つは、永平寺に移錫してからの道元が「一箇半箇の接得」へと傾斜し、出家至上主義とも受け取れる姿勢を打ち出したこと。 もう一つは、およそ50年にわたって続いたとされる、永平寺3世をめぐる道元の弟子たちの嗣法争い(三代相論)である。 永平寺2世の懐奘は1267年、住職の座を義介(1219~1309年)に譲るが、義介が曹洞宗の入門前に日本達磨宗3世…

  • 曹洞宗の宗義と宗史2

    さて、「普勧坐禅儀」で「専修禅」を主張した道元は、比叡山をはじめとする旧仏教から迫害を受け、1230年、京都の極楽寺別院、安養院に閑居する。 ここで道元は、現在は「正法眼蔵」の序論として扱われる「弁道話」を書き上げた。 1233年には安養院近くに、日本で最初の中国禅林式の僧堂を構える寺院、興聖寺を建立した。 またこの年、曹洞宗の根本聖典である「正法眼蔵」の第1巻をまとめた。 「正法眼蔵」は、道元が生涯にわたって書き続けた95巻に及ぶ大著であり、内容は現成公案、渓声山色、有時、無情説法など深い思索に基づくもの、行持、袈裟功徳、出家功徳、帰依三宝など出家者のあり方を説くもの、重雲堂式、洗面、洗浄、…

  • 曹洞宗の宗義と宗史1

    曹洞宗は中国禅宗5家7宗の一つで、名前の由来は、洞山良价(807~69年)とその弟子の曹山本寂(840~901年)を祖とし、頭文字を並べた「洞曹宗」が「曹洞宗」に逆転したという説と、南宗禅の祖である曹渓慧能(大鑑慧能、638~713年)と5代下った洞山良价の頭文字を取ったという2説がある。 日本で有力なのは後者で、道元が得法したのは洞山良价から雲居道膺(830~902年)につながる系統で、祖堂諷経(曹洞宗の宗祖や歴代の仏祖を供養する読経)の57仏にも曹山本寂は登場しない。 日本仏教の曹洞宗は、師の明全(1184~1225年)とともに入宋した道元(1200~53年)が、正師を求めて天童山景徳寺(…

  • 坐禅とマインドフルネス

    10年前に出版された本ですが、「アップデートする仏教」(藤田一照・山下良道著、幻冬舎)を読んで、個人的にいろいろと参考になりましたので、ご報告します。 アップデートする仏教 作者:藤田一照,山下良道 幻冬舎 Amazon 著者の藤田氏と山下氏は、在家からともに安泰寺で修行して曹洞宗僧侶となり、米国マサチューセッツ州のヴァレー禅堂で坐禅の指導を行った経歴の持ち主です。 山下氏はその後、ミャンマーで修行を積んでテーラワーダ仏教の僧侶となり、さらに曹洞宗、テーラワーダ仏教とも異なるワンダルマ仏教を提唱しています。 本は対談形式ですが、山下氏がほとんど一方的に主張を展開し、藤田氏がそれを補足したり、合…

  • 寺請制度はどうなったか

    今回は日本の寺請制度(檀家制度)についてまとめてみます。 日本の仏教の今後を考える上で、同制度への理解は欠かせません。 また私自身もそうですが、知っているようで知らない部分もあるようです。 寺請制度は、江戸幕府がキリスト教を取り締まるために始めたもので、民衆はいずれかの寺院の檀家となることが義務付けられ、寺院では現在の戸籍に当たる宗門人別改帳(しゅうもんにんべつあらためちょう)が作成されました。 民衆は旅行や婚姻、丁稚奉公などでその土地を離れる際には、改帳から起こした寺請証文が必要とされました。 寺院はこの制度により、幕府の出先機関(現在の役所の戸籍課)のような位置づけとなりました。 また、檀…

  • 坐禅の効果

    仏教そのものから少し離れてしまいますが、坐禅の話の続きです。 現在は絶版となっている「心が大きくなる坐禅のすすめ」 (中野東禅著、知的生きかた文庫)に、坐禅の効果が列挙されています。 心がすっきりする。 こだわりの心がなくなる。 集中力がつく。 人前であがらなくなる。 肩こり・腰痛・便秘が治る。 スタイルがよくなる…などなど。 座禅をすると、どうしてこれほどの効果が表れるのか。 同書によると、その秘密は座禅を行う際の「姿勢」と「呼吸」にあるそうです。 すなわち、両肘とお尻の3点で上体を支え、胸と首筋と頭を上に伸ばすことにより、背骨がまっすぐになります。 この姿勢こそ、背筋や首筋のりきみから解放…

  • 坐禅の正しいやり方

    曹洞宗を学び始めてから、自宅で朝晩、座禅を組むようにしています。 ネット通販で坐蒲(座禅用の座布団)は購入し、ニトリで安い畳マットを買いそろえました(坐蒲がなければ、座布団を二つ折りにしただけでもいいでしょう。畳やカーペットが敷かれている部屋なら、畳マットも必要ありません)。 仏壇屋 滝田商店 座禅布団 (座布) 綿 1.1尺(直径33cm)◆坐禅用のふとん 坐布 座蒲 坐蒲 座禅専用の座布団 瞑想 クッション 証明書付 仏壇屋 滝田商店 Amazon 坐禅のやり方は、道元の「普勧坐禅儀(ふかんざぜんぎ)」や「正法眼蔵」にある「坐禅儀」に詳しく記されています。 お寺の座禅会などで和尚さんが指導…

  • 曹洞宗の教科書 「修証義」

    曹洞宗の宗典であり、普段の法要などでお経として唱えられる「修証義(しゅしょうぎ)」について学んでいます。 修証義が生まれたのは、比較的最近のことです。 明治政府は近代化の流れの中で、各宗教団体に自治を認める一方、「宗派の制度(宗制)」を制定するよう求めました。 曹洞宗では、大本山の永平寺と総持寺が中心となって議論を重ねましたが、教理を一つに定めることは禅の考え方にそぐわず、難航したそうです。 そんな中、大内青巒(おおうち・せいらん)が自身が結成した「扶宗会」が発行する雑誌の中で、「洞上在家(とうじょうざいけ)修証義」と題する私案を発表しました。 その私案は曹洞宗の教えをよくまとめていると評判に…

  • 南泉斬猫のミステリー

    「正法眼蔵随聞記」を読んで知った「南泉斬猫(なんせんぜんみょう)」の話が、喉に突き刺さった魚の骨のように、忘れられません。 正法眼蔵随聞記 (講談社学術文庫) 作者:山崎 正一 講談社 Amazon ネットで調べると、有名な公案で、三島由紀夫の「金閣寺」にも出てくるそうですが、恥ずかしながら知りませんでした。 以下に中身を簡単にご紹介します。 南泉普願(ふがん)禅師の禅林で、あるとき東堂と西堂の僧たちが、子猫を可愛がって奪い合いになった。 これを見た南泉和尚が、子猫を取り上げ、皆に言った。 「さあ、何か一句言え。言い得たら、子猫を助けてやろう。何も言えないなら、切り殺してしまうぞ」 僧たちは何…

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