「日本 平安時代 源氏物語 そして歌」
「日本 平安時代 源氏物語 そして歌」という何とも不可思議なそれでいて魅力に富む作品名が書かれている雑誌が目に入った。 私にとっておよそ縁のない、まず手にすることのない「文学界」2024年8月号だ。 パラパラッとめくるとなんだかやけに緻密かつ量的にも濃い内容。 執筆者は高橋睦郎(むつお)というが知らない人。 立ち読みで目に入り、そして引き込まれることに。 「独断と偏見ですが」と前置きして次のような流れで書かれている部分を紹介しよう。 すぐれた芸術作品はそのものの頂点を描きながら、同時にそのものの終焉をも描いている。 ヨーロッパの例でいえば 近世の植民大国スペインのベラスケスの絵画 近代ブルジョ…
2024/07/18 10:11