日本書紀の謎(4)継体の出身地とその基盤
近江か越前か継体の出自を語るとき一番に問題となるのは、どこで生まれ、どこで育ち、そしてどこから迎えられたか、「日本書紀」に云う越前国か、「古事記」に云う近江国かということです。「日本書紀」は「上宮記 一に云ふ」とほぼ同じ内容で、継体天皇の出生譚として、「近江国高島郡の三尾の別邸」にいた父の彦主人王(汗斯王)が、垂仁天皇七世の孫、振媛(妹布利比弥命)がとても美人であると聞いて、「越前国坂井の三国」より迎え入れて妃とした。そして天皇が生まれた。
2021/04/13 11:24