門田隆将「蒼海に消ゆ」にわたしを向かさせたもの
門田隆将「蒼海に消ゆ」(2011年)は祖国アメリカへ特攻した海軍少尉・松藤大治の生涯を綴ったノンフィクション。門田氏は“おわりに”で、出陣学徒たちは今の若者と何も変わらない、酒を酌み交わし、議論好きで、底抜けに明るい若者たちだった、と書いている。その彼らは自分の家族と国を強く愛し、そのためには男として潔く振る舞うことを肝に銘じていた。松藤大治さんの戦友がこう語っている。“死が無意味だったとか、可哀相だったとか語って欲しくない”。”ただ、ご苦労さん、よくやった、とだけ言ってほしい”。読みながら泣いてしまった。わたしの96歳となる父親も、海軍で松山の予科練にいて。もはや乗るべき戦闘機もなかったために生きて終戦を迎え、驚くことに今も健在でいるのだが。この父親の姿が重なったり。いくつもの報道番組、ドキュメンタリー...門田隆将「蒼海に消ゆ」にわたしを向かさせたもの
2024/11/28 11:08