ソミンがウンタクの去ったあの日のことを訊ねてきた。「私は……。誰のどの死も忘れられない……。誰のどの死も心が痛む……。だが……。ウンタクが去ったあの時……。私は今までの誰の死よりも……苦しかった。心が砕け散った想いがした……。私のこの身が……引き裂かれた
ソミンがウンタクの去ったあの日のことを訊ねてきた。「私は……。誰のどの死も忘れられない……。誰のどの死も心が痛む……。だが……。ウンタクが去ったあの時……。私は今までの誰の死よりも……苦しかった。心が砕け散った想いがした……。私のこの身が……引き裂かれた
「もう、信じられないっ!」そりゃ、勝手に家出したウンタクも悪かったけど……。そもそもウンタクが負った役目を黙っていたキム・シンさんが悪いんじゃないのっ!それに……。普通家出って黙ってどこかに行くことじゃないっ!行き先伝えて家出するバカなんていないでしょっ
家に帰るとソミンとイ・ヒョクが帰ってきたところだった。「なんだ?お前は署に戻ったのではなかったのか?」イ・ヒョクに問うと笑った。「ソミン一人にさせて他の男が言い寄ったりされたらお前は暴走するだろう?」「フンッ」図星なだけになにも言い返せない。ちょうどキム
「花嫁がいないとは……それは随分と寂しい時間を過ごしているな?」そう私が言うともう一人のトッケビは笑った。「私にはお前のように剣を抜いてくれるトッケビの花嫁はいない。だが、いつの世でも好きに女と結婚してきた。」「何だと?」「今まで何人もの妻を娶って来たと
それはウンタクの生まれ変わりであるソミンと出会った時にソミンが言っていたーー。『そう言えば……私。パク・ソミンとして生を享けて、まだソミンのママが生きていた頃ですが……。おじさんじゃない……トッケビと思われる人に会ってるんです。』そう言った。私自身別のト
懐かしいキャンパス。イ・ヒョクさんは手続きも一緒についてきてくれた。『君を一人にしたらアイツがうるさいだろ?』そう言って帰りも送ってくれるという。「そう言えば……。オレが死神だった頃、オレの前世はキム・シン、キム・ソン兄妹にとってよくない存在だったようだ
ソミンがイ・ヒョクと大学に行った。イ・ヒョクは刑事だからソミンを任せても安心だろう。それにイ・ヒョクには妻がいる。前々世では私の妹だったソンという妻がいる。そう言えばウンタクが大学の合格発表を前に家出したことがあった。産神に私の剣を抜かなければウンタクが
数日後、私は大学で入学手続きをしようと部屋を出るとキム・シンさんと死神さん……じゃなくてイ・ヒョクさんがいた。二人がこの家にいるとまるでウンタクだった頃に戻ったような気持ちになった。「イ・ヒョクさん、来てたんですね?おじさん、私、大学に行って入学の手続き
ソミンの大学に合格祝いに二人でデートに出掛た。場所はケベックの街だ。カエデは既に散ってしまって、この日のケベックは曇り空だった。雲のせいで少し寒いくらいだった。ソミンは私と腕を組み身体をくっつけている。「寒いのか?」「うん、少しだけね。ソウルが晴れてたか
二日後ーー。ついに合格発表の日が来てしまった。キム・シンさんから合格することを聞いて知っていても『もしかしたら未来が変わっていて大学に落ちているのでは?』という不安で無意味に部屋を歩き回っていた。前世のウンタクと同じでソバ君をギュッと抱きしめて。ふとそん
その夜、私は一人自分の部屋に籠もり考えた。昼間ソミンに問われたようにあのままウンタクが生きていたら私とウンタクの間に子供がいたのだろうか?もし子供が生まれていたら……。ウンタクと子供は歳を重ね、私は一人が取り残されたのだろうか?「私は……あのまま消滅する
私が4回目の人生を終えた後、キム・シンさんはたった独りで生き続けるのだろうか?それとも……。それとも私に代わる次の花嫁が現れるのだろうか?新しい花嫁には【剣を抜く】と言う使命はないけどキム・シンさんがこれからを生きるための支えになるのだろうか?「ねぇ?おじ
ソミンが問うたーー。死神が旅立った時のことを……。ウンタクが去った時ーー。私はあんなに早くウンタクとの離別の瞬間が来るとは思っていなかったがことは確かだ。結婚して……幸せの絶頂にいた。そんな中での別れだったーー。900年という永い永い歳月をずっと独りで過ごし
大丈夫!!大丈夫だから避難してっ!!!できる限り、可能な限り高いところに避難してっ!!!日本海側には大津波警報出てますっ!!!津波は繰り返し襲ってきます!!最初よりも2回目の方が大きいこともあります!!とにかく身の安全の確保をっ!!!
あぁ!!ついにっ!!ついにサニーさんの口から結婚したと言う報告がされた!!前々世ではパク・チュンホンという男の野望に操られ、哀しい結末に終わった二人ーー。前世では死神と飲食店経営の美女という、またも絶対に結ばれることのない時間を過ごした二人ーー。そして現
2024年です。1月1日です。どうも、明けましておめでとうございます危うく『2004年1月1日』とするところでした(笑)過去にタイムスリップそーいえば去年は結婚20年でした。すっかり忘れてましたそんなわけで今年もよろしくお付き合いくださいませ。正直……。こ
Happy Xmas新年は通常通り1月1日に公開です。どうぞ良いお年をお迎えください。二ノ宮香衣にほんブログ村
記者会見が始まった。今朝ゴシップ紙が【女優のサニー、結婚かっ!?】といった見出しの不確かな情報を綴った新聞があったせいもあり、大勢の記者が押しかけているようだった。そのゴシップ紙ではこの撮影期間中に妹は恋人と別れ、今回共演している男と新しい恋をして、そい
サニーさんが記者発表で結婚を報告すると言う。私はテレビに張り付いてサニーさんの記者発表を今か、今かと待っていた。「ソミンさん。記者発表まであと30分もありますよ?」そんな私を見てウヒョンさんが笑った。「そう言うお前だって、さっきから5分置きに時計を見てるぞ?
ソミンの受験も終わり、合格発表までのなんとも言えないピリピリとした時間が流れていた。合格発表を二日後に控えた日の午後だった。妹が長期海外ロケをしていたあの作品の記者発表が行われた。前日の夜、イ・ヒョクと妹が訪ねて来た。そして妹は言った。『明日、映画の記者
パーティーから数日ーー。大学のテストも終わり、昔懐かしいキャンパスを散策した。そうそう、ウンタクもこうして散策していて偶然にテヒさんに再会したんだった。思わず頬が緩んだ。ウンタクの頃は幽霊たちが私のことを『トッケビの花嫁』と呼ぶ意味が分からず、普通にテヒ
死神が元死神に相談があるとかで、なんとなくパーティーは終宴となった。ソミンやドンウクが片づけを申し出たが生まれ変わった妹はそれを許さなかった。ソミンには受験勉強をするように言い、ドンウクには『いくらこの人に仕える忠実な家臣だとしてもご高齢の方を夜遅くまで
ささやかなパーティーは死神……ウヒョンさんがイ・ヒョクさんに相談があると言って部屋に連れ込んだことがきっかけとなっておしまいになった。社……女優のサニーさんとキム・シンさんが二人で食器を洗ったり片付けを始めた。私も手伝おうと思ったら『あなたはこれからまだ
「先輩、ちょっと相談が……。」そう人間へと転生した先輩を部屋に招き入れた。先輩は懐かしそうに部屋を見渡した。「俺もこの部屋を使っていた。それにしても、お前、よくまた引っ越しが出来たな?」先輩は僕を見て言った。確かに死神は死神になってすぐは支給された家に住
キム・ウビン……ううん、イ・ヒョクさんとなった死神さんと女優になった社長の結婚のお祝いと私の修能試験の終わりをひとまずお祝いするささやかなパーティーが開かれた。ドンウクさんやウォンソクさんも駆けつけてくれた。社長……ううん。女優のサニーさんが言った。「ド
二ノ宮の義父は東北地方出身なんですが……。就職で上京して結婚。私の旦那を含めた子供たちが成人して、うちの双子が生まれて、双子が2歳の時に生まれ故郷に移住と言いますか、戻ったと言いますか……。とにかく現在は生まれ故郷の東北地方に住んでいます。なので旦那の【実
ソミンを乗せた車を家の前に停めた。ソミンは不安気に私を見た。「きっと喜ぶものだ。家に入れ。」ソミンは躊躇いがちにシートベルトを外し、車を降りた。玄関を開け階段を降りリビングを見渡した。そして『ウソ……。』と呟き震える手を口元にやり、ジッと来客を見つめた。
キム・シンさんはとても悲しそうな目で私を見つめた。あの時ーー。2回目にケベックのレストランでいきなり涙した時のように……。「おじさん。私……ずっと気になってることがあるの。前に……ウンタクの時に……私の未来が見えないって言ったよね?パク・ソミンの今も私の未
ソミンは勢いよく私に飛びついて来た。綿の花束を潰さないように優しく抱きしめた。「おじさんっ!!来てくれたのっ!?先客があるって言ったたのに、来てくれたのっ!?」「用事はもう済んだからな。ここへはついでに寄っただけだ。」私の言葉にソミンは口を尖らせた。「チ
「あ〜。疲れたぁ~。」誰に言うでもなく言葉が口をついて出た。これから今一緒に試験を受けた子たちの親たちが待つ校門を通らなくてはいけないと思うと更に疲れが増す気がした。一緒に試験を受けた子たちを見ながらウンタクの時のように天国にいるであろう私のパパとママ、
いつもご来店ありがとうございます私、二ノ宮は焼肉屋のランチタイムのキッチンの仕事をしているのですが……。先日ホールの子がお客様に捕まっていて、別のお客様がお会計を待っていたので久しぶりにレジ打ちしました。レジ打ち自体は難なく出来ましたが『ありがとうござい
ソミンの修学能力試験当日。私たちはソミンにサプライズを用意していた。そう言えばウンタクだった頃もワン・ヨだった死神が発案して、私が金を出し、ドクファがアイスケーキを買いに行った……。今回もワン・ヨだったアイツが発案して私とキム・ウヒョンを名乗る死神と私で
いよいよ修能テストが明日に迫った夜。私は明日は万全のコンディションで挑むために少し早めに休もうと決めていた。が、いざベッドに潜ろうとしたその時に部屋のドアをノックする人物がいた。……まぁ……厳密に言えばこの家に【人】は私だけしかいないけど……。「はい。ど
今はイ・ヒョクとなったワン・ヨを救出した私は急にソミンのことが気になった。それもこれもワン・ヨだったアイツがウンタクが家出した時の話などするからだ。家を出てくる前……。ソミンが眠りに落ちる前、私はソミンと口喧嘩をした。それが原因でソミンがトッケビの家を出
すっかり放置状態になってますスミマセンいつの間にか昨年の4月8日からはじめた【トッケビ〜君がくれた愛しい日々】の二次小説も1年を迎えました。う〜ん、月日の流れは早いなぁ~。毎月1日と15日に公開してますこちらの二次小説。5月1日の今日、午前6時に最新話公開しました
「私の弱点だと?私は常に完璧だ。弱点など……。」そう言うトッケビを遮るように俺は声を張り上げた。「『処理漏れ』が家出した時のお前の狼狽えよう。ハッキリと覚えてるぞ。あぁ。『処理漏れ』が『剣が見える』と言った時も相当狼狽えていたなぁ。それに……。」そこまで
青白い炎となって現れた男はトッケビだった。「お前を助けに来たわけではない。」ヤツはそう言って俺を見下ろした。「お前が死ねば妹が悲しむからだ。」こうも言った。「何でもいいっ!!早く助けてくれっ!!」ヤツはロープを解くと迫りくる炎を消した。……出来れば炎を先
ご自身の信念の宣伝、宗教の布教活動、副業紹介等のコメントは止めて頂けますよう���強くお願い致します。����見つけ次第削除させて頂きます。
俺、イ・ヒョクはある麻薬密輸組織の内偵調査の真っ只中にいた。この仕事が終われば結婚する。相手は今をときめく女優のサニーことイム・ソンだ。マスコミにはまだ俺たちの関係はバレていない俺もサニーも前世の記憶を断片的に持って生まれた。俺の前世は死神で300年以上もの
キム・シンさんは夜になっても帰って来なかった。「一体何処へ行ったんだろう?」そう言えばウンタクの時もこうして何処かへ行ってしまったキム・シンさんを待ったことがあったな……。あの時は死神さんに剣を抜いたらどうなるのかを教えて貰って、キム・シンさんが帰宅する
ソミンに追い出されたあと、私はやはりソミンのことが気になった。そっと彼女の部屋を覗いてみると静かな寝息を立てていた。怖かった。ソミンがこのままいなくなるんじゃないかと怖かった。ウンタクのように突然私の目の前から消えてしまうんじゃないかと怖かった。眠るソミ
お医者様は流行りの風邪だと言って、お薬を処方してくれた。キム・シンさんは何かとうるさい。『ちゃんと寝てろ!』『栄養のある物を食べろ!』「そんなにうるさく言うならおじさんの力で風邪治してよっ!」「私の力はそう簡単に使うモノではない。絶対的な力には……。」「
コンとか言う医師はソミンの両耳の下辺りを念入りに触っている。「お、おいっ!私のソミンに何をしてるっ!?」「リンパの腫れがないか確認しております。」医師はこちらも見ずに答え、聴診器を取り出した。「お、お前、まさか……」「もうっ!!おじさんうるさいっ!!これ
熱で魘されながらもキム・シンさんがオロオロしていることは分かった。私が死んじゃうんじゃないかと死神さんに捲し立てている。死神さんは落ち着いていて、とにかく太い血管があるところを冷やすように指示を出している。キム・シンさんは終いには『ソミンの名簿が来てたん
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。【トッケビ〜君のくれた愛しい日々〜】の二次小説は毎月1日、15日の更新です。どうぞお付き合いよろしくお願い致します。二ノ宮香衣にほんブログ村
Merry Christmas良いCHRISTMASをお迎えくださいませ。二ノ宮香衣にほんブログ村
昨日の夜からなんだか身体が怠かった。大学修学能力試験を控えているから勉強しなきゃ……。そう思うけれど怠いしなんだか寒気もする。「こんな時に風邪だなんて……。」テキストに向かい合うけど今日は全然頭に入ってこない……。いつの間にか私は机に突っ伏して眠っていた
大学修学能力試験を一週間後に控えた水曜の朝、ソミンは珍しく起きてこなかった。いつもなら朝食前には制服を着てコートや荷物を持って降りてくるのに……。昨夜よほど遅くまで勉強をしていたのだろうか?私は心配になりソミンの部屋の戸を叩いた。「ソミン。朝食の時間だ。
「それは……。」「『それは』?」「……恐らく、僕は自ら命を絶ったからです。」死神さんが言った。「……えっ?」「自らの命を粗末にした。それが死神の大罪なんだと思います。先輩もそう言ってました。それにチェヨンさんの前世の中で見た僕はチェヨンさんと身分違いの恋
どうも、二ノ宮です。お話以外での登場は……久々です皆さん、お変わりありませんか?お話、楽しんで頂けていますか?こちらの【トッケビの花嫁】は鍵……といいますか、読者制限をしておりませんので、どうぞ皆さんWELCOMEなブログになっております。二ノ宮のもう一つのブロ
ソミンが私の家に住むようになったある朝のことだった。『ウンタクのお葬式ってどんな人が来てくれたの?』などと言い出した。朝からお葬式の話など……。そう思いながらも私はあの日のことを思い出していた。本当は思い出したくもないあの日のことを……。「ラジオ局の人や
Trick or Treat!!
ウンタクが使っていた部屋は何一つ変わらず、昔のままソミンが受け継いだ。懐かしい机に向かって受験勉強をしていた。机の端には水差しに生けられたそばの花がある。きっとおじさんが昼間あのそば畑で摘んで来たのだろう。「でも、そばの花ってもう季節じゃないよね?」勉強
ドンウクとウォンソクが訪ねて来た。ドンウクは私がカナダで過ごした数年分の荷物等をまとめ終わり昨日韓国に帰国したと言う。帰国して真っ先に私とソミンに挨拶に来たようだ。ドンウクはドクファからウンタクとの結婚に至るまでの経緯やウンタクとの別れ、そして必ず生まれ
帰って来てから程なくしてウォンソクさんが訪ねて来た。私の知らないおじさんと一緒に……。「パク・ソミン様ですね?私はウォンソクの父でユ・ドクファの息子のユ・ドンウクと申します。」「ウォンソクさんのお父様?」「はい。左様でございます。遅れましたが旦那様とソミ
カナダから韓国に戻り、我が家の前で車を停めた。ちょうど死神がチョヌ財閥の社長秘書とのデートを終えて帰宅したところだった。「死神さん、おかえりなさい。デートはどうでした?」ソミンが死神に訊ねた「それが……。」「なんだ?上手くいかなかったのか?」「そうじゃな
レストランを出てケベックの街を肩を並べてブラブラと歩いた。「なんか不思議。」「何が?」私は歩みを止めておじさんを見た。おじさんも歩みを止めて私を見つめた。「最初……。ウンタクだった時……。どういう訳か私はおじさんの後をついてケベックに来たでしょ?あの時は
ミン・チェヨンの言葉に僕は固まった。死神の僕の恋人になるって!?「私、タイプじゃないですか?」「い、いえ!!そんなことは……。ただ……。その……。正直に言います。僕は昔、罪を犯しました。」「罪?どんな?」「それは……。」それは恐らく自ら命を絶ったことだろ
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ウンタクだった頃キム・シンさんと3回来たステーキ屋は60年の歳月を経て、より一層渋くなっていた。「スゴく久しぶり!懐かしい!!」私は興奮していた。「もうお店なくなってると思ってた。」「もう創業100年近い老舗だ。」「おじさんは時々ここに来てたの?」「ああ。ここ
ソミンの機嫌を損ねてしまったまま時間だけが過ぎて行った。ソミンが学校に行っている間にどうにかソミンの機嫌を直すことが出来ないか必死に考えた。「そうだ!」私はあることを思いついた。ソミンの学校が終わる時間に合わせて“ある物”を持って車に乗り込んだ。ちょうど
【トッケビ】二次小説『トッケビの花嫁』をご愛読頂きましてありがとうございます今後の【トッケビ】二次小説『トッケビの花嫁』公開についてお話させて頂きます。現在3日間隔で更新させて頂いておりますが、今後毎月1日と15日の月2回の更新とさせて頂きます。今後とも
トッケビの花嫁に協力してもらい人間らしい名前や誕生日を用意した。それだけで自分が大罪を犯した死神だと言うことが忘れられた。ミン・チェヨンとは午後1時にカフェで待ち合わせていた。僕の方が10分早くカフェに着いてしまい、用意した生年月日や血液型等を繰り返し呟いて
ソミンと再会した秋からいつの間にか季節は冬に移り変わっていた。明日、死神は例の女と会う約束をしてるらしく、受験勉強で忙しいソミンに名前やら年齢やら色々と設定してもらっていた。ソミンが用意した設定では死神は“キム・ウヒョン”と言う名で32歳、6月25日生まれのAB
「えっ?死神さん、来たんですか!?」私が学校から帰宅するとキム・ウビンだった死神さんが訪ねて来たことを知らされた。「君によろしく伝えてくれと言付かった。」「私も会いたかったのに……。」「また来るさ。今はイ・ヒョクと言う名前だそうだ。」「イ・ヒョクさんか。
ソミンと暮らすようになって数日が経った程よく晴れたある日のことだったーー。ソミンが学校へ行っている時間にウォンソクが言っていた刑事が訪ねて来た。ソミンの言った通りワン・ヨだった死神だった。「あの時俺とサニーはお茶を飲まなかった。だから俺もサニーも断片的で
おじさんと死神さんが腕を振るってくれたごちそうにウンタク時代を思い出していた。みんなで同じ食卓に着くのは何年ぶりだろう?ずっとおばあちゃんが寝たきりだったから食事はおばあちゃんの介護の合間にチャチャッと済ましていた。ウォンソクさんはチョヌ財閥の家具屋で下
買い物に行っていた死神は帰ってくるなり『大変な事になった!』と一人で騒ぎ部屋に閉じ籠もってしまった。ソミンを紹介する状況ではない。私は死神の部屋の戸を開けてからノックして私の存在をアピールした。「一体何が大変なんだ?」「女性の手に触れてしまった……。」「
【トッケビ】二次小説【トッケビの花嫁】第20話公開しました。お暇な時にお越しください。****現在huluにて【トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜】配信中です。ご覧になれる環境の方は是非どうぞ。****本日二ノ宮の二次小説本家【宮〜Love in palace】もお話公開致します。
津波のように押し寄せる彼女の前世。「あ、あなたは一体何者なんですか……?」「えっ?あ、私はミン・チェヨンといいますが……あなたは?」「僕?僕は……名乗る程でもありません。急ぎますので失礼。」僕は足早にその場を立ち去った。死神である僕に名前はない。先輩もこ
【トッケビ】の二次小説第19話公開しました。お暇な時にお越しください~トッケビ 上学研プラス2022-04-28トッケビ 下学研プラス2022-04-28【トッケビ】のノベライズ本、面白いです。ってドラマの通りなんですけどね~(笑)にほんブログ村
前世で大罪を犯すと死神になるーー。先輩はかつて『自ら死を選んだ者が死神になるんだと思う』と言っていた。ならば僕も自ら死を選んだ者なのだろうか?今日、ある新婚夫婦の死に立ち会った。互いの手を取り『生まれ変わっても一緒になろう』と誓い合っていた。男は4回目の人
トッケビ~君がくれた愛しい日々~ スペシャルプライス版コンパクトBlu-ray(期間限定生産) Blu-ray 1ユク・ソンジェNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン2022-02-02トッケビ~君がくれた愛しい日々~ スペシャルプライス版コンパクトBlu-ray(期間限定生産) Blu-ray 2ユク
おばあちゃんの弔いも終わり、私は天涯孤独の身になった。おばあちゃんや幼い頃に亡くなったママの思い出が詰まった家を引き払いおじさんの家に身を寄せる事にした。おじさんの家に着くと出迎えてくれたのはドクファさんによく似た男の人だった。「お、おじさん!同居人が増
【トッケビ】二次小説第17話公開しました。お暇な時にお越しください。トッケビ~君がくれた愛しい日々~ スペシャルプライス版コンパクトBlu-ray(期間限定生産) Blu-ray 1ユク・ソンジェNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン2022-02-02トッケビ~君がくれた愛しい日
その夜私はソミンに付き添いソミンの家まで行った。ソミンが動揺を隠せなかったからだ。どこ誰の死も見送って来た私はソミンの気持ちがよく分かった。いくら前もって知っていてもその別れはツラいものだ。ソミンは家に着くといつものように学校での出来事などをおもしろ可笑
【トッケビ】二次小説第16話公開しています。興味のある方はどうぞ~****韓国ドラマベストカップル4位にキム・シン&ウンタク入りましたね〜本家【宮〜Love in palace】シンチェペアはランク外シンチェもいいんだけどなぁ〜。にほんブログ村
ある日のことだった。私が呼んでもいないのに突然おじさんが私のバイト先にも現れた。「ビックリした!どうしたの?どうして私のバイト先を知ってるの?」「君の彼氏はトッケビだということを忘れたのか?」「チッ。私は彼氏に常に監視されてるのね?」「元気だったか?」「
【トッケビ】二次小説 第15話公開しています。興味のある方はお暇な時にお越しください。****二ノ宮の本家【宮〜Love in palace】の方も本日正午にアメンバー限定記事公開です。興味のある方はアメンバー申請の上こちらからどうぞ。
ソミンに気取られまいとしたがソミンは私の心を見透かした。もうじきおばあさんが死を迎えることをーー。家に戻ると死神は夕食の支度をしていた。大盛りのサラダだ。「お前も菜食主義者なのか?」「そう言う訳じゃありません。ただ最近少し太ったので気をつけているだけです
【トッケビ】二次小説13話、14話公開しています。現在【トッケビ】二次小説は3日に1話ペースで公開しています。よろしくお願い致します。なんのエラーなのかブログ村、貼り付けなくなりました拍手で応援お願いしますm(_ _)m****本家【宮〜Love in palace】二次小説はこ
おじさんが余計なことを言う前におばあちゃんに紹介だけして家を出た。家を出て気付いた。おじさんが浮かない顔をしていることに……。「どう……したんですか……?」聞くのが怖かった。おじさんは未来が"見える”ことを知っているから……。「おばあちゃん……もうすぐ死ん
私がケベックで“見た”通りソミンの隣人のおばさんは哲宗12年に酒場で働いていた、ウンタクの担任だった女だった。前世でも今世でもトッケビの花嫁にネチネチと言いがかりをつけるとはソミンの魂と余程縁があるのだろう。ソミンに引っ張られるままソミンの家の敷地に入ると
二次小説【トッケビの花嫁】公開しています。興味がありましたらどうぞよろしくお願いします。なんかトッケビ、日本リメイクするとすればキャストがどうなる話題が出てるそうですね。トッケビ/キム・シン役には綾野剛が上がってるそうです。いや、いかん!!【トッケビ】は日
おじさんはそれ以降一言も発しなかった。ウンタクだった頃、ケベックに行ってから黙り込ん時のようにーー。「あの……おじさん……、なにか私に怒ってるの?」「いいや。君に怒ってなどいない。」「そう……。」会話が続かない。「家に戻って来た。」ようやく発した言葉がそ
【トッケビ】二次小説公開しています。興味のある方は遊び日本来て下さい。二ノ宮の本家【宮〜Love in palace】も絶賛公開中です。よろしくお願いします。にほんブログ村
「ねぇ、私の家知ってるの?」「ケベックで渡された小さな箱はいつ必要になるの?」駐車場までの私の質問はことごとく無視された。なんで?どうして?私何かした?1台の高級車の前まで来るとおじさんは立ち止まり、いきなり私は唇を奪われた。そして強く抱きしめられた。「会
【トッケビ】二次小説公開しています。お暇な時にお越し下さい。二ノ宮の本家【宮〜Love in palace】の二次小説では本日までPHD参加作品を一般公開しています。興味のある方はどうぞ。にほんブログ村
おじさんと再会した翌日、私たちは帰国の途についた。ちょっと意地悪い隣のおばさんにおばあちゃんをお願いして来たけど……ちょっと心配だった。空港でバッタリと会った(多分彼の計画的だと思うけど)おじさんに『これが必要になる』と手渡された小さな箱。一体何が入って
ジーダブリュー(GW)中も通常通りの二ノ宮です。トッケビ二次小説公開しました。よろしくお願いします。あ、お暇な時で構いませんので……****ひかりTVのビデオでは5月31日まで【トッケビ】が見放題です。観られる環境の方はお早めにどうぞ〜。にほんブログ村
信じられない。まさかまたも死神が私の家に住んでいるとは……。それも、私のよく知る死神の後輩とは……。私は死神が帰るのを待った。1時間後ヤツは帰って来た。ウォンソクはこの1時間黙り込んだままだ。「しっかりと話し合おう。」私が提案すると死神は手を使わずに冷蔵庫
【トッケビ】二次小説公開しました。興味のある方は是非お越しください****ゴールデンウイーク、如何お過ごしでしょうか?二ノ宮は……。【トッケビ】のノベライズ本読みふけり、目が疲れたら二次小説を書き……(笑)そんな日々を過ごしています。****二ノ宮の本家二次小
私はケベックの空港での出国審査を終えると扉を開けて仁川国際空港の入国審査手前に出た。ソミンが韓国に帰国するまでまだまだ時間はある。私は一旦韓国の私の家を訪れた。ドンウクがその息子ウォンソクに私の帰国を伝えているはずだ。懐かしい我が家だ。この家に再び“花嫁
この感覚はウンタクに呼び出された時のそれだ。ソミンが私を呼び出したのだ。呼び出せれる時、ウンタクがどんな状況なのかその感覚から分かった。ウンタクとソミンが同じなら、この感覚は何か不安を感じている呼び出しだ。私は数十年ぶりの感覚にどこか喜びを感じていたが、
【トッケビ】二次小説、明日の朝6時に公開します。よろしかったら遊びに来て下さいませ****【トッケビ】のノベライズ本が発売になりました書店になかったらAmazonで送料無料ですって是非どうぞ〜。にほんブログ村
【トッケビ】二次小説第6話公開しました。よろしかったらお暇な時に遊びに来て下さいませ。【宮〜Love in Palace】に二次小説も書いています。そちらもよろしくお願いします。https://ameblo.jp/shinryu20050622にほんブログ村
おじさんと再会出来た!!私は夢でも見ている気分だった。再会と言っても“私”じゃない“私”と別れ、再び巡り逢ったのだから『再会』とはちょっと違う気がするけど……。でも、本当におじさんと逢えた!!本当は今世では巡り逢えないんじゃないかって思ってた。高校生にな
【トッケビ】二次小説第5話公開しました。よろしかったら遊びに来て下さいませ。二ノ宮の【宮〜Love in Palace】二次小説もございます。https://ameblo.jp/shinryu20050622こちらもよろしくお願いします。参加しています。よろしかったらポチッとお願いします。にほんブロ
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ソミンがウンタクの去ったあの日のことを訊ねてきた。「私は……。誰のどの死も忘れられない……。誰のどの死も心が痛む……。だが……。ウンタクが去ったあの時……。私は今までの誰の死よりも……苦しかった。心が砕け散った想いがした……。私のこの身が……引き裂かれた
「もう、信じられないっ!」そりゃ、勝手に家出したウンタクも悪かったけど……。そもそもウンタクが負った役目を黙っていたキム・シンさんが悪いんじゃないのっ!それに……。普通家出って黙ってどこかに行くことじゃないっ!行き先伝えて家出するバカなんていないでしょっ
家に帰るとソミンとイ・ヒョクが帰ってきたところだった。「なんだ?お前は署に戻ったのではなかったのか?」イ・ヒョクに問うと笑った。「ソミン一人にさせて他の男が言い寄ったりされたらお前は暴走するだろう?」「フンッ」図星なだけになにも言い返せない。ちょうどキム
「花嫁がいないとは……それは随分と寂しい時間を過ごしているな?」そう私が言うともう一人のトッケビは笑った。「私にはお前のように剣を抜いてくれるトッケビの花嫁はいない。だが、いつの世でも好きに女と結婚してきた。」「何だと?」「今まで何人もの妻を娶って来たと
それはウンタクの生まれ変わりであるソミンと出会った時にソミンが言っていたーー。『そう言えば……私。パク・ソミンとして生を享けて、まだソミンのママが生きていた頃ですが……。おじさんじゃない……トッケビと思われる人に会ってるんです。』そう言った。私自身別のト
懐かしいキャンパス。イ・ヒョクさんは手続きも一緒についてきてくれた。『君を一人にしたらアイツがうるさいだろ?』そう言って帰りも送ってくれるという。「そう言えば……。オレが死神だった頃、オレの前世はキム・シン、キム・ソン兄妹にとってよくない存在だったようだ
ソミンがイ・ヒョクと大学に行った。イ・ヒョクは刑事だからソミンを任せても安心だろう。それにイ・ヒョクには妻がいる。前々世では私の妹だったソンという妻がいる。そう言えばウンタクが大学の合格発表を前に家出したことがあった。産神に私の剣を抜かなければウンタクが
数日後、私は大学で入学手続きをしようと部屋を出るとキム・シンさんと死神さん……じゃなくてイ・ヒョクさんがいた。二人がこの家にいるとまるでウンタクだった頃に戻ったような気持ちになった。「イ・ヒョクさん、来てたんですね?おじさん、私、大学に行って入学の手続き
ソミンの大学に合格祝いに二人でデートに出掛た。場所はケベックの街だ。カエデは既に散ってしまって、この日のケベックは曇り空だった。雲のせいで少し寒いくらいだった。ソミンは私と腕を組み身体をくっつけている。「寒いのか?」「うん、少しだけね。ソウルが晴れてたか
二日後ーー。ついに合格発表の日が来てしまった。キム・シンさんから合格することを聞いて知っていても『もしかしたら未来が変わっていて大学に落ちているのでは?』という不安で無意味に部屋を歩き回っていた。前世のウンタクと同じでソバ君をギュッと抱きしめて。ふとそん
その夜、私は一人自分の部屋に籠もり考えた。昼間ソミンに問われたようにあのままウンタクが生きていたら私とウンタクの間に子供がいたのだろうか?もし子供が生まれていたら……。ウンタクと子供は歳を重ね、私は一人が取り残されたのだろうか?「私は……あのまま消滅する
私が4回目の人生を終えた後、キム・シンさんはたった独りで生き続けるのだろうか?それとも……。それとも私に代わる次の花嫁が現れるのだろうか?新しい花嫁には【剣を抜く】と言う使命はないけどキム・シンさんがこれからを生きるための支えになるのだろうか?「ねぇ?おじ
ソミンが問うたーー。死神が旅立った時のことを……。ウンタクが去った時ーー。私はあんなに早くウンタクとの離別の瞬間が来るとは思っていなかったがことは確かだ。結婚して……幸せの絶頂にいた。そんな中での別れだったーー。900年という永い永い歳月をずっと独りで過ごし
大丈夫!!大丈夫だから避難してっ!!!できる限り、可能な限り高いところに避難してっ!!!日本海側には大津波警報出てますっ!!!津波は繰り返し襲ってきます!!最初よりも2回目の方が大きいこともあります!!とにかく身の安全の確保をっ!!!
あぁ!!ついにっ!!ついにサニーさんの口から結婚したと言う報告がされた!!前々世ではパク・チュンホンという男の野望に操られ、哀しい結末に終わった二人ーー。前世では死神と飲食店経営の美女という、またも絶対に結ばれることのない時間を過ごした二人ーー。そして現
2024年です。1月1日です。どうも、明けましておめでとうございます危うく『2004年1月1日』とするところでした(笑)過去にタイムスリップそーいえば去年は結婚20年でした。すっかり忘れてましたそんなわけで今年もよろしくお付き合いくださいませ。正直……。こ
Happy Xmas新年は通常通り1月1日に公開です。どうぞ良いお年をお迎えください。二ノ宮香衣にほんブログ村
記者会見が始まった。今朝ゴシップ紙が【女優のサニー、結婚かっ!?】といった見出しの不確かな情報を綴った新聞があったせいもあり、大勢の記者が押しかけているようだった。そのゴシップ紙ではこの撮影期間中に妹は恋人と別れ、今回共演している男と新しい恋をして、そい
サニーさんが記者発表で結婚を報告すると言う。私はテレビに張り付いてサニーさんの記者発表を今か、今かと待っていた。「ソミンさん。記者発表まであと30分もありますよ?」そんな私を見てウヒョンさんが笑った。「そう言うお前だって、さっきから5分置きに時計を見てるぞ?
ソミンの受験も終わり、合格発表までのなんとも言えないピリピリとした時間が流れていた。合格発表を二日後に控えた日の午後だった。妹が長期海外ロケをしていたあの作品の記者発表が行われた。前日の夜、イ・ヒョクと妹が訪ねて来た。そして妹は言った。『明日、映画の記者
ささやかなパーティーは死神……ウヒョンさんがイ・ヒョクさんに相談があると言って部屋に連れ込んだことがきっかけとなっておしまいになった。社……女優のサニーさんとキム・シンさんが二人で食器を洗ったり片付けを始めた。私も手伝おうと思ったら『あなたはこれからまだ
「先輩、ちょっと相談が……。」そう人間へと転生した先輩を部屋に招き入れた。先輩は懐かしそうに部屋を見渡した。「俺もこの部屋を使っていた。それにしても、お前、よくまた引っ越しが出来たな?」先輩は僕を見て言った。確かに死神は死神になってすぐは支給された家に住
キム・ウビン……ううん、イ・ヒョクさんとなった死神さんと女優になった社長の結婚のお祝いと私の修能試験の終わりをひとまずお祝いするささやかなパーティーが開かれた。ドンウクさんやウォンソクさんも駆けつけてくれた。社長……ううん。女優のサニーさんが言った。「ド
二ノ宮の義父は東北地方出身なんですが……。就職で上京して結婚。私の旦那を含めた子供たちが成人して、うちの双子が生まれて、双子が2歳の時に生まれ故郷に移住と言いますか、戻ったと言いますか……。とにかく現在は生まれ故郷の東北地方に住んでいます。なので旦那の【実
ソミンを乗せた車を家の前に停めた。ソミンは不安気に私を見た。「きっと喜ぶものだ。家に入れ。」ソミンは躊躇いがちにシートベルトを外し、車を降りた。玄関を開け階段を降りリビングを見渡した。そして『ウソ……。』と呟き震える手を口元にやり、ジッと来客を見つめた。
キム・シンさんはとても悲しそうな目で私を見つめた。あの時ーー。2回目にケベックのレストランでいきなり涙した時のように……。「おじさん。私……ずっと気になってることがあるの。前に……ウンタクの時に……私の未来が見えないって言ったよね?パク・ソミンの今も私の未
ソミンは勢いよく私に飛びついて来た。綿の花束を潰さないように優しく抱きしめた。「おじさんっ!!来てくれたのっ!?先客があるって言ったたのに、来てくれたのっ!?」「用事はもう済んだからな。ここへはついでに寄っただけだ。」私の言葉にソミンは口を尖らせた。「チ
「あ〜。疲れたぁ~。」誰に言うでもなく言葉が口をついて出た。これから今一緒に試験を受けた子たちの親たちが待つ校門を通らなくてはいけないと思うと更に疲れが増す気がした。一緒に試験を受けた子たちを見ながらウンタクの時のように天国にいるであろう私のパパとママ、
いつもご来店ありがとうございます私、二ノ宮は焼肉屋のランチタイムのキッチンの仕事をしているのですが……。先日ホールの子がお客様に捕まっていて、別のお客様がお会計を待っていたので久しぶりにレジ打ちしました。レジ打ち自体は難なく出来ましたが『ありがとうござい
ソミンの修学能力試験当日。私たちはソミンにサプライズを用意していた。そう言えばウンタクだった頃もワン・ヨだった死神が発案して、私が金を出し、ドクファがアイスケーキを買いに行った……。今回もワン・ヨだったアイツが発案して私とキム・ウヒョンを名乗る死神と私で
いよいよ修能テストが明日に迫った夜。私は明日は万全のコンディションで挑むために少し早めに休もうと決めていた。が、いざベッドに潜ろうとしたその時に部屋のドアをノックする人物がいた。……まぁ……厳密に言えばこの家に【人】は私だけしかいないけど……。「はい。ど
今はイ・ヒョクとなったワン・ヨを救出した私は急にソミンのことが気になった。それもこれもワン・ヨだったアイツがウンタクが家出した時の話などするからだ。家を出てくる前……。ソミンが眠りに落ちる前、私はソミンと口喧嘩をした。それが原因でソミンがトッケビの家を出
すっかり放置状態になってますスミマセンいつの間にか昨年の4月8日からはじめた【トッケビ〜君がくれた愛しい日々】の二次小説も1年を迎えました。う〜ん、月日の流れは早いなぁ~。毎月1日と15日に公開してますこちらの二次小説。5月1日の今日、午前6時に最新話公開しました
「私の弱点だと?私は常に完璧だ。弱点など……。」そう言うトッケビを遮るように俺は声を張り上げた。「『処理漏れ』が家出した時のお前の狼狽えよう。ハッキリと覚えてるぞ。あぁ。『処理漏れ』が『剣が見える』と言った時も相当狼狽えていたなぁ。それに……。」そこまで
青白い炎となって現れた男はトッケビだった。「お前を助けに来たわけではない。」ヤツはそう言って俺を見下ろした。「お前が死ねば妹が悲しむからだ。」こうも言った。「何でもいいっ!!早く助けてくれっ!!」ヤツはロープを解くと迫りくる炎を消した。……出来れば炎を先