知らぬ存ぜぬ虫も殺せぬ

知らぬ存ぜぬ虫も殺せぬ

深夜のトイレにクモが出た。ギョッとするような大きさでもないが、見過ごすような小ささでもない。寝ぼけていたのもあって、ただボーッと眺め「どうか妻に見つからないうちにお逃げ」と祈りながらベッドに戻る。千尋を逃すハクの気持ちだ。 家に出る虫の、