【読書感想】『花束と毒』このタイプの本には初めて出会った!
なるほど、いいタイトルだ。 「花束」と「毒」にはそんな意味があったのか…と余韻に浸る今が最高にいい時間に思える。 この本を読み終えた今、私の脳内では過去に読んだことのないジャンルの本として分類されている。 枠組みとしては推理小説の類になると思うが一括りにはできない。 物語はクライマックスまでたんたんと流れていく。 大きな山や谷はない。 振り返ってもあまり印象のない文章であった。 つまらないわけでは決してない。 しかし、読み終えてみれば平坦なストーリーはクライマックスのための入念な準備のように感じる。 強烈なクライマックスの印象がより鮮明に記憶に残るための計算された準備なのである。 この準備がこ…
2022/02/28 10:15