『ことばの果実』長田弘 【感想・ネタバレなし】世界はまだ信じるにあたいするのだと。希代の詩人が遺した心洗うことばの果実たち。
今日読んだのは、長田弘『ことばの果実』です。 2015年5月に永眠された希代の詩人のエッセー集です。 「苺」「さくらんぼ」「甘夏」「白桃」「スイカ」…… タイトル通り、四季折々の果実が各章のタイトルになっていて、目次を見るだけで宝箱を覗くようにドキドキします。 四季を愛する穏やかなことばのなかに、ハッとするようなことばが効いていて、尊敬する恩師や祖父と縁側でしゃべっているような、のどかさと緊張感がほどよく混ざった心地よいエッセーです。 それでは、あらすじと感想を書いていきます。 あらすじ おすすめポイント 世界への厳しい眼差しと人生への深い愛情 ミカン箱と愛しいものの大きさの相関 今回ご紹介し…
2022/02/01 08:00