富士山の効用
是川銀蔵は熱海のマンションで死んだ。驚くべきことに彼の人生最大の相場、別子をやったのは92歳だった。90代で未曾有の上げ相場を取って、所得番付日本一になった。極道の人生としては最高の盛り上がりだったろう。戦争中は朝鮮で製鉄所をやって、引き上げて大阪に住んで、万博用地を売ってその資金で別子をやったようだ。 200億取っても新幹線で熱海から東京駅に行って、そこから黒川木徳まで歩いたというのだから、バカなのかケチなのかよくわからんが変人だろうと思う。熱海の温泉マンションにずっと住んでいたのだなあ。僕には無理、絶対にできない。 牛ちゃんこと佐藤和三郎は引退して箱根の宮家の別荘を買って、強羅花壇を作った…
2023/11/30 08:50