Kindleのすゝめ
読書は意外と難しい. 薄い本ならまだしも,分厚い本ともなるとページを開く前からやる気が削がれてしまうものである. 意を決して読み始めたとしても,しばらくすると自分がどれくらい進んだのか気になってくる.そして本全体の中での自分の位置を確認し,「うわーまだこれだけしか進んでない」と嘆く.そうなるともう読む気にならなくなる. 読書に関して,われわれの多くは「本は読み切らなければならない」という謎の神話に取り憑かれているために以上のような考え方にいたってしまうのかもしれない.つまり,酷い場合には,われわれは本を読むために本を開くのではなく,本を読み終えるために本を開くという倒錯を犯しているのである.
2021/02/28 07:00