「オハヨウとオヤスミ」2
「オハヨウとオヤスミ」2 今住んでいる場所からはそれほど遠くはないし、子供との仲も悪くはない。 時々預けている事を思えば自分は良いんじゃないかと思ったが、君にはそう思えなかったらしい。 「子供を転校させたくないから」そう言って断る君の考えは何よりも子供優先で、否定なんて出来る訳もなく。 「子供達の為にも先の事も考えないと……」 気持ちばかりが先走り、言いきれない言葉に会話は途切れる。 「それならせめてお見合いはどう……」 最初から準備していたであろう言葉に、心配する気持ちが解るからか会うのは断れなかった。 知らない男性と会う事なんか勿論嬉しくはない。 だが真剣に悩むのが自分に対する想いからだと…
2021/03/30 00:00