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【砂に埋もれる犬】著:桐野夏生貧困と虐待。愛情の無い中で育って、思春期を迎えた少年が主人公。ネグレクトと言われる、育児放棄、育児怠慢、児童虐待の描写が続く重い内容の一冊でした。食事も十分でなく、入浴や歯磨きのやり方を知らない。学校でのいじめや仲間外れ。偶々知り合った方が里親となって引き受けてくれるけれど、今までの生活とのギャップに生じる感情のねじれ。そうこうする中で、犯罪になってしまう行動を抑えきれない。やり場の無い感情に何とか手を差し伸べてあげられないものか...。500ページからなる厚い本で、苛立ちを覚える場面もあったけど、桐野ワールドに引き込まれ、3日で読破。信じがたい描写が続くけど、事実でもあるんだろうね。結末は、無理矢理でも、ハッピーエンドがよかったな~。@ふると最近読んだ本
2022/08/15 15:17