地元を出るか出ないか。

地元を出るか出ないか。

光あれ/馳星周この作家は初めてだが、とても面白かった。 生まれ育った町を大人になっても出ずにいる人の話。 この主人公(男)がクズ過ぎるのは一貫している。特に女関係。 世間体に極度に気を遣い、見栄を張りたいあまり給与に見合わない高級品を買ったり、虚栄心のために嘘をついたり、バリバリ田舎人間の自分には共感できる箇所多数。 仕事がない、景気が悪いと何度も口にするわりに、故郷(敦賀)を離れようとしない。 彼を引き止めるのは何なのか。 古くからの友人、キャバクラの女たち、かつての恋人。 田舎だからだろうか、古くからの友人との繋がりが強く、物語の中でも彼らの強固な関係性が色濃く描かれている。 むしろ、自分…