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エピクロスの園 https://nizihakase.jugem.jp/

話題は俳句中心です。

主に俳句に関する話題を随想風に、時に日記風に書いております。

重枝広樹
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住所
福山市
出身
福山市
ブログ村参加

2020/05/10

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  • 句集『春の鴨』より (8)

    田仕舞の煙に追はれ下校の子季語は「田仕舞」で秋。私は現在、広島県福山市の生まれ育った町に住んでいる。私が子どものときは、この町は一面多くの田圃に覆われていた。ところが最近は、その田が宅地となり、次々と新しい家が建っている。田仕舞の煙もなかな

  • 句集『春の鴨』より (7)

    築城の世を知る色を変へぬ松季語は「色変へぬ松」で秋。2022年。広島県福山市の福山城は築城400年を迎える。それに合わせて修繕工事が行われ、世にも珍しい「鉄板張り天守」が復活した。福山では今、築城400年の様々なイベントが行われている。そん

  • 句集『春の鴨』より (6)

    鉄色に揺らぐ寒鯉たたら村季語は「寒鯉」で冬。広島県庄原市の古代たたら工房を吟行したときの句。正確には、古代たたら工房へ行く途中の道の駅で作った。道の駅に溝があり、そこに鯉がいた。その鯉の色は気持ち茶色がかった黒に見えた。寒鯉だから「沈む寒鯉

  • 句集『春の鴨』より (5)

    茹でゐるを眺めつつ酒夜鳴蕎麦夜鳴蕎麦は冬の季語。屋台に坐ると、取り敢えず焼酎を頼み、しばらく考えてラーメンを頼む。酒を飲みつつラーメンができるのを待っている。笊のまま茹でている麺をじっと眺めているときの景。夜鳴蕎麦あるじと勤めの話など二十代

  • 句集『春の鴨』より (4)

    白障子家庭教師の声の漏れ障子は冬の季語。二十代、三十代のときに家庭教師をしていた。主に中学生を担当していた。ある家庭では生徒の部屋ではなく、客間で授業をした。障子で仕切られた部屋であった。白い障子が印象深い。この句はそのときを思い出して作っ

  • 句集『春の鴨』より (3)

    思い出の中の鞦韆まだ揺れて平成二十五年。地元福山市の野々口立圃顕彰俳句大会にて和田照海先生の入選をいただいた句。所属結社以外の先生の入選になったのは初めてで、思い出深い句である。鞦韆とはぶらんこのことで春の季語。幼い頃に乗ったぶらんこ。ぶら

  • 句集『春の鴨』より (2)

    手花火の落つる雫を慈しむ手花火とは線香花火のことで夏の季語。線香花火の火の玉が落ちる最後の様子。この句は余り深く考えずさらっとできた俳句だった。手花火の炎に命を重ねて詠んでいるのかもしれない。 馬の目に映る我あり茅花流し「茅花流し

  • 句集『春の鴨』より (1)

    『春の鴨』は、俳誌「狩」、その後継誌「香雨」での発表作品から316句を選んだものです。「香雨」同人になるまでの会員時代の作品を掲載年順にまとめています。 この句集は、2021年1月にAmazonのKindle版電子書籍として出版しました。

  • 新しいブログ始めました。

    fc2で新しいブログ始めました。 ↓「俳句ROOM」

  • 新しいホームページ

     新しいホームページできました↓「横尾宏之の文学空間」  https://hiroyukiyoko.jp

  • 『香雨』2月号より

    新涼や校歌奏づるオルゴール 重枝広樹小学6年生の時の工作で、木製の箱のオルゴールを作った。蓋を開ければ、校歌が流れるのである。箱の外側に茶色い塗料とニスを塗って仕上げるのだが、箱の内側に張ったビロードに塗料が落ちて、汚してしまった。そ

  • 句集『春の鴨』のペーパーバックの出版

    JUGEMテーマ:本の紹介  電子書籍で出版していた私の句集が紙の句集になりました。Amazonのペーパーバック版です。上の写真は校正刷りのものです。 句集はAmazonで買えます。値段は普通の句集の半額ぐらい

  • 第一句集『春の鴨』より

       金閣の上をすいすい水馬  平成二十二年。『狩』に投句して、初めて掲載された句。始めにNHKカルチャースクールの句会に投句。「すっきりとした句」と先輩の方に評を頂いた。講師の先生にも「金閣が良い」とお褒め

  • #読売俳壇 より(2021年3月22日読売新聞朝刊)

      頬撫でし春風今日は頬を打つ 叶矢龍一郎  昨日は撫でてくれたと思えば、今日は頬を打つ。まるで親が子に対するがごときである。一般的に春風には温かくのどかなイメージがある。掲句の春風は別の厳しい一面も見せている。大

  • #読売俳壇 より(2021年3月16日読売新聞朝刊)

    追ふでなく追はれるでなく残る鴨 利根川輝紀 傷ついたり病気になったりして、繁殖地である北方へ帰らず、日本にとどまるのが「残る鴨」である。「追ふでなく追はれるでなく」という表現は、競争社会から脱落してしまった人間の心境に通うも

  • 読売俳壇より(2021年3月8日読売新聞朝刊)

      ほどいては腕組み直す浅き春 薄井逸走 立春を過ぎると気持ちは温かい春を期待して、腕組みをほどく。しかし、やはり寒くて「腕組み直す」のである。誰にも実感のある句。   風光るセールスマンの黒鞄

  • 読売俳壇より(2021年3月1日読売新聞朝刊)

     卵もつ公魚(わかさぎ)釣られきりもなし 岡本炎弥子  公魚釣りに夢中になっている本人は面白いのだろうが、 横で見ている人はやや呆れている感じ。 「卵もつ」、「きりもなし」に人間の残虐さへの批判的眼差しを感じた。&nb

  • 私にとって俳句とは?

      私にとって俳句とは、生きることの表現である。 生きることの表現として、他の芸術である絵画や音楽であってもよかった。 しかし、一番適性があると思われる文学に興味を持った。 詩や小説も試みて

  • 『葛飾』 水原秋桜子

    JUGEMテーマ:本の紹介 私の住んでいるアパートの部屋は窓が西に面しているので、午後から日が当たり始める。ベランダに干している洗濯物が本格的に乾くのも午後からだ。今は午後二時を回ったところ。部屋のカーテン越しに、春の午後の日差し

  • 新刊 『句集 春の鴨』 重枝広樹

    先週、急に思い立って、第一句集をKINDLEで出版しました。自費出版はお金がかかりすぎるので、私にはとても無理です。その点、電子出版は自分で出来るので、お金はかかりませんでした。収録した句数は316句。ちょうど普通の句集の数ぐらいになりま

  • 全冊無料キャンペーン中!

    JUGEMテーマ:本の紹介 私の全著作を無料キャンペーン中です。俳句あり、青春小説あり、卒論ありです。ただですから、損はないです。興味のある方は是非!

  • 季語の植物図鑑

    JUGEMテーマ:本の紹介  植物の季語で俳句を作るのは私にとって難しい。だからこの本で勉強しようと思う。俳句の道のりはとても長い。 

  • 悠久の時

     JUGEMテーマ:名言・名文聖者には永き死後ありリラの花 片山由美子百年は死者にみじかし柿の花 藺草慶子  片山由美子さんの句。ただの死者ではなく聖者です。死後に崇められて、後世に伝えられるという意味で永き死

  • ブログ村入会

      今日は一日中ブログをつついていた。ブログ村に登録したり、色々試してみた。まだまだ分からない事が多いです。日々勉強です。  今日一番嬉しかった事は、Kindleの横尾宏之句集が初めて売れた事です。出来れば感想も聞きたい

  • 井上靖

    おはようございます。昨日は井上靖の本を買うために、book off 巡りをしました。意外に置いてないですね。それでも、5、6冊購入しました。手許には、全部で18冊あります。『敦煌』、『天平の甍』、『あすなろ物語』etc。みんなネットで買うの

  • 闇汁

    JUGEMテーマ:俳句闇汁に悪魔の尻尾のごときもの 重枝広樹  今から6年くらい前に、私が作った句です。実はこの句、投句はしたけれど結社誌「狩」には載らなかった。しかし、この句に未練があって、未だに捨てられずにいる。同じ結社の句

  • 巣立鳥

    一声もなく大空へ巣立鳥 片山由美子 「飛英」より 「一声もなく」がよく分かる。人間も本当に大事な局面になると無言になる。行動が全てだ。掲句では、巣立鳥の真剣さが良く伝わってくる。「大空へ」というのは鳥ならではで、気持ちの

  • 風光る

    風光りすなはちもののみな光る 鷹羽狩行  「風光る」という季語が好きだ。俳句の初学の頃、この季語に出会って、忽ち好きになった。初夏の天気の良い日に、犬を散歩させながら、風が渡る田園風景を眺めていた少年時代のことを思い出した。「

  • 心機一転 ブログの再開

    三年近く、このブログを更新していませんでした。この度、プロフィールに重枝広樹という本名を載せました。気持ちも新たに、ブログ「エピキュロスの園」を再開したいと思います。内容は文学中心でしたが、これからは焦点を俳句に絞りたいと思います。まあ、

  • メリークリスマス

    海の家 海の家の他のレビューをみる» 評価: --- --- ---

  • 無料キャンペーン開始! 12月3日まで!

    アナトール・フランス研究: 『神々は渇く』における主人公ガムランの内面性の考察 アナトール・フランス研究: ...の他のレビューをみる» 評価: --

  • 近代の名句

    JUGEMテーマ:名言・名文  芥子咲けばまぬがれがたく病みにけり 松本たかし  昭和七年「ホトトギス」八月号発表。私の好きな俳人、松本たかし二十六歳のときの句である。十四歳のとき肺尖カタルと診断され

  • 現代の名句2

    JUGEMテーマ:名言・名文 鯉と鯉向きそのままに年新た 鷹羽狩行 人間が決めた暦の上で年は明ける。12月31日が新年の1月1日に移るその瞬間は、鯉にとっては、全く特別なものではない。「向きそのままに」というのが、それを語

  • 年賀状の準備は済みましたか?

    年賀状の準備は済みましたか? 今日は12月18日。まだ年賀状の準備をまったくしていません。始めたら、三時間もあれば終わるんですけど。なかなか取り掛かれないものですね。車のタイヤをスタッドレスタイヤに交換しないといけないし、やらなけ

  • お酒

    JUGEMテーマ:家飲み とある政治家も言ったように、酒はきちがい水とも言います。20代、30代前半はそれこそおかしくなるまで酒を飲んでいましたが、私も40歳になりました。最近では、気分が良くなる程度のお酒を楽しむようになりました

  • 出版:『大学生』 横尾宏之著

    大学生 大学生の他のレビューをみる» 評価: --- --- ---

  • 出版:アナトール・フランス研究

    アナトール・フランス研究: 『神々は渇く』における主人公ガムランの内面性の考察 アナトール・フランス研究: ...の他のレビューをみる» 評価: --

  • 時間とは?

    時間の日常的なイメージは時計の針が進むイメージです。また「時が流れる」と言うように、川の水のように流れ続けるイメージでしょうか。それらのイメージに止まらず、時間とは何かを深く考えるとき、最も重要なものは死の観念ではないでしょうか?自分の一生

  • 書評:『日本文学史』 小西甚一著

    日本文学史 (講談社学術文庫) 日本文学史 (講談社学術文庫)の他のレビューをみる» 評価: 小西 甚一 講談社

  • 一休み

    こんにちは。横尾宏之です。一昨日ブログデビューを果たしました。 ブログについてはまだ分からない事が多いので、今日は勉強しています。 ランチは近所の回転寿司に行きました。オニオンサーモンが美味しかったです。基本的には軍艦系

  • 現代の名句

    JUGEMテーマ:名言・名文  初雪や積木を三つ積めば家 片山由美子 俳人の片山由美子さんの俳句です。初雪とは、その冬初めて降る雪のことで、冬の季語です。初雪を見た時、誰しもはっとすると思います。豪雪地帯に住んでい

  • 詩の力

    JUGEMテーマ:詩 若い時代に好んで詩を読み、或いは書いていたという人も多いはずです。人はなぜ青年期に、強く詩の世界に惹かれるのでしょうか?子供から大人になる過程で、人は人生について考え始めます。その青年が考える人生はまだ未知の

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