Omerta「沈黙の掟」とNon-dit「暗黙の了解」そして「書くこと」について

Omerta「沈黙の掟」とNon-dit「暗黙の了解」そして「書くこと」について

昨年11月から2ヶ月ちょっと滞在した東京を発ち、パリに戻った今年1月8日のこと。CDG空港まで迎えに来てくれた夫の車の中でラジオから流れてきたのは前日7日に発売になったばかりのカミーユ・クシュナー(CamilleKouchner)著、ノンフィクション「ラ・ファミリア・グランデ」("Lafamiliagrande"éditionsduSeuil2021)の話題。「知ってる?こっちでいま大騒ぎになってる本だけど」作家業も兼ねる夫いわく、発売当日から書籍ボックス・オフィス1位で30万部を売るベストセラー本とのこと。もちろんフランスの出版のことなど日本で話題になるはずもなく、私はこの本のことは全く知らなかったけど、「クシュナー」の名前は知っていました。著者カミーユはあの「国境なき医師団」の創設者であり政治家でもあるベル...Omerta「沈黙の掟」とNon-dit「暗黙の了解」そして「書くこと」について