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  • Lettre à Japon - janvier 2024

    Apprenantlatristenouvelledèslepremierjourdecetteannée2024,c’estàtoiquejem’adresse,Japon,àmonpaysnatal,àmasourceendépitdetout.Déjà,ilyaplusd'unedizained’années,lameretlaterreduTôhokuonttremblé,enprovoquantlestsunamisquiavalaienttout,etontentraînélacatastropheaucentrenucléairedeFukushima.Quatrecentsoixante-dixmillepersonnesontétéévacuéesetplusdevingtmillevi...LettreàJapon-janvier2024

  • Lâcher prise

    QuandlecheminestcaillouteuxMontantraidecommelesAlpesLepromeneuropiniâtretrébuchehorsd’haleineQuandlanuittombeEtlapluiefortefrappeIls’arrêteraetsereposeraEnattendantlematinQuandlesoleilselèvedel’horizonEtlapluies’arrêteendouceurDesruisseauxchouchoutentauxoreillesdupromeneurL’invitantàapaisersasoifardenteVerduredelaforêtchanteauCielEtleventparfumédemillefle...Lâcherprise

  • Le temps pour le matcha

    Tempslibre,Seuledansmacuisine,Unboldematchasurlatable,Aupetitjardindehors,Lesmésangesetlesmerleschantenttoujours,Unmomentdélicieux,Unréconfort.J’achètedumatchaquandjerentreauJapon.C’estobligatoire.Parcequej’adoresesodeursintensesetfraîchesavecdesnuancessubtilescommelesnotespourlamusique.Oui,ilfautquecesoittrèsfraispourobtenircesnotesdanslapoudredethévertm...Letempspourlematcha

  • Mentholatum [me/N/sore-e-tam⍹]

    メンソレータムMentholatum[me/N/sore-e-tam⍹]:lapommadedementholmagiquequ’ontrouvaittoujoursdanslestiroirsdesalledebain.Elleavaituneodeurverte,claire,aigüe,ayantunevertupourguérirtouslesbobosetsoulagerdetouteslespeinesoccasionnées(petitescoupures,mauxdetêteoudouleurmusculaire...).Camphor(9.60%),MentholNatural(1,35%)etHuiled’Eucalyptus(1,50%)étaientsesprincipesacti...Mentholatum[me/N/sore-e-tam⍹]

  • 日記 2023年10月1日

    この夏休みの帰省を日記に書き起こそうと思い立ったのに、なかなか机に向かう時間が作れない。日々の雑用をこなすだけで一日があっという間に終わってしまう。本当に、時間の流れるスピードがどんどん早くなっているのかも知れない。この夏に読んで素晴らしかった「犬が星見た」の著者、武田百合子さんの「富士日記」下巻を読み直し始めた。上・中巻は何年か前に完読したけど、下巻はまだ最後まで読み切っていなかった。「犬が星見た」のロシア旅行がちょうど「富士日記」下巻の始めの時期に当たるから、クロノロジックな読書の順序としては正しいことになる。百合子さんの文章にはまったく贅肉がない。何に対してもストレートで正直で、人間味に溢れていて、それでいてあちこちにキラキラと輝くポエジーを覗かせる。そして文句を言う時でさえ、その眼差は全てを包み込...日記2023年10月1日

  • 日記のこころみ (1)

    2023年9月14日8月24日に3年ぶりに帰省していた日本からパリに戻った。パリに戻ってからは9月からグランゼコール予科生となった息子の下宿のことやなんやらで、バタバタと時間が過ぎてしまった。高校を卒業した息子が家を出て生活することになって、これでまた人生の一段落。ひとつの転期かなと感じる。モノタッシュ(不器用で一度に一つのことしかできない)な自分としては、これからまた何をするか真剣に考えないと生けないなと思う。ブログもやり掛けでしばらく書いていなかった!ひとまず、後からになるけど、この夏からの日記を付けてみようと思う。(実はこの夏、ネットで注文して実家に届いていた「富士日記」の武田百合子さんのロシア紀行記「犬が星見た」を読んだので、その影響は大。)7月12日今日から息子と二人で、私は3年ぶり、息子は4年...日記のこころみ(1)

  • Place du Marché Sainte Catherine

    PlaceduMarchéSainteCatherine(v.3)Àgrandspasrythméscommed’habitude,jeremontaislaruedeRivoliversBastille.Eric,unvieilamiphotographe,m’avaitproposédeprendreunverrePlaceduMarchéSainteCatherine.Nousnousconnaissionsdepuislongtemps,depuisl'époqueoùnousfaisionsletourdetouslesfestivalsencaravanedejeunesphotographes.Notredernièrerencontreremontaitauprintempstardif....PlaceduMarchéSainteCatherine

  • ひとこと日記から

    2021年7月6日50年も曲がって育ってしまった木は、いまさら真っ直ぐに直ることはできません。曲がって育ってしまったのは、生えた場所がいびつに歪んでいたからかも知れませんし、成長する間に嵐や落雷、事故や人為で折り曲げられてしまったのかも知れません。いずれにせよ、曲がって出来上がってしまった今の姿を素直に受け入れて、その形で最善の「味のある木」となるしかありません。ふと、足元を見れば小さな木の芽がたくさん芽吹いています。未来のために、それらが真っ直ぐな若木と育ち、林となり、森となっていくように、大地を整え守っていくことは、曲がって育ってしまった木々にもできるかも知れません。礎となる大地を整えるためには、謙虚に歴史を学ぶことが大切だと感じます。歴史を学ぶことは「過去を引き摺ること」ではありません。曲がってしま...ひとこと日記から

  • ひとこと日記から

    2018.12.29.今朝、どんな人生だっていいじゃないか。とリンゴの皮を剥きながら思った。人生80年、がんばったって100年足らず。星の一生とくらべても瞬きにだってなりゃしない。どんな人生だっていいじゃないか。昔の覚者は真理とは「なにも生まれずなにも死せずなにも変わりなどしない」と言ったそうだけど。蝶の見ている夢でもいいじゃないか。今この人生という一瞬のドラマを、今ここに存在しているという奇跡を満喫しよう。生きているということが感動的なのだ。どんな人生だってかまいやしないよ。生きろ、生きろ、生きろ。そしてここでの最後の瞬間に、兎も角(色々あったけど)よかった、と思えたら最高だね。ひとこと日記から

  • Lettre à Japon

    Cherami,Çafaitlongtempsquejevousaiquittépourvivreailleurs,loindevous.Ladécisionavaitétéprisedansl’audacedemajeunesse.Envousquittant,jen’avaispaspeurdulendemain,pourtantvousétiezmonfoyer,mafamille,monprotecteurdepuistoujours.Jen’aipaseupeurpuisqu’enpartant,iln’yavaitrienàperdre,maisqu’àgagnerdansunpayslointain.Croyantaufondquejenevousperdraisjamaismêmeloin...LettreàJapon

  • Cadeau

    Lemagasinétaitremplid’uneodeurparticulière,unesenteurdefleurd’orangeroud’eucalyptusqu’elletrouvaartificielle.L’odeurn’étaitpasdésagréablemaisellenel’aimaitpasspécialementcarellepréféraitrespirercelledesvégétauxvivants,commeleparfumdelaforêttropicale.Elleétaitsifamilièreaveclesvéritablesodeursqu’elleavaitdumalaveccettesenteur“bidouillée”.Maîtred’Ikebanapar...Cadeau

  • L’Union des Terrien/ne/s (LUT) - Créons ensemble, un autre monde !

    ChersFrançaisetFrançaises, QuandjesuisarrivéeenFrance,vousm’avezaccueillieàbrasouvert.Vousm’avezoffertlesformationsculturelleetprofessionnelleenmedonnantl’accèsauxmeilleursétablissements.C’étaitlaFrancesociale,généreuse,fraternelle,remplied’amourpourl’humanité.Lalibertéetladignité,lesdroitsfondamentauxétaientdesévidencesdansvotrepaysàcemoment-là.Vousétiezcon...L’UniondesTerrien/ne/s(LUT)-Créonsensemble,unautremonde!

  • 四万温泉

    り〜んり〜〜〜んのき先に吊るした風鈴が涼しげな音をたてている。今日は風があるから過ごしやすくなりそう。布団に寝っころかったまま大きく開けた障子窓の向こうの空を眺める。お日さまはもうすっかり上って晴れた空が白く霞むように眩しい。また目をつむって窓から入る風の匂いを嗅ぐ。祖父母と過ごす夏休みはゆうるりと心地よい。おはあようございまあす失礼しまあす抑揚をつけた挨拶で番頭さんが布団を上げに入ってくる。祖母が、ひと組敷いたままにしておいて、と頼む。風呂から上がってまたゴロンと転がれるのがいい。座敷の隅にひと組残して部屋の真ん中に卓が整えられると、着物姿の中居さんが朝ごはんを運んでくる。ちょっとした焼き魚か煮魚に付け合わせ、白いご飯と汁ものにお新香。祖母がお茶を淹れてくれる。長逗留だから食事はお仕着せでなく、食べたいものを...四万温泉

  • Les fleurs de glycine

    Mauveouvioletclair,c’étaitlacouleurpréféréedemagrand-mèrematernelle.Jefermelesyeux,jevoismagrand-mèrehabilléeenkimonodesoiecouleurfleursdeglycine.Elleestassisedanslesalon delamaisonàShônan,lamaisondemonenfancedoréeauborddelamer. Auprintemps,le salon donnaitsurlaterrassecouverteavec pergoladécoréedesfleursdeglycine magnifiques. Jemesouviensdel’odeurdelamerque...Lesfleursdeglycine

  • Parent : un métier plus difficile aujourd’hui ?

    Êtreunpèreouunemèreaujourd’hui,est-ceunmétierplusdifficilequ’autrefois?Telleestlaquestionposée,maisjenesuispassûrequeparentsoit“unmétier”.Lesdéfinitionsde“métier”dansledictionnaire:1-Profession,travaildontonvit.2-Machineservantàlafabricationdestextiles.3-Expérience,habilitétechnique.Onpeutcertainementdireque“parent”estuneexpérienceetunehabilitétechnique,rich...Parent:unmétierplusdifficileaujourd’hui?

  • Life on Mars ?

    Noussavonsdéjàdepuisplusieursdécenniesquesinousnechangeonspasnoshabitudesdeconsommation,notreplanèteserabientôtinhabitable.Hélas,malgrédestentativespolitiquesnationalesetinternationalesrépétées,nousnesommestoujourspasparvenusàleschanger.Pire,j’aimêmeentenduqu’aprèsl’épuisementdenotreplanète,certainssongentàpartirpourMarsenabandonnantlaTerre!Certes,allervivre...LifeonMars?

  • “En finir avec Eddy Bellegueule” d’Édouard LOUIS

    Jelissouventplusieurslivresenmêmetemps,etquelquesfoisnelesfinismêmepas.Danscecas,jeleposeetlereprendspeut-êtreplustard.Pourmoi,lireenjaponaisestplusfacile.Maisdepuiscetteannée,j’essaiedelireplusenfrançais. Ledernierlivrequej’aifinidelireétait  “EnfiniravecEddyBellegueule”d’ÉdouardLOUIS.C’étaitmontroisièmelivredecemêmeauteur.Ceciestl’undespremierslivresavecle...“EnfiniravecEddyBellegueule”d’ÉdouardLOUIS

  • Le bonheur

    Le  bonheurpourmoi,c’estd’êtrelibreetcréative.J’apprécieplusquetout,lesmomentsderencontres,dedécouvertes,departagesetd’apprentissagesdanslavie.Jecroisquecesmomentsd’ouvertured’espritsontimportantspourrestercréativequelquesoitl’âge.L’âmenedoitpasvieillir,seulementmûrir…sipossible.Unequestionéternelle:pourquoisuis-jelà?Maréponseestsimple:pourvivredesexpérience...Lebonheur

  • “ CERISIERS EN FLEURS ” DAMIEN HIRST à la Fondation Cartier

    C’étaitlepremierjouraprèslesvacancesd’été.Quandjesuisarrivéeau132,elleétaitdéjàassisedevantletableaunoirdelasalledeclasse,surveillaitl’examendeniveaupourlescandidatsdecenouveautrimestre.Lapièceétaitpresqueremplie. Jen’entrepas,resteàcôtédelaportenuméro4etluienvoieunpetitcoucoudiscret.Victoriasoulèvesesyeuxetmeregardeavecunsourire.Ellesortdelasallepourmeparle...“CERISIERSENFLEURS”DAMIENHIRSTàlaFondationCartier

  • 「フランス語創作書き方講座」、その後。

    2021年は私にとって在仏ン十年目(笑)にして初めて訪れた、フランス現代文学への開眼の年明けでした。実家からの訃報で昨年11月初頭より2ヶ月ちょっとの間、単独で帰省していた東京。辛い思いの中、年明けて8日にパリに戻ったその前日、1月7日にフランスで発売されて即・衝撃のベストセラーとなっていたノンフィクション「Lafamiliagrande」。これまでこちらの新刊本を手に取って読もうなんて思ったことは滅多に無かったのに、町で見かけて即座に購入。フランス社会に波紋を巻き起こしたこの告発本を読むことから一年が始まりました。おそらく、時も場所も話も違えど、ある家族の物語であり、私の心にグッと来るものが何かあったのでしょう。。。それから、たまたま大好きなママ友さんからパリ市講座の申し込み期限が伸びたと教えて頂いて、それじ...「フランス語創作書き方講座」、その後。

  • Omerta「沈黙の掟」とNon-dit「暗黙の了解」そして「書くこと」について

    昨年11月から2ヶ月ちょっと滞在した東京を発ち、パリに戻った今年1月8日のこと。CDG空港まで迎えに来てくれた夫の車の中でラジオから流れてきたのは前日7日に発売になったばかりのカミーユ・クシュナー(CamilleKouchner)著、ノンフィクション「ラ・ファミリア・グランデ」("Lafamiliagrande"éditionsduSeuil2021)の話題。「知ってる?こっちでいま大騒ぎになってる本だけど」作家業も兼ねる夫いわく、発売当日から書籍ボックス・オフィス1位で30万部を売るベストセラー本とのこと。もちろんフランスの出版のことなど日本で話題になるはずもなく、私はこの本のことは全く知らなかったけど、「クシュナー」の名前は知っていました。著者カミーユはあの「国境なき医師団」の創設者であり政治家でもあるベル...Omerta「沈黙の掟」とNon-dit「暗黙の了解」そして「書くこと」について

  • マルグリット・デュラス 『絶対なる写真』 "La photo absolue" de Marguerite Duras

    今年の始め、2ヶ月滞在した東京からパリに戻ってすぐのある日のこと。「パリ市主催の文化講座の締め切りが延長になりました!」とママ友の一人、さやかさんからグループ・ラインで情報が届きました。さやかさんは普段から頼りになるしっかり者。おお、彼女はなんと向上心高く、常に行動的なことか!と感動。単純な私はすぐに感化されて昔を思い出し、「私もフランス語作文が習いたいと思っていた!」と応えると、さやかさんはすぐに講座のリストをシェアしてくれました。ありがたいことです。しかし、私がフランス語を真面目に習っていたのは写真学校に入る前のこと。もうン十年も前の話です。当時、確かソロボンヌ大学の外国人向け文化講座でB2クラスの証書を取ったのが最後。その後も学生時代は周りに助けられながらレポート出したり卒業論文を書いたりもしましたが、専...マルグリット・デュラス『絶対なる写真』"Laphotoabsolue"deMargueriteDuras

  • 天界の魂

    夫の親友の息子さんが亡くなった。留学先のプラハで明け方に星を見ようと友達4〜5人と上った5階建てのアパートの屋根から、手から滑ったライターを取ろうとして落ちてしまったと言う。22歳だった。お父さんに似て感受性豊かで繊細な、少年の頃から優しく物静かな微笑みが印象的なスラッと背の高い美しい青年でした。夭折という言葉がある。語源が知りたくなって広辞苑を見ると「年が若くて死ぬこと。わかじに。夭逝。夭死。」とだけある。そこで字統で夭を引いてみる。*「夭:ヨウ(エウ)。くねらす、わかい、わざわい。形象:人が頭を傾け、身をくねらせて舞う形。夭屈の姿勢をいう。(中略)若い巫女が身をくねらせながら舞い祈る形で、両手をあげ髪をふり乱している形は芺で笑の初文。その前に祝祷を収める器である口(サイ)をおく形は若。いずれも若い巫女のなす...天界の魂

  • 子供時代の思い出 その3

    岩本町 母方の実家は神田川沿いの岩本町にありました。今はもう現代的なビルに建て替えられてしまいましたが、当時はこじんまりとした屋上のある二階建てのビルで、確か下が会社の倉庫と車庫、2階が会社の事務所と祖父母の住居になっていました。おもてから会社のシャッターの横にある小さな扉を入って急勾配の細い階段をトントンと登って行くと踊り場に出ます。踊り場の右手には事務所に入るドアがあり、左奥には祖父母の家の玄関がありました。ビルの中はいつも会社独特の紙とインクと機械油の混ざった匂いが漂っていました。 祖父母は本宅が湘南にあったのですが、母方の家族はみな東京住まいでしたし、祖母は季節ごとのお芝居や文楽を何よりも楽しみにしていて、歌舞伎座や国立劇場に行くのにも便利な岩本町の家に祖父と共に居ることがほとんどでした。ちなみに祖母は...子供時代の思い出その3

  • 家族って、なに?

    新型コロナ大流行のせいで、昨年(2020年)は毎年家族で楽しみにしている夏休みの日本帰省も叶いませんでした。実家の両親にとって唯一の孫である息子も、丸々一年以上も日本の祖父母に会えず、さすがに寂しがっていました~😿息子は小6から中学2年の一昨年まで、毎年6月の半ばにフランスの学校が終わると直ぐに東京の実家に戻り、実家のそばの公立校に仮入学をして一ヶ月間ちょっと日本での学校生活を享受していました。「日本の学校給食は美味しい!」と喜んだり、期末テストを皆と一緒に受けたり、放課後のクラブ活動(陸上部!)に参加したりと、日本で同い年のクラスメートの友達も一杯できてとても楽しかったようです。フランスのリセでも日本語バイリンガルのクラスに通っているので、高校一年生になった今も日本の漫画やラノベが大好きです。...実は長年闘...家族って、なに?

  • 子供時代の思い出 その2

    父方の祖母の家父方の祖母の家は浅草の三筋町にありました。都営浅草線の蔵前駅からすぐでした。祖母の家は私が7歳の時に亡くなった祖父が会社の隣に自分の趣味で建てた木造の日本家屋で、家の中には古い木材と古畳の懐かしい香りがいつも漂い、四角い細身の柱や廊下の細長い床板はツルツルと黒光りしていました。家の奥が祖父母の寝室を兼ねた大きな日本間で、襖で仕切られたその隣には掘り炬燵のある茶の間がありました。おもての通りから社屋の横にある通用口を入って細長い通路をテクテク行くと、通路の突き当りがちょっと開けて祖母の家の裏口です。そこから上がるとすぐ目の前がこの茶の間でした。親戚やお馴染みさんは皆「こんにちは」とここから家に上がってきて掘り炬燵に足を突っ込み、祖母の入れるお茶を啜りながら、ヘビースモーカーだった祖母と一緒にセブンス...子供時代の思い出その2

  • ブルターニュの潮風にふかれて

    前回はこの夏休み日本への帰省をあきらめて(涙)、一か月半を賑やかに北ブルターニュの家で過ごしたお話をしました。ブルターニュ地方はフランスの北西部にあり、北をイギリス海峡、西をケルト海と大西洋、南をビスケー湾に囲まれた、ヨーロッパの北の海にグッと突き出た形の半島です。歴史的にも長く独立を保ってきたケルト系民族の地方で、ブルターニュ独自の文化と言語を持っています。半島は大きく5つの県に分かれていて、私たちの家はその西端にあるフィニステール県の北、"Aber"(アベール)と呼ばれる美しいリアス式海岸のL'Aber-Benoît(ラベール・ブノワ)沿いにあります。Finistère(フィニステール)はフランス語で"findelaterre"、つまり「地の果て」ということ。ここは本当にフランスの最西端で、日没もパリより2...ブルターニュの潮風にふかれて

  • あっと言う間だった夏休み

    実は夏休みのはじめに「子供時代の思い出その2」を書きはじめたのですが、唯一の手持ちの端末だったiPadが故障。書きかけた記事の下書きにアクセスできなくなってしまい、夏休みが終わる今までそのままに…涙(7月20日は下書きを始めた日付で、実は今日は9月2日です。)いつもなら息子の学校がお休みになる6月中旬から東京の実家に帰省して息子とひと月半ほど日本で夏休みを過ごし、8月はフランスにもどって夫の好きな北ブルターニュにある海辺の家で過ごすのが、我が家のここ10年来の夏の過ごし方だったのですが。。。今年は新型コロナのせいで東京到着時に空港で検査をしたうえ2週間の隔離期間…高齢でハイリスクな実家の両親のことを考えても色々と難しく、息子も私も楽しみにしていた夏の日本帰省を泣く泣く断念することに。その代わり、やはり周りのほと...あっと言う間だった夏休み

  • 子供時代の思い出 その1

    久しぶりのブログ。今日は子供の頃の思い出を書いてみたいと思います。私は昭和の後半の東京に生まれ育ちました。戦後のベビーブームが一段落し、高度経済成長の波が頂点に達してバブルが弾けるまでの、平和で豊かな時代の日本でした。。。父のこと、母のこと、私の両親は戦中戦後に子供時代を過ごした世代で、二人とも東京の空襲を避けての疎開生活を経験しています。母達が祖母と疎開した親戚の田舎では真っ暗な夜道でタヌキかキツネにばかされて、いつまでたっても家に帰り着けなかった話や、畑の大きな穴に落ちてしまった話、また戦後すぐは食べるものもあまりなくて、白いご飯にバターを乗っけてお醤油をちょっと掛けて食べられるのがこの上もないご馳走だったことなど、当時の様々な思い出を子供だった私たちに母は時々聞かせてくれました。父方の祖父は明治生まれで大...子供時代の思い出その1

  • 息子の学校

    今日は息子の通っているパリの学校をご紹介します。我が家の中3息子がいま通っているのは、パリの16区にある中・高一貫の公立マンモス校。全校生徒数は1300人程になるそうです。こちらでは中学をCollège(コレージュ)と言ってSixième(小6)からTroisième(中3)までの4年間、高校がLycée(リセ)でSecond(高1)からTerminale(高3)までの3年間となります。ちょっと特色のある学校で、音楽学科、ダンス学科の他に東洋語学科があり、中国語、ベトナム語そして日本語が学べます。特に日本語科にはインターナショナルのバイリンガル・クラス(OIB・日本語母国語クラス)が設置されていて、OIB中学部は日本政府の海外補習校の認定も受けています。公立なので本来授業料は無いのですが、OIB中学部の日本語授...息子の学校

  • ロックダウンとカップルについて

    庭の紫陽花が綺麗に色付きました。夏も、もうすぐそこまで来ていますね。ロックダウン以来ずっと休講していた、長年お世話役をしているアソシエーションのお教室もようやくこの月曜日から再開になり、久しぶりにパリの5区へ。 早めに着いたので開いていたカフェのテラスでひと休み。お天気もよく、3ヶ月ぶりにテラスでぽっち味わうカフェのエスプレッソはひときわ美味しいものでした〜さて、フランスで2カ月近く続いたロックダウン、多くのカップルにとっては試金石にかけられるような時間だったようです。 普段は仕事だ、子供の世話だ、何だのと、生活のルーティンにそれぞれが追われて忙しく、一つ屋根の下に暮らしていても二人でゆっくりと過ごす時間などあまりないもの。 それが2ヶ月間、毎日、仕事も休みかテレ・ワーク、子供の学校も、習い事もなく、朝から晩ま...ロックダウンとカップルについて

  • アートは変わらない

    ロックダウンが段階的解除になって2週間以上経った今も、パリの美術館や映画館、劇場は休館閉鎖のまま。再開は早くても今月末か7月の初めになるそうです。毎年恒例だったカンヌ映画祭やアヴィニョン演劇祭も今年は開催中止になってしまい、私の記憶する限りでは初めてのこと。夏の東京オリンピックが延期になったくらいですから仕方のない事とは言え、いちフアンとしてはさみしい限りです。  それにしても、毎日、毎年、あたりまえにしていたコトが突然そうでなくなると、それまでの普通の生活が、実はそれほど確かでも揺るぎないモノでもなかったことを知らされてハッとします。ある日突然、家から自由に出られなくなったり、学校でクラスメートと一緒に勉強することも、オフィスで同僚と打合せすることも、友達とカフェでお茶することも出来なくなるなんて、パリにいる...アートは変わらない

  • 美容室を巡る冒険

    ロックダウン解除で久しぶりに美容室へ行ってきました! 3ヶ月近くどこもお店を閉めていたから、お客さんが殺到。予約が取れたのが昨日でした。それも今回初めて行く、近所の美容室〜実はこちらでは安心して任せられる町の美容師さんを見つけるのがなかなか至難の技。技術も値段も高い高級有名店なら別でしょうが、こちらのアヴェレージなヘアサロンで日本人女性の髪を切らせて合格点を取れる美容師さんは、在仏歴ン十年の私の経験から言っても、まあ三人に一人くらいかな?と思います。フランス人の髪質に慣れているこちらの平均的な美容師さんにとっては、カットの誤魔化しが全然きかない日本人の直毛と髪質は、か・な・り・難しいようです。 その上、美容師さんにこちらの希望を伝えるコミュニケーションの問題もあるので、パリに住んでいる日本人の知り合いの多くはあ...美容室を巡る冒険

  • イメージ革命と手縫いマスク

    ロックダウンが段階的解除になってから、フランスでもマスク姿で外を歩く人が多くなりました。実はこれ、フランス人にとってはなかなかの意識革命なのです。以前はインフルの季節に多少ゴホゴホしていようと、花粉症の季節でズルズル、クッシュンであろうと、フランスではマスクなどして外に出たりはしませんでした(涙)。文化の違いとしか説明のしようがないのですが、こちらでは「顔を隠している」こと自体がまずは非常に怪しいことで、ましてやマスクは病気(うつる危険)の印であり忌むべき姿…みたいな感じだったのです。だから多少ゴホゴホ、ズルズルしていても、周囲の社会的不安を掻き立てるネガティヴなイメージしかなかったマスクの着用はまず考えられなかったのです。 マスクは自分を守る為だけでなく、周囲に菌を撒き散らさないための配慮として着用するものだ...イメージ革命と手縫いマスク

  • 新型ウイルスと週末テニス

    フランスは2ヶ月に及んだ外出制限が解除されて初めての週末!とは言え、段階的解除で条件付き。新型ウイルス予防対策ジェスチャー(マスクの着用、挨拶のキスはなし、手の洗浄…)に、ソーシャル・ディスタンス1m以上を守ること、移動距離は居住地から100km以内、10人以上で集まらないこと…などなど。それでも晴れての週末を久しぶりに市外で過ごそうと、パリから比較的近場のフォンテーヌブローやノルマンディ方面を目指す脱出組パリジャンの車で金曜日の午後は渋滞に…。 そんな中、やはり外出制限になってからずっと閉鎖されていた、夫が子供時代から通っているテニス・クラブもようやく再開される!という嬉しいニュースが届きました。 ただ再開とはいえ、併設されているトレーニング・ルームやシャワー、プールやサウナなどの一箇所に大勢が集まる施設は今...新型ウイルスと週末テニス

  • "Il faut que j'existe !" 夫婦喧嘩とカルチャー・ギャップ

    ブログの書き方がよく分からず何だかあわててアップしてしまい、「あ''〜やっぱり違った!」というダメ出しが続出、一度つけたタイトルさえ二転三転。そんな中途半端なアップを読んでしまわれた方、本当に申し訳ございません。どうか平にご容赦を。実は先日もこの前の投稿を「あ''〜」と頭を抱えて、ひとり居間のソファーで見なおしておりました。その日は日曜日で(外出制限になってから曜日の感覚はゼロなのですが)、お昼ゴハンはそれぞれで適当にサンドイッチでもつまんで済まそうね、と夫と言っていたのですが、しばらくするとお腹を空かせた外出自粛中7/7、24/24在宅の家族が居間に現れ、何と無くまとわり付き始め… 私の近距離でブイーンブイーンと旋回運動を始めるではないですか! それも息子ではなく、夫が!です。 始めのうちはできる限り優しくや..."Ilfautquej'existe!"夫婦喧嘩とカルチャー・ギャップ

  • 稲妻の光のよう

    パリは今夜、久しぶりに稲妻を伴った雨が降っています。夜空が明るくなるほどの閃光とドロロローンという轟に胸がワクワク、ソワソワします。子供の頃はよく部屋を真っ暗にして、窓からまるで花火でも見るかのように夜空を走る稲妻を見るのが好きでした。 さて、今日でブログを始めて10日目に (という表示が編集画面に)。 無知なので少しはブログを勉強してみようと、ランキング上位の方達のブログを斜めに拝読(あー、私はイマドキのセンスとは無縁なタイプと痛感)。そして、何年か前に読ませて頂いて大好きだった小説家🍌さんのブログを検索。新しいアメブロ版日記をみつけて拝読。こちらは流石の貫禄と落ち着きで、さらっと書いているようで人生の喜(怒)哀楽、愛と寛大さに溢れ、素敵な情報が満載な上、ところどころにさりげなく宣伝まで挟んであって、さすがプ...稲妻の光のよう

  • ビワの木

    3〜4年前、ご主人の転勤で他国に引越される事になった息子の同級生のお母さまから、種から育てたという柚子とビワの小さな苗を頂きました。デリケートな柚子の苗は枯らしてしまったのですが、ビワの苗は逞ましくスクスクと育ってくれて、今では1mほどの高さに。鉢もすでに2回ほど、少しづつ大きなものに変えていて、さてどうしよう?そろそろ庭に植えようか?…と。でも確か、ビワの木を庭に植えるのはよくないのでは。。。?そう思い出してネットで調べ始めたら、なんとビワの葉はお釈迦さまの昔から効果万能の漢方薬だったと言うではないですか!ビワの木は「大般涅槃経」の中で「大薬王樹」と呼ばれているそうで、その効能ゆえに葉を求めて病人が寄って来てしまうので、「庭に植えるのはよくない」という迷信が生まれたらしいとのこと。 生の葉をそのまま湿布のよう...ビワの木

  • おうちカットに挑戦

    外出規制になってから町のお店はほとんどが休業中。 近所で開いているのはスーパーや薬局など生活必需品を扱うお店と郵便局など。それも営業時間は短縮されてソーシャル・ディスタンス1,5mの人数制限があるので、どこも入るのに並ぶこと覚悟です。だから買い出しもギリギリまで腰が上がらない。。。不便な毎日ですね。でも、そんな不便すら楽しみながら過ごせるように、リラックス、リラックス!こうして健康でいられることに感謝です。とうぜん今は町の美容室も床屋さんも開いていません。 さすがにひと月も経つと、結いたりしてごまかしのきくロングと違い、夫と息子の頭はボウボウに…。 しょうがないのでおうちカットです。実は外出規制になってからすでに一度、夫と息子に頼まれて彼らの髪を切ったのですが、なかなか好評でした。と言っても誰にも会わないので家...おうちカットに挑戦

  • 青空と小鳥のさえずりと外出制限

    青空がますます透き通って綺麗ですね。最近は平日のシャンゼリゼ大通りでさえ静かで小鳥のさえずりを聴きながらジョギングや散歩ができるそうです。 こんな日がやって来るなんて、つい数ヶ月前まで想像できませんでした。世界は一瞬で変わってしまうのですね。それまで当たり前だと思っていたことが突然不可能になってしまい、次はどうなるか分からない…。 いま家には、会社や学校で日中は居なかった家族が一日中そこに居る! 我が家は三人三様ヒッピーなマイペース家族。中三の息子も学校閉鎖になってからは、週に1〜2回のネット授業がなければお昼まで起きてこない。 いちばん忙しくしているのはここ数年来、在宅ワークでも仕事量の変わらない夫。平日は朝から家の仕事場でテレ・ワーク。世界中の経済がほぼ休止状態の中でもイーコマースは伸び続けているそうです。...青空と小鳥のさえずりと外出制限

  • 黄金のぬか床はマドレーヌ

    フランスは今日で外出制限になって45日目。 こんな時だからこそ思い切ってはじめられる事ではないかと、ブログ開設ページにアクセスしました。どうぞよろしくお願い致します。いま猛威をふるう新型コロナウイルスに負けないためには腸内環境を整えることが大切!という記事をあちらこちらで読みました。乳酸菌にビフィズス菌、ともかく善玉菌を増やすこと! こちらでの発酵食品といえば動物性のヨーグルトやチーズ。 我が家のフランス人家族もチーズ大好きでほぼ毎晩夕食のしめに食べていますが、私はどちらかと言うと和食派。チーズを毎日は食べられません。そこで自分はもとより家族にも和の植物性発酵食品も食べてもらおうと、何年か前に日本から来た友達がお土産にくれたまますっかり仕舞い込んでいた炒りぬかを取り出して、昨日からぬか床作りに挑戦をはじめました...黄金のぬか床はマドレーヌ

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