夜尿症とは 5歳以上の子どもで月1回以上のおねしょが3か月以上続く場合は夜尿症と診断されます。5歳から15歳の子どもの約80万人が夜尿症です。一般的には成長とともに自然に治癒しますが、週に3階以上の夜尿がある子どもは治りづらいです。 治療をうけた子どもの約80%は治療後2年で改善するといわれています。 治療開始の目安 5歳以上のお子さんでおねしょに加え、昼間にもおしっこ/うんちを漏らすお子さんは医療機関受診が推奨されています。 未就学児では、昼間のおしっこ/うんちを漏らすことがなければ、まずはご自宅で生活習慣の見直し(後述)をすることもおすすめです。 小学1,2年生では、毎晩のおねしょがみられ…
便秘症とは 一般的には4日以上排便がない状態を言いますが、個人差があり、5日に一回の排便ペースでも普段通り元気であれば心配はいりません。原因は、水分摂取不足や、食事の問題がほとんどです。 自宅での対処法 ・子どもの排便のペース、どんな食事を食べているか、水分摂取の量を観察することが大切です。 ・おなかを手のひらでマッサージしたり、冷やさないように腹巻などしましょう。子どもを仰向けに寝かせおへそを中心に時計回りに「の」の字を書くようにさすりります。 ・ご飯は3食、よく噛んでしっかりたべましょう。「トマト、リンゴ、バナナ、ごぼう、さつまいも、こんにゃく、オリーブ油、乳製品」などが便秘によいとされま…
コロナウイルス感染症 コロナウイルス感染症の流行は、まだしばらく続くと考えられます。 テレビのニュースやインターネット上では、人々の恐怖を煽る強烈なニュースが日々溢れています。人々の注目を集めることが、利益につながる業界ですので、ある程度は致し方ありません。 私たちは今、様々な情報に関して、正しい理解をすることを求められています。 コロナウイルス感染症は間違いなく、日本国内で広がりをみせています。他国に比べると緩やかではありますが、確実に感染は広がりをみせています。 身近な方がコロナウイルス感染症にかかる機会が訪れた時に、正しい知識を身に着けておき、パニックにならずに対応できるようにしましょう…
乳糖不耐症とは ミルクや母乳、乳製品などに含まれる乳糖を分解する消化酵素(ラクターゼ)が減少することで、乳糖が腸から分解・吸収できなくなります。そうなると、乳糖が大腸で発酵して、下痢を引き起こしてしまいます。摂取した直後や30分以内に下痢となって排出されてしまいます。この状態が、乳糖不耐症です。 乳糖不耐症の原因 ・先天的なもの 生まれつき乳糖を分解する消化酵素が欠けているため、母乳やミルクを飲み始めてすぐに下痢を繰り返します。十分に体重が増えることなく、発育障害を起こすこともあります。5万人に1人程度の頻度の非常にまれな病気です。 ・後天的なもの 感染症や腸内環境の未熟さによって、腸の粘膜に…
アトピー性皮膚炎とは 皮膚でアレルギー反応が起こることをアトピー性皮膚炎と呼びます。主に1980年から2000年にかけてステロイド外用薬の誤用やアトピービジネスが多発し、社会的な問題となりました。そのため、治療に関して多くの方が不安に感じている疾患の一つです。現在ではガイドラインがあります。 治療 スキンケアと薬物療法(保湿剤・ステロイド)を行います。 アトピー性皮膚炎による水分保持機能・バリア機能の低下、かゆみの増強、易感染性の状態を清潔に保つことで改善する方法です。 ①防腐剤や着色料、香料が入っていない石鹸を泡立てます。(泡立てネットやポンプなど使用してください。) ②素手で皮膚をこすらな…
アレルギーとは 免疫反応が過剰に起こってしまうことをアレルギーといいます。起こる部位により病名は異なります。皮膚ではアトピー性皮膚炎、消化管では食物アレルギー、気道では気管支喘息といいます。 食物アレルギーとは 消化管でアレルギー反応が起こることを食物アレルギーと呼びます。乳児期の頻度が高く、加齢とともに減少します。鶏卵、牛乳、小麦、大豆の自然耐性化率は高いといわれています。(約70%) しかし、学童期に発症した食物アレルギーは耐性化率は低いです。 診断・治療 食物アレルギーの診断は、アナフィラキシーや嘔吐・下痢、蕁麻疹などの症状から診断をします。原因となる食事を食べた直後に起こる即時型だけで…
コロナウイルス感染症の影響で、自粛を余儀なくされている世の中ですが、皆さんはどのように子育てライフをお過ごしでしょうか? プロフィールで「自称育メン?小児科医」などとうたいながら、全くといって子育てに関しての記事を書いていませんでした。 だから、今回は病気の情報ではなく、我が家の子育てのことを少しだけ記載しようと思います。需要はないかもしれませんが(汗) 我が家には、10歳の長女、3歳の次女、6か月の三女がいます。 コロナウイルス感染症の影響で 長女の学校は休校、次女は幼稚園入園と同時に休園となり、常に3人の娘たちを妻が育てている状態になっています。 3食ご飯を作りながら、母乳をあげながら、家…
舌下免疫療法 アレルギー性鼻炎は、アレルゲンと呼ばれる原因物質(スギやダニなど)によって引き起こされます。舌下免疫療法とは、その患者さんでアレルギーの原因となっているアレルゲンを少量から、徐々に料を増やし繰り返し投与することにより、体をアレルゲンに慣らし、症状を和らげる治療法です。 子どもには5歳から治療ができます。 根本的な体質改善(長期寛解・治癒)も期待できる治療法です。 治療の流れ 問診と血液検査で、その患者さんのアレルギーの原因(アレルゲン)を確かめます。気管支喘息や口腔内に傷がある方、免疫抑制剤など特殊な薬を飲んでいる方には治療を行えません。 治療は1日1回舌下に薬剤を投与します。投…
アレルギーとは 免疫反応が過剰に起こってしまうことをアレルギーといいます。起こる部位により病名は異なります。皮膚ではアトピー性皮膚炎、消化管では食物アレルギー、鼻腔ではアレルギー性鼻炎といいます。 アレルギー性鼻炎とは アレルギー性鼻炎は、アレルゲンが鼻の粘膜から体内に侵入し、免疫反応が起こることによって、鼻水・鼻づまり・くしゃみなどの症状が引き起こされる病気です。通年性(一年中症状が出るタイプ)と、季節性(特定の季節に症状が出るタイプ、いわゆる花粉症)とがあります。 原因 アレルギー性鼻炎の原因として多いのが花粉です。中でもスギ・ヒノキ花粉が多く、次いで、イネ科植物、ブタクサとなっています。…
アレルギーとは 免疫反応が過剰に起こってしまうことをアレルギーといいます。起こる部位により病名は異なります。皮膚ではアトピー性皮膚炎、消化管では食物アレルギー、気道では気管支喘息といいます。 気管支喘息とは 気管支でアレルギー反応が起こることを気管支喘息と呼びます。かぜや季節の変わり目などをきっかけに気管支で炎症(アレルギー反応)が起こると、気管支は攣縮し、空気が通過しづらくなり、その結果呼吸が苦しくなってしまいます。これを気管支喘息の発作と呼びます。 気管支喘息の発作は、治療や時間の経過で改善しますが、発作を何度も繰り返していると、気管支の壁が分厚くなってしまうことが知られています。(リモデ…
RSウイルスとは RSウイルスは、2歳までにほぼ100%の子どもが感染するウイルスです。特に、生後6か月以下の赤ちゃんに感染し重症化すると、細気管支炎や肺炎になる恐れがあります。(検査の保険適応は原則1歳までとされています。) 症状 咳や鼻水や発熱などの症状が多くみられ、ゼーゼー、ヒューヒューと息苦しくなることがあります。経過が長くなることも多く、1か月程度かけゆっくりよくなることもあります。 診断・治療 診断は、鼻から綿棒を入れて迅速検査を行います。RSウイルスに対しての特効薬はないため、症状をやわらげる感冒薬、気管支を広げる吸入薬や鼻汁吸引などを行います。最近では、RSウイルスに類似した症…
マイコプラズマとは マイコプラズマは長期間乾いた咳が続くことが特徴的で、肺炎や気管支炎などの呼吸器感染症をおこします。他の病原菌と違った構造をしているので、一般的な抗生物質が効きづらいことがあります。 症状 発熱、咳の症状をおこします。熱が下がった後も咳症状が長く続くことが多いです。時々、全身性に発疹がでてくることもあります。 診断・治療 診断は、のどの粘膜を綿棒でこすることにより迅速診断ができます。治療は、抗生物質と症状を改善する感冒薬を使用します。最近では、抗生物質が効きずらい(抗生剤に耐性をもつ)マイコプラズマが増えてきています。そのため、完全によくなるまで時間がかかる場合もあります。ま…
ヘルパンギーナ・手足口病とは ヘルパンギーナや手足口病はいわゆる夏風邪といわれる感染症です。コクサッキーウイルスやエンテロウイルスによる感染症です。 症状 ヘルパンギーナは咽頭に特徴的な発疹ができて、強いのどの痛みが出現するのが特徴です。手足口病は手足を中心に(時には体幹にも)発疹が出現し、口内炎や咽頭への発疹も出現するのが特徴です。両方ともに、高熱やノドかぜ症状だけでなく、下痢や嘔吐症状が出現することがあります。まれに髄膜炎など重症化するために注意が必要です。 診断・治療 臨床症状や発疹の形状から診断します。治療は、発熱や喉の炎症に対しての症状を緩和してあげる対症療法が中心になります。 登園…
プール熱とは アデノウィルスを病原体とする、のどの痛みが強く、目やにがたくさん出る感染症です。プールでの感染は現在ほとんどありませんが、夏に流行することが多いためプール熱とも呼ばれています。 症状 発熱、のどの痛み、目の充血や目やにが主な3つの症状です。40℃近い高熱が4,5日続くこともあります。腹痛や下痢、嘔吐の症状がでることもあります。 診断・治療 診断は、のどの粘膜を綿棒でこすることにより確定します。治療は、アデノウィルスへの特効薬などはないため、発熱が続く方には解熱鎮痛剤、のどの痛みが強いかたには腫れ止めやうがい薬などを使用する対症療法を行います。 まれに乳児が感染をすると、のどの痛み…
コロナウイルス感染症 これから日本中で更に流行することが予想されるなかで、いまだ不明なことも多いですが、現在分かっている情報を記載しようと思います。 個人的にこの病気の感じることなどありますが、客観性を重視して情報サイトの記載のみに敢えて留めます。 (現時点(2020/04/04)での情報となります。刻一刻と情報は変化していますので、記載内容を鵜呑みにしないようにご注意をお願いします。) コロナウイルス感染症について 新型コロナウイルス感染症について (厚生労働省) 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け) (厚生労働省) ・新型コロナウイルス感染症に関するQ&A (日本小児科学会) …
水ぼうそうとは 水ぼうそうは、水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染することによっておこります。水痘という病名の感染症で、10歳までにかかることが多いです。 症状 おかな・背中まわりに始まり、頭や顔や手足にかゆい発疹が広がります。通常、4,5日程度で全てかさぶた化することが多いです。予防接種をしていると、症状がほとんど出ない方も多いです。 診断・治療 診断は、発疹の形や症状から行います。治療は、抗ウイルス薬(バルトレックス)の内服を行うことで、水痘の数、持続時間が少なくすみます。かゆみを軽減し、更なる広がりを予防するために塗薬(カチリ)を使用します。 登園・登校は、全ての発疹がかさぶた化し、食欲水…
水いぼとは 水ぼうそうは、伝染性軟属腫ウイルスによって人から人に感染する、7歳以下にかかることが多い皮膚の感染症です。 症状 水いぼ自体には痛みもかゆみもないことが多いです。しかし、誤ってひっかいてしまうと、中身のウイルスと皮膚の組織が混ざった白い塊が周囲の皮膚につき、かゆみが増して、さらに水いぼが増えてしまいます。皮膚が薄く、こすれやすい部分に多きできやすいです。 診断・治療 診断は、発疹の形や症状から行います。治療は、スキンケアを行い、自然経過でよくなることを期待します。健康であれば平均半年から3年で免疫ができて、自然に治ります。皮膚科では、ピンセットでつぶす治療法もありますが、跡が残って…
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