中村文則「その先の道に消える」感想
中村文則「その先の道に消える」 出版社:朝日新聞出版 ISBN:9784022515735 発売日:2018/10/5 amazonで商品を見る かなり混乱させられる作品でした。 混乱しているのに、ひとつに繋がっているような、それこそ一本の縄のような、飲み込めない感情が残っています。 ひとつの暗闇の中に存在しているかのような世界が 薄暗い闇、過去、記憶、性、信仰心、登場人物のそれらが絡まり合うことで 作り出されています。 このような世界が小説の中に存在しているのだと思うと 一冊の本に恐怖すら覚えます。 人物たちの闇が、縄のように、まるで呼ばれるように、 そしてそこにあるべきもののように絡まって…
2020/05/26 21:05