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34年間の教員生活を通して https://05192659.at.webry.info/

小学校での34年間の勤務経験を通して見てきた現場の様子を、思いつくままに書き出してみました。

むかちゃん
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2020/01/29

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  • T教諭に捧ぐ⑦

    火鉢、ちゃぶ台、茶だんすなどが集まり始めました。「先生、これは座敷がいりまっせ。すぐに材料集めますわ。」と、地域から声がかかります。すでに、夏季休業に入り、秋の記念式典に向けて、日程の余裕はあまりありません。 そんなある日、朝7時過ぎに、T先生から電話が入ります。「朝から畳を運び込んだんじゃが、どうにもはまらんのじゃ。助けてくれんか。」朝食を摂る間もなく、学校に駆け込みました。どこから集めて…

  • T教諭に捧ぐ⑥

    勤務校が、創立30周年を迎えることになりました。当時の周年行事は、PTA会費の積み立て金ばかりではなく、バザーなどを行い、ある程度余裕のある資金の中で記念事業を行っていました。そこで浮上したのが、地域をテーマにした周年行事とし、余剰教室を利用して「郷土資料館」を作り、周年の冊子も、3年生の社会科の副教材になるものを作ろうというものでした。もちろん、T先生の提案でした。 バブル期を迎え、以前、…

  • T教諭に捧ぐ⑤

    ある年、「子ども達が、縦割り集団活動で、駅伝大会を計画しているんだけど。」と、児童会担当から相談がありました。T先生と私は、児童会の本気度を知るために、児童議会に同席させてもらいました。児童議会では、大会の意義や運営方法について、白熱した議論が交わされていました。下校時間をはるかに過ぎ、10月の7時は、あたりも真っ暗です。児童議会に出席している子の家族が迎えに来ても、子ども達の迫力に圧倒され、…

  • T教諭に捧ぐ④

    転勤して3年目、再び5年生の担任を命ぜられました。在籍120名の3学級でスタートする予定でしたが、春季休業中に転入があり、4学級編成となりました。異動してきた校長の最初の仕事が、講師の手配と、5年生の担任の再編成でした。急遽、低学年で決まっていた経験豊富な先生が5年生に入られました。 ところが、今度は年度途中での転出が相次ぎ、6年生では3学級編成となることが決まりました。その頃は、2年間持ち…

  • T教諭に捧ぐ③

    できあがったU字釘を、早速、運動場に打ち込んでみました。案の定、曲がってしまったり、U字の部分が広がるばかり。やはり、焼き入れをしないとだめなようです。専門家に問い合わせると、青酸カリが最も焼き入れに適しているという返答が。しかし、取り扱いできる人間がいないので、廃油で焼き入れをすることにしました。 近隣の小学校の陶芸釜を借用し、保護者が経営するガソリンスタンドから廃油も調達し、焼き入れ作業…

  • T教諭に捧ぐ②

    出会って2年目、私はそのまま体育主担の仕事を続け、T先生はサブでついてくださいました。T先生に主担になっていただき、私がその下で学ぶという選択肢もあったのですが、「体育主担は1人でええんや」というのがT先生のポリシーで、私がそのまま主担を続けることになりました。同時に、「他人に任せるんじゃない。自分で動いて、他の先生が気持ちよく仕事ができるようにしろ。」との教えを受けました。 勤務校の運動場…

  • T教諭に捧ぐ①

    人生、いかなるときも、「人との出会い」というものが、重要な位置を占めています。人と出会い、いろいろな影響を受け、仕事観や人生観が変わっていくものです。私も、仕事を通してたくさんの人と出会い、様々な影響を受け、何とか退職まで辿り着くことができました。その中でも、多くの影響を受けた師と仰ぐ先生の一人が、T先生でした。残念なことに、退職後7年目で帰らぬ人となられましたが、ここまで導いてくださったこと…

  • 校務分掌で人を育てよ

    私が職場を去る頃、現場では戦後3回目の大量採用時代を迎え、若い人たちが職場にあふれていました。最後に勤めた学校での8年間は、この若い人たちをどう育てていくのかというのが、私にとっての大きな課題でもありました。 教師の仕事は、大きく、「学級経営(教科指導も含め)」と「校務分掌」に分けることができます。初任者達には、目の前の大きな仕事として「学級経営」が立ちはだかるわけですが、私は、日頃から「校…

  • 学校規模適正化計画

    私が退職する1年前に、勤務していた自治体において、「学校規模適正化計画」が策定されました。政令指定都市の隣という立地でありながらも少子化が進み、単級学年を持つ学校が増えてきました。多くの学校の敷地には借地も含んでおり、行政的な視点にあっては、今後、小・中学校の統廃合を進めることが適切であると判断されたのでしょう。 では、行政は、どれぐらいの学校規模を「適正」と考えているのでしょうか。小学校に…

  • 優遇措置

    私の妻は、教員免許更新制度が導入された年の、初めての更新対象者でした。前例のないことですので、全てが手探り状態。更新の単位を取得するための講座の情報も不足し、申込先のほとんどが既に定員を超えているという状態でした。夏季休業に入り、やっと講座の申し込みができたと思えば、その講座の日程が日番勤務と重なり、今度は、日番の交代で四苦八苦するということもありました。講座の受講のない日にも、関係書類の整理…

  • 小中一環教育

    時代は、小中連携から小中一貫教育へと移り変わり、全国そこここに、小中一貫校が誕生しています。退職間際、いくつかの小中一貫校の研究発表に参加しましたが、研究指定校と一般校の間には、大きな違いがありました。 我々が普段勤めている一般校で小中一貫教育を推し進めようとする場合、まず、小中一貫教育の内容を十分理解できている「コーディネータ」の存在が必要だといわれています。私が勤めていた自治体でも、教育…

  • 学校選択制は有効か?

    この内容は、2013年頃に書いたもので、現状とは少し食い違うところもありますが、当時こんなことも考えていたんだなとふりかえりながら掲載します。 群馬県前橋市、長崎市ではすでに廃止され、東京都区部でも多くの区が廃止か廃止に向けた検討がなされている「学校選択制」ですが、これを今から導入しようとする自治体があることに驚きを隠せませんね。 はたして、学校選択制は、どこまで有効なのでしょう。廃止の…

  • データで勝負

    学期末になると、バタバタと忙しいそうにたまった教材をこなそうとする私に、ある教頭がこんなことを言いました。「計画的に進めることはもちろんのことだが、別のことをやり過ぎて、肝心の各教科等の時数がこなせてないんじゃないか?」今では想像もつかないことですが、20年ほど前までは、私は授業時数についてそれほど厳密に考えていませんでした。この年から自分で時数集計を取り始め、標準授業時数と照らし合わせながら…

  • 校務分掌の見直し

    私が採用された頃は、児童数も減少傾向に入り、各学年5学級以上あった大規模な小学校から、各学年3学級の中規模な小学校に生まれ変わりつつありました、大規模な小学校時代には、校務分掌の人数にもゆとりがあり、各学年からそれぞれの分掌にまんべんなく人員を配置することができていましたが、3学級になると、当時の多くの学校が採用していた、分掌を研修、生活指導、人権教育、健康教育の4本柱で運用することが難しくな…

  • 職員会議を迅速に

    職員会議の日は、いつも憂鬱でした。会議が長引くことが多く、終業時刻を越えることも日常茶飯事でした。ある年に、終業時刻が15分繰り上がりました。私は、それを機会に、新たな職員会議の進め方について提案をしました。 提案するにあたり、それまでの職員会議における無駄と考えられる時間を洗い出しました。その結果、提案文書の配布と提案の仕方に問題点を発見しました。提案文書を手元にそろえることに手間取り、会…

  • 教務を担当することになって

    教務主任という仕事につく場合、より上のポストへ進むための踏み台として仕事を捉える場合と、平場の立場でのしがらみのなさからリベラルに仕事を捉える場合の2つの側面を、諸先輩の姿から学びました。より現場改革に有効な立ち位置とは…。 教務を担当することになって、最初に取り組んだことは、年度内に翌年度の年間行事計画を確定させることでした。当時の小学校現場では、年度がかわって、学年構成など新しいシフト…

  • テレビ取材

    学校がテレビ取材を受ける場合、慎重に事を運ばなければなりません。なぜならば、バラエティー番組は当然のことながら、報道番組においても、局側が一定の方向性を持った状態で取材され、我々の思いや願いが上手く伝わらないことがあるからです。 外国語活動が導入される以前から、私の勤務地のとなりの自治体は英語教育特区の認定を受け、小学校1年生から国際コミュニケーション科を設置し、9年間の英語教育を展開してい…

  • 連絡会から教科部会へ、そして・・・

    中核教員連絡会が解散したあとも、外国語活動の研究組織が必要となります。そのために、市教研の中に外国語活動部会を新設することとなり、中核教員連絡会の推進委員が中心となり、中学校の英語科の教員も含め、10名程度でスタートすることとなりました。 中学校の英語科から部員を迎え入れるとができたことは、大きな意義がありました。小学校の「外国語活動」と中学校の「英語科」との接続を考える機会を与えられたから…

  • 中核教員連絡会

    府の中核教員研修が始まり、外国語活動の導入に向けて具体的な動きが始まりました。 私は、市の教育センターで中核教員研修を担当する指導主事に、中核教員の横のつながりを密にするための、中核教員連絡会を開催するように依頼しました。というのも、各校から研修に参加する中核教員の顔ぶれを見ると、採用2~4年目の若い先生がたくさんいたからです。伝達講習を中心とした30時間の校内研修は、名目上「各校長を中心と…

  • 外国語活動の導入に向けて

    平成23年度から実施された学習指導要領で、小学校高学年に「外国語活動」が導入されました。導入を前に、平成20年度、同21年度にそれぞれの小学校から各年度1名ずつ中核教員を選任し、小学校外国語活動導入に向けての中核教員研修が行われました。 各校において初年度の人選がなされ、予想通り、将来有望な若い先生たちがたくさん選ばれました。 私の勤務校では、高校、大学を通していつも2色刷の英語の評価をい…

  • 外国語活動とは

    平成23年度に導入された外国語活動の目標は、「外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深め、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら、コミュニケーション能力の素地を養う。」となっています。どこにも、「英語で」とは書かれていません。言い換えれば、自校ないし各自治体でカリキュラムを組むことができるのであれば、ドイツ語でもフラン…

  • タブレット

    「丸投げ」のところでも書きましたが、現場の教員は、指導法などについては想像以上に保守的です。そして、新しい人材を育成するための教員養成系の大学は、場合によっては現場の教職員より保守的で、先を見据えることができる人材を育てきれていない場合があります。行政は、そのような指導法に対して保守的な人材があふれている学校現場にタブレット型コンピュータを導入して、何を期待しようとしているのでしょう。 例え…

  • イベント的テレビ会議

    1995年から始まった「こねっとプラン」により、早くからテレビ会議ができる環境を得ることができました。しかし、導入時のテレビ会議は全てイベントとして取り扱われていました。特に、中国の小学校とのテレビ会議においては、事前に質問事項などが台本のように決められており、子ども達はそれを演じるという茶番劇が展開されていました。 その後、わずか5年程で通信環境は大きく変わってきました。テレビ会議も、IS…

  • プレゼンテーション

    いろいろな研究会などで出会うプレゼンテーションで、画面が文字で埋め尽くされていたり、画面の文字を読み上げられたりすると、がっかりします。画面を文字で埋め尽くすのであれば、それらをプリントアウトして配布する方がよく伝わるのではないですか。画面の文字を丁寧に読み上げていただかなくても、写真や図表を使うことで、より内容が伝わりやすいプレゼンテーションになると思うのですが・・・。 子ども達にプレゼン…

  • 企業の支援

    「地域の支援」の書き出しにもあるように、学校というところは、潤沢に予算を持っているわけではありません。何か新しい取り組みにチャレンジしようと思っても、予算の問題が壁になったり、教育委員会事務局の無知が壁になったりして、思い通り進まないときがあります。そんなとき、企業さんからの支援が、我々の活動を後押ししてくれることがあります。 あるメーカーさんから、「学校のような砂埃の立ちやすいところで、う…

  • 私とICT⑤

    「米作りネットワーク」以降、こねっとプランを引き継いだメーリングリスト、第3回教育情報化推進指導者養成研修のメーリングリストを統合し、新たに「総合的な学習の時間と交流学習のためのメーリングリスト」を立ち上げました。既存のメンバーだけではなく、情報機器のメーカーさんやソフトウェアのメーカーさん、大学の先生など、いろいろな分野の方々の参入もあり、一時は200アカウント越えるメーリングリストに…

  • 私とICT④

    「キトキト富山プロジェクト」を4年生で経験した子ども達を、そのまま持ち上がることになりました。その頃、5年生で「バケツ稲」を栽培することが、全国的に流行していました。そこで、今度は、この稲の栽培を交流学習につなげることを考えました。 この年に、勤務校が文部省(当時)からマルチメディア活用学校間連携推進事業(学校インターネット2)の指定を受け、私自身も松下視覚教育研究財団(現パナソニック教育財…

  • ケケケ鹿児島・とれとれ大阪

    「21世紀の鹿児島」イメージソング 『ケケケ鹿児島』(パロディー) 作詞 鹿児島市立向陽小学校5年2組の皆さん ※ ケケケ 鹿児島 ケケケ 鹿児島 ケケケ 鹿児島 元気でいっど! 鹿児島 夢の風 海のにおい きれいな青空 かるかんの 甘さに おいは天国気分 さとうきび 黒豚に 桜島だいこん あざやかな 菜の花 あったか温泉入ろう なきんべそやったら やっせんどぉ 泣くよかひとっべ …

  • キトキト富山・マメマメ秋田

    「21世紀の富山」イメージソング 『キトキト富山』(オリジナル) 作詞 富山県民の皆さん 踊り 福野町立福野小学校4年生のみなさん 補作 高原 兄 作曲 高原 兄 ※ TOYAMA キトキト TOYAMA キトキト TOYAMA キトキト 元気でやらんまいけ! TOYAMA 愛の風 蜃気楼 光る雪どけ水 ほたるいか 白エビに ブリはオラッチャの宝 コシヒカリ 梨…

  • 私とICT③

    こねっとプランの活動がフェードアウトしていく中、参加校の一部には、まだまだ交流学習を推し進めたいという気持ちがありました。 1998年秋、2000年の富山国体に向けて、新しい富山県民歌「キトキト富山」という曲が作られたことを知りました。早速、富山県の先生と、交流学習のネタにならないかと打ち合わせをし、「キトキト富山」を企画したテレビ局にも、替え歌づくりなど問題ないかどうかを確認していただきま…

  • 私とICT②

    1995年、3校目に転勤したときに、その学校が「こねっとプラン」に参加することになりました。これにより、市内2校目のインターネット環境(ISDN回線)を獲得し、NTTを中心とするこねっとプラン推進協議会の全面的な支援のもと、Phoenixテレビ会議システムにより、中国や福島県の小学校とテレビ会議を行うこともできました。 こねっとプランの活動がフェードアウトしていく中、秋田県と埼…

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