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2020/01/29

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  • 相姦

    咲子は息子の忠士(ただし)のペニスをほおばっていた。「ああんむ…」「おかあちゃん、やらしいなぁ」目で、淫乱に応える咲子だった。十四にして、息子はいっぱしのヤリチン男に育っていた。体格もたくましくなり、もうはや咲子の背を追い越している。父親譲りのカリの張っ

  • 夜遊び

    諸星静江は四十路の細身の女だった。三光生命の外交員として、そこそこの成績を収め「脂ののった」人生を送っていた。ただ、男に恵まれなかった。これまでつき合った男は「ヒモ」のような男ばかりだった。外交員の「枕営業」とよく言われるが、静江もその手段を使う。「ヒモ

  • 背徳の美

    赤井玲士は福崎工芸で染色工として働いていた。この捺染(なっせん)工場には彼が高校を卒業してすぐに就職した。宣伝用の幟(のぼり)などの染色をおもにやっていて、京都府下ではこんな会社がたくさんある。玲士はこの仕事に就いてすぐ、社長の次女、咲子と親密な関係にな

  • 尚子の部屋…母子

    カズミはそのころ、結婚して二年目の、まだまだ新婚さん気分が抜けない女だった。私が前の会社にいた頃だから十七、八年前の話である。知財関係の部署に配属されて、私も三年ほどが過ぎていた。カズミは、総務部からコンバートされてきた社員だった。知財部は、とにかく書類

  • 旅立ち…無情の末路、番外の章

    藤原泰造は後継者として息子の功一を政治家に育てていた。できることなら、いきなり国政へ挑戦させたかった。というのも、禅定寺町町議から県議会へ鞍替え選挙を企てたものの、革新派議員らから「西ノ端」部落の治水事業で談合に与(くみ)したとか、手抜き工事で、何度も同

  • 旅立ち…二十二歳の別れ、終章

    功一は妹、明日香の潜伏先を追い求めて、執拗に調査していた。彼が、かつて司法試験に挑んだとき以上に励んでいる様子だった。その執念は、彼が司法修習で上席検察官に「不適格」と断じられた腹いせから来るのかも知れなかったし、妹をどこの馬の骨かわからぬ男に奪われた憎

  • 旅立ち…潜伏の章

    「もしもし・・・店長ですか?」「明石、お前、今、どこにいるんだ?え?」勤め先のスーパーの岩崎店長が、いつになく声を荒らげて受話器の向こうでしゃべった。「すみません・・・今はちょっと」直之は、口ごもった。ひとしきり、沈黙の後、「言えないってわけか?彼女も一

  • 旅立ち…逃亡の章

    父よりも兄の剣幕がすさまじかった。明日香の妊娠を知った藤原家の人間は、ことごとく彼女を責めた。辛うじて、母の京子が、かばってくれたが、直之との交際は許さなかった。兄は、妹を犯した男をすぐさま調べ上げ、明石という男が、西ノ端の出身であることまで突き止めてし

  • 旅立ち…発覚の章

    明日香との逢瀬は、明日香の高校卒業とともに、なし崩し的に、ほぼ同棲生活となってしまった。兄の功一は、妹が大学進学を断念したことに、たいそう腹を立てていた。「これからは、女も学問を身につけねばならん」「あたしは、いやよ。働きたいの」しかし、父親の泰造(たい

  • 旅立ち…同棲の章

    藤原明日香の家は、禅定寺の町の旧家だった。父親が町会議員、母親は華道師範、兄は司法修習生だった。厳格な父をそのまま受け継いだような兄の功一は腺病質で、事あるごとに母親に意見し、妹の生活態度にまで干渉した。そんな兄に反発するかのように、明日香は、学友と遊び

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